府令関係:
定義府令、業府令、監査証明府令、外債府令、内部統制府令。
1 「適格機関投資家」という概念と「特定投資家」
金商法上、「適格機関投資家」という概念と「特定投資家」という概念がある。後者の方が広い。
「適格機関投資家」は、開示規制においてプロとして扱われるものであり、「特定投資家」は、業者の行為規制においてプロとして扱われるものである。
ただし、一定の要件を充たす「特定投資家」 . . . 本文を読む
明治の大津波と昭和の大津波についての記録です。本屋をいくつか回って見つけました。
山形に住んでいたときにも思いましたが、怖いのは地震よりも津波というのが東北地方の人々の皮膚感覚と思います。だから、東北出身者が多いと推測される東北電力は津波対策を実施し、他方、東京電力は怠ったといえるように思います。
東北に住んでいなくても、この本を読めば津波の恐怖は分かるはず。しかし、東電の人たちは、「津波」は . . . 本文を読む
改正案は、確定した無効審決等の遡及効と再審の訴えについて、特許侵害訴訟等が確定した後に、無効審決等が確定した場合において、当該訴訟の当事者は、当該特許侵害訴訟に係る再審の訴えにおいて、当該審決の確定を主張することができないと規定しています(改正法104条の4柱書)。
報告書においては、再審制限の方法として、先に確定している侵害訴訟等との関係で確定審決の遡及効に係る主張を制限する方法と審決の確定を . . . 本文を読む
特許法改正案は、請求項単位の訂正の可否に関して、平成20年判決が抱えていた訂正請求と訂正審判との間の齟齬の問題と明細書等の一覧性の欠如の問題を立法的に解決しました。
まず、訂正審判について、請求項毎に行うことができることを原則としつつ、従属項等から構成される一群の請求項(経済産業省令にて規定)については、一群の請求項毎に行うべきものと規定しています(特許法126条3項、4項)。これは、訂正請 . . . 本文を読む
平成22(行ケ)10016号:
本件は、無効審判不成立審決に対して取消を求めるものです。
主たる争点は、進歩性と実施可能性です。
裁判所の判断は、23ページ以下。
まず、本判決は、本件発明1の「打点衝撃を与える所定形状の突起」の技術的意義について、明細書の記載を参酌して解釈する一方、引用発明1における突起の形状、大きさ、作用効果を参酌し、これは、本件発明の「打点衝撃を与える所定形状の突起」 . . . 本文を読む
平成22(行ケ)10239:
本件は、拒絶不服審判不成立審決に対する取消を求めるものです。
裁判所の判断は15ページ以下です。
本判決は、「論理インデックスの組」の意味について、一般的な辞書の説明と文字や文書を情報処理装置で扱う分野における技術用語としての意味とを参照した上で、「論理インデックスの組」は一義的には明らかではなく、明細書の記載を参酌して、4つの論理インデックスから任意の複数の論 . . . 本文を読む
特許法改正案と特許制度委員会報告書「特許制度に関する法制的な課題について」(以下「報告書」)との関係について見ていきます。
1 ライセンス契約の保護
99条が改正され、通常実施権は、その発生後に特許権を取得した者に対し効力を有すると規定されましたが、これは報告書で示された結論に沿ったものです。これにより、M&Aにおける知財DD又は特許権を譲り受ける際のDDの重要性が飛躍的に高ま . . . 本文を読む
平成22(行ケ)10247:4部高部
請求認容
本件は、拒絶査定不服審判に対して取消を求めるものです。
裁判所の判断は14ページ以下。
まず、本判決は、一般論として、特許制度は、発明を公開する代償として、一定期間発明者に当該発明の実施につき独占的な権利を付与するものであるから、明細書には、当該発明の技術的内容を一般に開示する内容を記載しなければならない、と述べた上で、物の発明については、 . . . 本文を読む
まず、一般論として、「原子力損害」に「不動産の価値の下落」は含まれます。
しかし、この「価値の下落」は現実化する必要があります。
この点、JOC事故に関連して作成された平成12年3月29日付「原子力損害調査会最終報告書」は、不動産については、売却予定のない不動産の価値の下落を理由とする損害賠償請求は認められないとしています。
また、不動産売買契約の解約、不動産を担保とする融資の拒絶又は売却予 . . . 本文を読む
紛争審査会における議論のポイントを予想するため、平成10年の原子力損害賠償制度専門部会の議事録要旨案及び報告書案を検討しました。
今回の審査会の第1回会合では、能見先生は、緊急性のあるもの・問題のないものから先に支払っていくという考え方を表明されました。迅速な救済という観点からは妥当な見解と思われます。
それでは、何が緊急性のあるもの・問題のないもの、なのか。
この点、平成10年の時点では、 . . . 本文を読む
水戸地方裁判所平成12(ワ)487号
本件は、原告が被告に対して原賠法に基づく損害賠償を求めたものです。
本件の争点は、本件臨界事故により原告の製品の引き取りが拒否され、転売もできなかったため、原告製品の時価相当の損害を被ったというものです。
本判決は、本件臨界事故により原告の製品の引き取りが拒否された点について客観的証拠がないこと等を理由として、原告の請求を棄却しました。
本判決の教訓は . . . 本文を読む
東京地裁平成16(ワ)7146
JOCから大和観光に対する仮払金返還請求事件です。
大和観光の主張は、本件臨界事故の後、一定期間、事故現場付近の住民が外出を控えたため、売上げが減少したから、原賠法に基づく損害賠償請求権があるというものです。
本判決は、本件臨界事故以前から、売上げが減少傾向にあること、本件臨界事故の直後に売上げが減少し、その後回復するというような本件臨界事故の影響をうかがわせ . . . 本文を読む
東京高裁平成20年(ネ)1395号
本件は、東海村JOC臨界事故に関連して、健康被害(PTSDと既往症の悪化)を被ったとして控訴人らが被控訴人に対して原賠法に基づき損害賠償請求を行ったものです。
本件では、相当因果関係の前提となる条件関係(事実的因果関係)の有無が争点となりました。
本判決は、条件関係の立証は、特定の事実が特定の結果発生を招来した関係を是認し得る高度の蓋然性を証明することであ . . . 本文を読む
ようやく第6巻に到達しました。
登場人物の描き方に特徴がありますね。
曹操と劉備の差は、「漢王室の血統」を尊重すべきか否かのようです。これは両者の置かれた立場の違いにもよるのでしょう。
また、張飛について、乱暴者ではなく、劉備に徳を持たせるために、あえて憎まれ役を買って出ているという理解をしています。これは、正鵠を得ているかもしれません。
新野からの脱出劇について、孫権と同盟を組むための戦 . . . 本文を読む
第1章 日本人とは何か
この章は、「東アジアの最後進民族」というショッキングなサブタイトルで始まる。
しかし、この最後進民族は、「何かの刺激で恐ろしいばかりの速度で駆け出す」という特徴があり、「人類史を駆け抜けて来た民族」である。
日本人の先祖は縄文人である。縄文人はATLウイルスのキャリアを持つという特徴を有するらしい。日本の起源を日本列島が亜細亜大陸から切り離された1万年前とすると、日本 . . . 本文を読む
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