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ジェイエスピー社員が綴る日替わりブログ

粉末水素の夢

2014-11-17 08:27:25 | 日記
 長い間洗濯石けんといえば粉石けんが定番であったはずだが、わが家ではいつの間にか液体石けんを使うようになっている。粉石けんであった時代、昔はかなり大きな箱に入っていたのだが、最近はずいぶん小さな箱に変わっていて、その進化に感心していたものだった。にも関わらず、小分量の液体だけでしっかり洗える液体洗剤に慣れてしまうと、もう元の粉石けんに戻ろうとは思わない。

 洗濯石けんに限れば、より強力な性能を持った洗剤が開発されて、そのためによりコンパクト化が進んだということだ。この流れが進めば、次はもっと小さな錠剤のような洗剤が世に出てくることだろう。洗濯石けんといえば買い物の時の「重い物」に分類される品物だったが、おそらく将来はかなり「軽い物」に分類されるに違いない。

 これは粉から液体へという流れだったが、気体から粉へ、という話しに最近興味を引かれた。粉末化した水素をエネルギー源として利用しようという研究が東京理科大の星先生という方の研究室で進んでいるらしい。

 トヨタは12月から燃料電池車を販売する。そのエネルギー源は水素だ。二酸化炭素を排出しないという意味では通常の蓄電池を搭載した電気自動車でも良いわけだが、走行距離がガソリン車と比べると現時点ではまだ非常に短いと言われる。それに対し燃料電池車は自分で発電しながら走り、ガソリン車と同等の距離をかせぐ。燃料電池車など、まだまだ先の話かと思っていたらもうすぐ大手自動車会社が販売するのだから驚く。国の助成を1台200万円ほど受けて実質500万円~600万円程度の価格で売り出されることになるだろうという記事を読んだ。

 ただし、燃料電池車を便利に使おうとすると社会インフラとしての「水素ガスステーション」が新たにあちこちに必要になるという困った状況に今はある。この問題を粉末水素が一気に解決してくれるかもしれないという。実用化されれば粉石けんを買うようにスーパーやらコンビニで売っている粉末水素のパッケージを買ってきて車にはめ込めばそれで終わり。気体の水素を買う必要は無いという。

 日本は国を上げて燃料電池の高度化に賭けてみるべきだという人がいる。1000兆円を超える借金を抱えている日本が世界で勝ち残っていく最後のチャンスだと。高度化した燃料電池は一家に1台設置する。その家の電力を完全に燃料電池でまかなえる仕組みができれば発電所は商工業用にのみ利用すれば良い。商工業用もある程度燃料電池で賄うことが出来るようになれば発電所の役割は大きく減少する。もちろん原子力発電所の意味合いは無きに等しいものになって行くのではないか。

 車も家も燃料電池で賄う事になった時、大きな役割をもつのがおそらく粉末水素だ。自動車用も家庭用も世界的に標準化された同じ形態の設置ソケットにガチャリと粉末入りカセットボックスを差し込めばそれぞれ1ヶ月は利用可能、そんな時代が来るだろう。しかも、元になる水素は生ゴミ・紙ゴミなど捨ててしまっていたゴミから造り出したり、地熱や水力を利用して作った電力を使って生成し、粉末化して蓄積しておくことが出来る。かなりの割合で化石燃料や核分裂を利用したエネルギーシステムのお世話にならずに済む世界を作り上げることができそうだ。その最先端を走り、世界をリードする役割を今こそ日本が始めてはどうか、というのがくだんの人の意見だ。素晴らしいアイデアだと思う。(三)


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株式会社ジェイエスピー
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