運転免許証（３）

　一般講習を受けてやっと運転免許の更新が完了した。
　思えば、最初６月１１日に警察署に行ったものの、コロナの影響で受け付けさえできず、延長手続きだけをして帰ってきた。その後、受け付け業務が再開された９月７日に視力検査・写真などを撮って一般講習の予約をしてきた。それが今日１０月６日。４ヶ月近くもかかったことになる。

　私は赤信号で交差点に突っ込んだという科でパトカーに捕まったため、ゴールド免許ではなくなり、何年かぶりに一般講習を受けなければならなくなった。一時間の講習と言われていたが、一時間部屋の中でじっとしているのは私にとってはかなりの苦痛だ。閉鎖的な空間に閉じ込められるような気になってしまい、考えただけでも心臓がドキドキしてくる。いつからそんな風になったか分からないほど昔からそうなってしまった。克服しようと自分でも色々努力したのだが、なかなか治らずに今日まで来てしまった。イヤだな・・、そんな気持ちが講習の日が近づいてくるに従って募ってきたが、さすがに講習をパスするわけにもいかず、もう最後はなるようにしかならない、と諦め半分の気持ちで出掛けた。
　しかし、会場に着くと、椅子が距離を置いて並べてあり、窓も入り口の扉も全開にしてあって、なかなかの開放感だった。それが幸いしたのか、いつになく落ち着いた気分で講習が始まるのを待つことができた。「これなら乗り切れるだろう」そんな自信まで感じられたほどだったから、コロナから初めて恩恵を受けたような気がした。
　それと、講習をする安全協会の人が非常に熱心で一生懸命だったので、彼の話に集中できたのもよかった。どこかの総理大臣のように、ひたすら用意された原稿をずっと下を見ながら読み上げるのではなく、受講者の方をずっと見続けながら、まったくあんちょこなど見ずに切々と安全運転の大切さを語っていた。「ああ、気をつけねば！！」ときっと受講者全員が安全運転を心に誓えただろう、と思ったほどの人物だった。



　一つ驚いたのは、次回の免許証の更新は５年ごと言われたことだ。確かに新しい免許証には２０２５年まで有効と書いてある。３年ごとに更新だとばかり思っていたが、いつ変わったんだろう。全然知らなかった。
　５年後か・・、果たして生きていられるかなあ、あんまり自信がないなあ・・。