11日付、「しんぶん赤旗」は、次のような見出しで、現在の情勢について語った志位委員長の発言を報道しました。 「内政も外交も大破綻の安倍政権、日本共産党の綱領が光る」。 以下、同記事の冒頭部分を紹介します。
「日本共産党の志位和夫委員長は10日、党本部で開かれた全国青年・学生部長会議で行った発言のなかで、現在の情勢の特徴について語り、『安倍政権が、内政でも外交でも八方ふさがりの大破綻に陥っている』と指摘するとともに、それとの対比で、日本共産党の綱領の力が際立っていると強調しました」
「このなかで志位氏は、米朝首脳会談が5月末までに開催される動きとなるなど、朝鮮半島をめぐって情勢の前向きの激変が起こっていることに言及。 北朝鮮問題に対して、対話否定・圧力一辺倒の対応に終始してきた安倍政権が情勢の激変についていけず、南北対話、米朝対話の動きを前にして、『深刻な政策破綻におちいっている』と批判しました」
1月22日、安倍首相は「施政方針演説」で”外交の安倍”を高らかに宣言していました。
[地球儀を俯瞰する外交]
「総理就任から5年、これまで、76カ国・地域を訪問し、600回の首脳会談を行い、世界の平和と繁栄に貢献するとともに、積極果敢に国益を追求してまいりました。 これからも、地球儀を俯瞰する外交を一層積極的に展開いたします」と誇らしげに胸を張りました。
そして、具体的な外交の方向として、「アジア、環太平洋地域から、インド洋に及ぶ、この地域の平和と繁栄を確固たるものとしてまいります」「自由で開かれ『インド太平洋戦略』を推し進めます」
[日米同盟の抑止力]
そして、この「戦略」を推進する最大の力、保障として強調したのが、「日米同盟の抑止力」です。
「我が国の外交・安全保障の基軸は、これまでも、これからも日米同盟です。 トランプ大統領とは、電話会談を含めて20回を超える首脳会談を行いました。 個人的な信頼関係の下、世界の様々な課題に、共に、立ち向かってまいります」 いま、 トランプ政権が、安倍政権をどのように評価してきたのか、いるのかが問われる事態になっているのではないでしょうか。
[北朝鮮問題への対応]
安倍首相が、「北朝鮮問題への対応」で、最も強調したいことは、次のところにあったのではないでしょうか。
「3年前、私たちは平和安全保障法を成立させました。 北朝鮮情勢が緊迫する中、自衛隊は初めて米艦船と航空機の防護の任務に当たりました。 互いに助け合うことのできる同盟は、その絆を強くする」 「皆さん、日米同盟は、間違いなく、かつてないいほど強固なものとなりました」
この、「施政方針演説」から2カ月足らず。 安倍首相の、日米軍事同盟最優先の外交戦略が「深刻な政策破綻におちいっている」事態に直面しています。
私は、改めて、日本共産党の「北東アジア平和協力構想」の第1の提案の現実的重要性を考えさせられています。
「関係諸国を律する平和のルールとして、武力の行使の放棄、紛争の平和的解決、内政不干渉、信頼醸成のための効果的な対話と協力の促進などを定める北東アジア規模の『友好協力条約』の締結をめざす」