今日のシネマ
1991年 日本
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「男はつらいよ」の山田洋次監督が、椎名誠の『倉庫作業員』を基に、
田舎に住む父親と都会でフリーアルバイターを続ける息子との葛藤を描いた、社会派の感動ドラマ。
東京でフリーアルバイターとして生活を送る哲夫。
母の一周忌に岩手の田舎に帰るが、
フラフラした生活に不満を持つ父・昭男とはギクシャクしたままだった。
東京へ戻った哲夫は、下町の鉄工場で働き始める。
そこで取引先の倉庫で働く征子と出会う。
やがて、哲夫は征子がろうあであること知る……。(TSUTAYAより)
以前、私の映画ネタにいただいた、ブロ友 Passyさんからのコメントで知った作品です
永瀬正敏が出ている映画で ”初めて彼に心を動かされた作品”・・・と聞いて
とても気になりました
同時に『あん』(←これもまた良作!)も挙げられていて、そちらは観ていたのですが
『息子』は記憶にありませんでした
もう30年以上も前に公開された作品です
第15回(1992年)日本アカデミー賞で
最優秀賞を4つも(作品賞、主演男優、助演男優、助演女優)取っていたのに
見逃していたようです
きっとそういう映画がまだまだあると思います
Passyさん、教えていただいてありがとうございました
大きな事件が起きるわけではなく、ある家族、ある父子の日常を淡々と綴った話なのに
山田洋次監督 の優しくて丁寧な描き方で、心を鷲づかみにされました
登場人物一人一人の立場や心情がものすごく理解できるんです
持病を抱えながら田舎に一人で住む父親を心配して
長男(田中隆三)は都会のマンションに父親を呼ぼうとします
妻(原田美枝子)も色々気を使ってはいますけど
まあ、ここに住むのは無理だろうなと傍目から見ても思いました
二男の哲夫(永瀬正敏)は、何をやっても長続きせず、
やっと入った鉄工所もきつくてやめようと思った矢先、
取引先で偶然出会った征子に一目惚れ・・
そこからの展開は、観ている全ての人の心を
ほんわか温かく包んでくれること間違いなし
この征子を演じているのが 和久井映見
なんて可愛いんでしょう!
自分がこの年になったから、感じられることがたくさんありました
親の気持ちは今だからわかることだし、
子どもの立場として親を心配してヤキモキしていたのは
ついこの間だったような気がするのになんだか懐かしい・・
もっともっと父や母との時間を温めたかったな、と思ったら、鼻の奥がツンとしました
家族のカタチはいくつもあれど、親が子を思う気持ち、
子が親を思う気持ちは普遍ですよね
この映画のタイトルは『息子』ですが
同時に『親父』でもあると思いました
父親役の 三國連太郎 の存在感!
今更ですが、すごい俳優さんでしたねぇ
哲夫の姉に 浅田美代子、
そして昭和に活躍した(もちろん今でも)名優たちもたくさん出ていて懐かしいやら嬉しいやら・・
田中邦衛、 松村達雄、 いかりや長介、レオナルド熊、ケーシー高峰、
中村メイコ、音無美喜子、奈良岡朋子、佐藤B作、小倉一郎 などなど・・
ラストシーンに胸が熱くなり、
誰の世話にもなりたくない、と一人を選んだお父さんに
そっと寄り添いたくなりました
今、世の中は不穏な中にあります
そんな時だからこそ 心からお薦めしたい映画です
2022-12
一昨日ウエストサイド見ても思いましたが
何で人って傷つけあったり…人が死なないと
愚かな過ちを気づけないんですかね。
ささやかな普通の生活を送れる事の
ありがたさをコロナで実感したはずなのに…
ゆっくりこれも見たい映画です🎬
それにしても皆さん若くて可愛い💕
自分のことしか考えられない
人を思いやることができない
・・・根本はそこかなって・・
その積み重ねが争いを生むんでしょうね
特別なことをしなくても
家族が一緒に食卓を囲む・・
そんな当たり前の時間を持つことが
一番の幸せなんだ、って強く思います
懐かしさでいっぱいになる、いい映画でした
まだまだ見逃している良作が
たくさんありそうです
mikaさん いつもありがとうございます
見に行った日がロシアがウクライナ侵攻した直後だったので、現実と重ねって見てしまいました。
椎名 誠の本かなり読んだのですが、これは読んでいませんでした。
はい、ブログを見せていただきました
本当にタイムリーというか、なんというか・・
同じ空の下で恐怖にさらされている人がいるかと思うと
本当に辛いですね
戦争映画はしばらく見れないかな・・・
カンサンさん、コメントありがとうございました