out of curiosity #3

ブログを始めて14年目。
カメラを抱えて世界中の山に出没したい~!

ピレネー山小屋縦走 #3 ~星降る湖再び~

2018-08-10 22:51:55 | 2018 ピレネー山小屋縦走

2018年7月26日(水) 5:23

前日10時過ぎにはベッドに入りましたので、5時に起きることはそれほど難しいことではありませんでした。
まだほかの誰も起きている気配がないので、再び必要機材をもってそぉ~っと部屋を出てテラスに出ると、
天の川が見えることはなかったものの、月はなく星が輝いていました。
ただ夜明けまで1時間という所ですから、期待していたほど星は写りませんでした。
それでも目を凝らせば水面にも星が輝いています。 良かった、良かった。

6時前ごろになると何名かがテラスに荷物とザックを持ってきて荷物整理を始めたので、
わたしも三脚などをしまい、荷造りを始めました。 顔を洗ったり、着替えをしたり、などは既に済んでいました。
そこへTL北島さんが来て「裏の山に上がると小屋、湖、ピック・ドゥ・ミディ・ドッソオの画が撮れますよ。」
とおっしゃるので、急いで登る。


6:35
肉眼ではもっと空が紅かったのだけど、なんで白っぽくなるのだろうなぁ。
ピック・ドゥ・ミディ・ドッソオのピックは尖っている物、ミディは正午。
フィリップさんが「ドッソオ山の尖がった先に、12時になると太陽が来るから」と教えてくれました。


7時から朝食なので、ボチボチ下る。


空の紅みが増してきた。
日の出は6時半ごろ。 7時近くなってもまだ太陽が見えない。


「7時から朝食だけどもう少しで太陽が出そうだな。 ここに居ても大丈夫かな。」と思っていると、
北島さんもカメラを構えているので、安心して居すわる。w


7:03
おはようございます。


photo by TL北島さん
山小屋の朝食はどこも同じように、パン、シリアル、ヨーグルト、飲み物(ジュース、コーヒー、紅茶、チョコレートなど)
やっぱりお皿はない。w 娘が言うには「山小屋でなくても、そもそもお皿使わない。」だそうだ。


7時45分ごろ、小屋前で記念撮影をして出発しました。


写真中央少し右辺りにアユー小屋が見えます。
前日は写真左奥の方から来ました。 この日は周回で昨日の起点に戻ります。

ウシさんたちも活動を始めました。
この音、いつもあちこちで鳴り響いていました。

朝のアユー湖



湖から流れ出す川に沿って下ってゆきます。


川沿いにはいろいろなお花。
バラも良く見かけました。


ナデシコも多かったです。


これはジギタリス。


イワシャジンのような花の下にはヒース。


ちょっとチョコレートがかったピンクのユリ。
ピレネーにはこのような形の黄色い固有種のユリがあるらしい。


草原のような所ばかりでなく、美しいブナ森もあるのです。
そんな林床にはコケも乗っていて、八ヶ岳など似てるけど、やっぱりなんだかヨーロッパ。


登りは大変でしたが、下りはあっという間の2時間ほど。 駐車場に戻ったのが午前10時前。


 思えば飛行機で具合が悪くなり不安な幕開けとなったこの旅行でしたが、最初のトレッキング アユー小屋泊での1泊2日を元気に楽しく歩けて、たくさんのお花を見ることもでき、三脚を持参した価値のある風景にも出会え、とても感動的な、充実した二日間となりました。
 また最初からツアーの皆さんと仲良く打ち解けられたことも大収穫でした。 皆さん旅慣れた方ばかり、山にも良く登られているようでしたから、変なストレスは全く感じない。 むしろこちらが迷惑かけないよう気を付けないと、と思いましたが、皆さん親切にしてくださるのでそんな心配もあまり起きませんでした。 良かったなぁ~。

 この後はバスで山越えをして小さな町のレストランでお昼ご飯を頂き、 世界遺産のトゥルモース大圏谷に立ち寄り、ガバルニーの町へ。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ピレネー山小屋縦走#2 ~山上湖畔の小屋泊~

2018-08-10 00:42:31 | 2018 ピレネー山小屋縦走

2018年7月25日(火) 21:33
アユー小屋から望むジャントー湖とピック・ドゥ・ミディ・ドッソオ 夕景


photo by TL北島さん
広い牧草地を抜け、お昼ご飯も食べ、いよいよアユー湖に向け登り始めました。
すると、ピック・デュ・ミディ・ドッソオ(2,884m)が見え始めました。
いつも通り最後尾のわたし。 写真撮ってますね。w


急な登りもお花を楽しみ、撮影しながらゆっくり行きます。


これはハンニチバナの仲間と言っていたかな?
ハンニチバナ科の植物はほとんどの種が高温多湿に弱く、石灰質のアルカリ性土壌を好むので、
日本の夏が多湿な気候、火山灰土の酸性土壌が多い土質に合わないため、日本ではほとんど見られないようです。


ようやく湖が見えました! が、目指すものとは違うようです。


photo by TL北島さん
山の上に小さな湖が点在する様はシャモニーでのトレッキングを思い起こさせました。


シャモニーの自然は壮大ながら、やはり山の大観光都市という雰囲気です。
が、こちらは長閑な山の奥地、という落ち着きを感じられます。


フィリップさんが「岩山のすぐ裏だから。」と言っていた割には結構歩きます。
がんばって行きましょう~!


既に登り切っているので、緩やかな上りと、主に下りのトレイルです。 お花を見ながらゆっくり~。


また湖がありました! でもこれも違うようです。w
だんだんと雲が低く垂れこめてきました。
国境越えの山小屋へは最小の荷物で行くつもりなので、今回の小屋泊には三脚と替えレンズを持ってきています。
もちろん夕景、朝景、そして星空も撮りたいと思って。 けど、この空ではどうかなぁ。。。


なんと、キバナノコマノツメらしきが群生!


その先更にもう一つ湖。
こちらの湖の岸辺にはお花が豊富! ここでリュウキンカを見るとは!w
ピンクのお花はアルペンローゼです。


振り返って。 神秘的な色。


その先、水が流れ出す場所にはさらにこまごまといろいろなお花が。


ムシトリスミレも咲いていた。

お花はもっとたくさん撮りましたが、他の皆やTL北島さんも撮っていたし、
早く行きたい人はフィリップさんと先に歩いていたので、良い具合でした。

今回のツアー参加人数は7名でアルパインTSの履行人数10名に達していなかったのですが、開催したとのこと。
10名でもまずまずでしょうが、15名~20名とぞろぞろ歩くのはなんだかこちらの気が引けます。
7名参加者はTLと現地ガイドの二手に分かれても目が行き届く感じでしたし、
私たちもいろいろな場面でみんなと交流したり、それぞれに分かれることもでき、本当に良い雰囲気だったように思います。


と言っているうちに、小屋が見えました~!!
素晴らしロケーションだぁ~!!\(^o^)/


この辺に来ると下の方では散り始めていたアルペンローゼもフレッシュ!


そしてアユー小屋にとうちゃ~くっ!!(16:32)


photo by TL北島さん
歩くのが遅い人がいたので(ワタシですw)16:30を過ぎていたため、すぐに小屋に入ります。
入口はこんな感じ。 2年前の旅行でもそうでしたし、こちら2か所の小屋でもそうでしたが、
玄関で登山靴を脱ぎ、下駄箱に入っているクロックスのようなサンダルを借りて部屋に入ります。


photo by TL北島さん
こちらの小屋ではザックはロッカーに置き、ベッドには貴重品、身の回りの物のみ持ってゆきますが、
予めロッカーにプラスチックの小さなバッグが用意されていて(白いの見えますね)、
それで持ち運びできたので、便利でした!
リノベーションしたのでしょうか? きれいな内装ですよね。

夕飯は18:50分食堂に集合と聞いていたので、
それまでみんなでテラスでビールを飲んだりしながらおしゃべり。
日の出が6時15分ごろ、日没が21時半ごろですから、まったく暗くならないのです。w

18:35ごろになるとベルの音がガランガランと聞こえてきました。
食堂に入れという合図のようです。
「早いな?」と思って食堂に行き席に着くと。。。

   
食事前に小屋主の方からの宿泊注意演説が始まりました。 フランス語ですからまったくわかりません。
しかもそれは15分くらい続きました。 日本でもこういう小屋主さんいますね。w
フィリップさんに後で聞くと、「ごみは持ち帰って」「電気は10時で消えます」などなど。
そして無事食事が始まり、まずはスープ。 色は奇妙ですがこれお豆のスープですごく美味しい!

   
お豆のスープの皿にご飯を盛って、小さなお肉、野菜を香辛料で煮込んだようなものをかけていただきます。
デザートはリンゴを甘く煮たペーストのようなもの。 全部美味しかった~!!


食後、午後8時近くですがまだ明るいし、湖の近くへ行ってみたかったのでお散歩に行きました。
湖の周りにもウシやウマがいて、みんな首に大きなベルを付けているので、
どこをトレッキングしていてもガラン、ガランと常にベルの音が聞こえます。 ちょっとうるさい程。w
これ夜中にも聞こえるのかな? さすがに夜はウシやウマも動かず寝るの?


 テント泊をしている人たちの近くにはロバがいます。 ロバは観光の人が乗って楽しむだけでなく、このようなテント泊の人たちがテン泊用具をロバに乗せ運ぶためにレンタルできるのです。 ちなみに一日 105ユーロ位と言ってたかな? ロバが草を食べたいときには止まってあげるのがルールだそうです。w
 この子供たちの写真を撮っているとお父さんが来て、「子供たちが邪魔ですか?」と英語で聞いてきたので、「いえいえ、可愛くて撮っています。いいですか?」「もちろん!」などという話をして、このレンタルロバの話を伺いました。 このご一家はパリから来ているそうです。
 一昔前、フランス人は英語を話さない、と言われていましたが、お父さんは英語が堪能。 英語が話せなければ仕事ができない、とおっしゃっていました。 後ろの赤パンの息子さんも英語をよく話せます。 日本のアニメの話などしました。 EU統合の成果でしょうか。 今回の旅行でもあちこちほとんど英語で事足りました。 こちらはたどたどしい英語ですから、英語が母国語でないフランス人やスペイン人の方が一生懸命聞いてくれて、話してくれる、のがとてもいい感じでコミュニケーションとりやすかったです。


8時半ごろ、そろそろ部屋に戻ります。

部屋の窓からは外が見えますが、9時ごろでもまだ明るく湖が見えます。
ピック・ドゥ・ミディ・ドッソオは雲の中で夕景、星景は無理だなぁ。。。と思っていると、
なんとだんだんと雲が切れて山が見えてきました。 みんなは9時前にベッドに入ってしまっています。
ヘッドランプ、カメラ、三脚、替えレンズを入れたサブザックを持ち、そ~っと部屋を出ました。


少しですが雲が紅く染まり湖に映りました。 テラスにただ一人。
湖畔の水際まで行く勇気はありませんでした。


午後10時ごろまでテラスにいましたが、満月に近い月ですし、
星が見えるまでにはあと一時間以上は待たないと暗くなりそうにないので、もう寝ることにしました。
夜明けは6時15分ごろですから、5時に起きれば星が見られるかもしれない。
星が見られなくても、日の出が見られればそれでいい。
満足して、ぐっすりと休めました。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする