2018年7月27日(金)
ガバルニー大圏谷
ガバルニーの町から大圏谷を見るととても近いように感じましたが、既に2時間半歩いています。
ガバルニーの町は標高約 1,357m。 目指す大圏谷の目的地標高が約 1,650m。
そして、目の前に立ちはだかる岩壁は標高 3,000m を越える山も含まれるのですから、大きく見えるわけです。
お昼ご飯のレストランまでもう少し頑張りましょう。
歩いていると以前遠くの岩壁に見えたピレネー山脈の固有種、サキシフラガ・ロンギフォリアが割と近くに見られました!
ピレネーのユキノシタだそうです。
ロゼット状というのでしょうか、この葉の形状から「王冠」と呼ばれるそうです。
また、株によって花をつけるのに5年~30年もかかるのだとか!
しかも結実した花は株ごと枯れてしまうのだそうです。
大きな垂直の岸壁にたくさんの花を見ましたが、みんな枯れるのかと思うとちょっとショック。
歩いている場所はこんな感じ。 滝に近づいている感じはあるけど。。。w
オダマキもたくさん咲いていました。
これもハンニチバナの一種だそうです。
だんだんと下ってゆきます。
こんなにたくさん!
と、湿った岸壁に何やらついている。
長葉のムシトリスミレだそうです。 これもピレネー固有種。
残念ながらお花はこれが最後。
さぁ~、どんどん下って、川を越えて~!
ピレネーアイリスの咲くお花畑も越えて~♪
見えました~! オテル・ドゥ・シルク(Hotel du Cirque)!
Hotel だけど、泊まれないらしい。w アルパインTSの説明書には「シルク小屋」となっていました。
ステキ、ステキ~! お昼ご飯だ~♪ (12:21)
写真右の方には(写ってない)ロバやウマがつながれています。 きっと動物に乗ってくる人もいるんですね~。
ここではスープかサラダを選び、メインも3種の中から選びましたが、わたしのは「鴨のコンフィ」
デザートもタルトとアイスクリーム(2種)から選べましたが、暑かったのでアイスクリーム。
わたしはピスタチオとパッションフルーツ。 このカワイイ女子が日本語を一生懸命使ってサービスしてくれました。
ご飯後は自由時間。 食べ終わってゆっくりしてしまったので、あまり歩く時間はありません。
時間があれば滝の下の方まで行けたようですが、時間もないし、翌日は国境越えだし、この辺でいいでしょう。w
絶壁の高さは 1,000mを越え、無数の滝が岩を伝い、流れ落ちるさまはまさに圧巻!
標高 3,000mを越える岩峰が海底だったはるか昔、その後隆起と氷河による浸食で出来上がった圏谷の歴史も考えあわせると、
その壮大な姿が「岩の円形劇場」と呼ばれることも納得です!!
大きなものを見た後は小さなものも見て。
ハクサンフウロのようなお花ですが筋が多く、色が濃く(この写真はわかりにくいですが)これもピレネー固有種だそうです。
イブキジャコウソウ、って香辛料のタイムなんですか? フィリップさんがよく料理に使うと言っていました。
雪もこんなに残っていました。 さて、そろそろ帰る時間です。
往きとは反対側、川の左岸を通って、割と平坦なトレイルを流れに沿って歩いてゆきます。
花もたくさん見ましたが、実がありました。
歩くところ、いたるところにお花たち。
photo by TL北島さん
気持ち良い、素晴らしいハイキング!
お花ばかりでなく、こんなものも。w
これは「虫だらけでダメ」と食べずに捨ててしまいましたが、その後これより小さなものを見つけ、
生のままひとかけ食べさせてくれました。 これが美味しいの!w
けどその後「そろそろピンクのゾウが見えてきた?」と聞くフィリップさん。w
リンドウのような。。。
壮大な景色とたくさんの花々を見てガバルニーの町に戻ったのは15時ごろ。 町で無事にチーズを買ってホテルに帰着。
そう言えば、チーズはウシ、ヒツジなどのミルクから作られていますが、ミックスというのもあります。
また「これは〇月に〇谷で採れたヒツジの乳から作ったチーズ」のようなこだわり様。
買う人も目が高く、「〇月の〇谷はちょうど良い草が生えてくる頃ね。 今頃が発酵の具合も良くおいしいわね。」
のような基準でチーズを買うようです。 「ほぉ~。」という感じ。 日本の酒蔵のようなものでしょうか。
これだから地元の生産所、直売所で買うのは面白いですね。
7時までの夕食の時間をゆっくり過ごし、
さらにまだ明るいし、洗濯も終わっているので少し散歩に出ます。
実はこのホテル、こんなに崖っぷちホテル。w
川の対岸には山に続くトレイルがあるので、少し歩いてみます。
ほんのちょっとのお散歩ですが、とても楽しい。
翌日はいよいよこの旅のメインイベント、フランス~スペインの国境越え。
お天気はどうだろう。 標高 2,807m を越えられるでしょうか。
楽しみと不安が入り混じっていましたが、やっぱり圧倒的に楽しみの方が大きかった!