1分で読める小さなお寺の法話集

子育て、人材育成に関する法話を実話と歴史から紐解いて書いております。

【住職の法話。考え方を少し変えるだけで、苦しい人生が、楽しい人生に】 今年も信仰に振り回された人達が何人も相談にこられましたね。人は教えられても身に付かん。人は気付かんと身に付かん。

2024-12-09 06:14:31 | 法話

【12月10日投稿分】


読者の若者が「住職(拙僧の事)さん、両親がここ数ヶ月、おかしな事ばかり言うので『何か、あったのか』と尋ねると、また、聞いた事のない信仰にのめり込んでるみたいで。お金も『祈願料、供養料』の名目で、結構に高額を出しているらしく『今度は、何をそんなに心配しているの』と尋ねると、両親共がいっちまった目で、鼻息荒く言うには、どうも、そのお参り所の僧侶(拝み屋)から『7代前の先祖がとんでもない事をしている。そのせいで、今後、夫婦の間に亀裂が入り、何もかもが、上手くいかなくなる。この先祖の供養をしっかりしないと、いつまで経っても夫婦の仲は、良くならない』と、まるで、その先祖がどんな生活をしてきたかを、見てきたかの様に言ったそうで。徳川15代で、270年でしょ。という事は、7代前って事は、およそ130年前の先祖って事ですよね。そう古(いにしえ)でもなく、かと言って、そう近くもなく、丁度良い、微妙な時期の先祖を持ち出してきましたよね。この僧侶は、この手の人間(私の両親)の扱いに慣れとるわ」と。


続けて、この読者若者が拙僧に「私の両親の夫婦仲が悪いのは、今に始まったことではなく、お互いに自分勝手な事をしてきたからであって、第三者のせいでも何でもないですよ。その僧侶の前で、夫婦で罵り合う姿でも見せたんでしょうね。そんなのを見せられたら、何とでも理由付けが出来ますがな。そりゃ、その僧侶にしてみたら『よし、よし、カモが、ネギ背負ってやって来たわい』ってなもんでしょ。両親の様子を見ていて『これは、あかん』と思い、両親と一緒に、そのお参り所へ行きましたがな。その僧侶に会った印象を一口で言うならば『胡散臭い』としか、表現の仕様がなかったですね」と。


続けて、読者の若者が「私、その僧侶に『私の家の7代前の先祖が浮かばれてない、と言うからには、あなた(その僧侶)の認識では、まず、向こう岸(彼岸)には、あの世も、地獄も極楽も、存在している、と確信している、という事ですよね』と問うと『その通りです』と自信満々で即答を。『なるほど。で、その7代前の先祖が、私の両親にちょっかいを出している、という認識でいいんですよね』と問うと『その通りです』とまた、自信満々に。『その7代前の先祖が、あなた(その僧侶)に、俺の供養をしないと、いつまで経っても、夫婦仲は良くならないぞ、と言ってる、という事なんですよね』『そういう事です』と。『そこまで私の家の先祖と意思の疎通が出来てるんなら、あなた(その僧侶)から、私の家の、その7代前の先祖とやらに、こう言ってやってくれませんか。あんたのやらかした事の後始末だが、俺達(子孫)にどうせいっちゅうんじゃ。あんた(7代前の先祖)がやらかしたツケを、子孫(私達)に払わせる前に、あんたの目の前に閻魔大王がおらっしゃるんじゃろ。自分がやらかした事なんだから、自分でそのツケを閻魔さんに払いないや』とその様に、私の先祖とやらに言うてやってくだっせ』と私、その僧侶に言いました」と。


更に、この若者は拙僧に「続けてですね、この僧侶(拝み屋)に『私の両親があなた(その僧侶)のお参り所に行き出して、もう1年近くになりますが、その間、供養料として、相当な額を渡していると思いますが、両親の自分勝手は一向に治っておらず、毎日くだらん喧嘩を、飽きもせずに続けておりますが、これは、何ですか、あなたの供養力じゃ、私の先祖は永遠に浮かばれない、という事ですか。その間、永遠に高額供養料を払え、という事ですか』と問い詰めると、その僧侶は無言に。更に、私『あなた(その僧侶)があると確信している地獄極楽ですが、地獄に行くというは当然、この世で悪さしたからでしょ。その悪さした人がまた、あの世からこの世に里帰りして来て、また悪さをしてるという事ですか。閻魔はんはそれを《おう、やれ、やれ》と注意もせずに、只々見てるって事ですか。そうだったら、閻魔はんの存在価値なんてないでしょ。これ、あなた(その僧侶)は、どう思いますか』と問い掛けると、全く無言になりまして」と。


更に続けて拙僧に、この若者が「その後はこの僧侶とは、全く会話にならなくなったので、両親を連れて帰りました。これで両親も少しは、目が覚めたんじゃないかな、と思います。というか、目が覚めたと思いたいですね。これまでに幾つ、信仰の梯子(はしご)をしてきた事やら、このお2人(両親)さんは。住職の法話を引用して、そのままその僧侶にぶつけましたが、勝手に使って(引用して)すいませんでした」と、この読者若者が。対し拙僧「いやいや、お役に立てたのなら、それはそれでよかったです。信仰は特別な物じゃないですもんね。特別な物にしている者がいるだけで。責任を自分で背負えない者に限って『カモが来た』と、紛いもの(拝み屋さん)の餌食になっていきますわな。この様な相談ですが、拙僧も過去に、相当数受けてきましたよ」と、この読者の若者に。


最後に拙僧、この若者に「ある高僧がですね、拙僧が若い頃に、こんな事を言われたんだよね。『信仰(団体)の起こりは全て初めは、見えた、聞こえた、付いた、祟った、病気になるぞ、死ぬぞ、の脅し信仰、おかげ信仰から始まる。そこから徐々に教理、経典が確立されていき、教育を受ける事によって、不思議信仰が段々と薄れていき、責任は全て自分にあり、の自業自得(自分がやってきた事が、今ここにある結果)、諸行無常の人の道を説く、まともな信仰に変わっていく。が、この教理、経典が確立されてないところは、いつまで経っても、見えた、聞こえた、付いた、祟ったの脅し信仰はなくならない』とその様にその高僧が言われてたよね。まあ、でも、奇抜な信仰がなくなる事はないかな。一定数(責任を取りたくない、責任転嫁人)は、そんな信仰(お金を出せば、努力せずとも幸せになれる)が好きな人達が未来永劫、存在し続けるだろうからね」と。


今年も信仰に振り回された人達が、何人も相談に来られました。人は教えられても身に付かん。人は気付かんと身に付かん、ですもんな。気付く為には、それ相当の失敗(痛い経験)を繰り返さないと、ですな。如何に数多の知識を持っておろうとも、それに経験が伴ってなければ、ただの『物知りさん』に過ぎん。ただの『物知りさん』では、実戦の時に何かしらの支障が。昨今は、この様な人が少なからず、かな。何せ、何でもかんでも『スマホピコピコ』で検索し、それを正解と信じる時代ですもんね。洗脳しようと思えば、スマホを利用すれば、簡単に人を洗脳できまっせ。


【付録】

拙僧はこれまでに法話の本を3冊、世に出して頂きました。そのご縁がきっかけとなり、テレビ(約半年、週1回)、ラジオ、新聞、雑誌などや、教育委会、学校、幼稚園、病院、老人ホーム、デイサービス、町内会老人の集い、倫理法人会、他宗寺院、葬儀斎場、社員研修などへの講演(北九州在住の拙僧が、遠方では九州南部、関西、関東、北陸、東北まで)にも呼んで頂き、方々で法話交流を。あらゆる話とまでは言えませんが、様々なジャンルである程度(仏教仏事系の他にも、癒し系、漫談系、人生系、目から鱗系、子育て系など)の話が出来ると思いますので、何かのお役に立ちそうでしたら、時間調整の許す限り、集いの大小問わず(参加者数人でも)足を運ばせて頂きますので、お気軽に、facebook、X、Instagram のメール(コメント欄)で、お声を掛けてくださいませ。勿論、この様なお話でいいなら、でございますが。拙僧も今年で62歳。これより先の残された時間を、1人でも多くの人のお役に立てれば、との思いです。『今、自分に出来る事を、今やる』ですね。


約10年間でSNSに投稿した3000話の長短法話を下記で読む事が出来ます。


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                   拙僧が持つグループ「出会うは運命、出会ってからは努力、最後は感謝」

金剛寺インスタグラム:https://www.instagram.com/tentokuzan_kongouji/?


【追伸】尚「法話が長い」と不快感を示されておられる方々には、大変心苦しく申し訳ないので、拙僧の法話が目に入らない様に『ブロック』をさせてもらっております。楽しみにされている方々もおられますので、ご理解頂きまして、それでどうか、ご容赦くださいませ。


次回の投稿法話は、12月15日になります。






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