赤字ローカル線の話をする際、必ずと言って良い程に耳にする言葉…それが「営業係数」です。
今回はそれに関する話題です。
営業係数は一言でいえば「100円の儲けを出す為にいくらの費用が必要なのか」を表したものです。
これは物件費(燃料代)などの合計額(支出)を旅客収入などの合計額(収入)で割ったものに100を掛けることで求められます。
つまり支出が収入を下回る場合、この数字は100以上となり、その路線は赤字となっている事を意味します。
さてこの営業係数ですが路線の廃止や減便の際には、とりわけ意識される数字だとも言えます。
仮に極端に営業係数が酷い路線は全線が廃線されるなど何らかの対処が行われます。
なおJR西日本における上位10位以内の路線と下位10位以内の路線における営業係数はそれぞれ以下の通りです。
(これは全区間における営業係数です。よって区間によっては大幅に異なります。)
・大阪環状線…73
・東海道本線…73
・東西線…75
・阪和線…76
・片町線…77
・山陽新幹線…79
・桜島線…81
・福知山線…84
・山陽本線…85
・湖西線…85
・山口線…197
・岩徳線…203
・姫新線…210
・小浜線…211
・美祢線…234
・小野田線…241
・越美北線…245
・木次線…254
・大糸線…260
・三江線…265
如何ですが。下位10位以内の路線は何れも営業係数が100以上となっています。
特に過疎地域を縦断する木次線,大糸線,三江線は250を超える大赤字となっています。
(民営化直後はこれ程までに酷い数字ではありませんでした。)
さて少々話は変わりますが、国鉄時代に最悪の営業係数を出した路線は北海道に存在した深名線です。
この路線は国鉄末期のある年に最大で3600以上という異例の数値を記録しました。
(つまり3600円を支払っても儲けは僅か100円程度だったという事です。)
驚異的な勢いで少子高齢化とモータリゼーションが更に進行する我が日本国…。
今後は過疎地域を走る路線は勿論、都市部を走る路線でも営業係数の大幅悪化が懸念されます。
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