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各専門分野の統計技術、方法、テクニックなどを気ままに分かり易く例題をもとに解説します。

医学と統計(13)

2007-07-13 15:04:16 | 日記・エッセイ・コラム

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情報統計研究所(ISL)のご紹介

前回の主成分分析について簡単な例題を示しておきましょう。次の様な項目からなるQOLデータがあったとします。

患者名[ P1,P2,P3,P4,P5,P6,P7 ]

評価A[ 60,35,74,30,80,90,50 ]

評価B[ 58,40,68,40,70,95,50 ]

評価C[ 25,40,50,60,50,80,45 ]

この多変量データを主成分分析すると次の様な主成分得点が出力されます。

患者名[ P1,P2,P3,P4,P5,P6,P7 ]

第1主成分得点[ 0.58,1.43,-0.55,1.40,-1.79,-3.07,0.99 ]

第2主成分得点[ -1.02,0.76,-0.68,1.23,-0.83,0.93,-0.38 ]

この得点をもとに主成分散布図を作ってみましょう。 グラフ用紙の中心を[0]とし、横軸を第1主成分軸として[0]より右側をプラスに、左側をマイナスに目盛ります。縦軸は第2主成分軸とし同様に上側をプラスに、下側をマイナスに目盛ります。最初に、

患者P1の[0.58]を横軸にとり[-1.02]を縦軸にとって、その交点に●印を付けます。次に、患者P2の[1.43,0.76]をプロットします。最後に、患者P7の[0.99,-0.38]をプロットすれば主成分散布図が出来ます。

患者P1とP2が第1象限に、患者P6が第2象限に、患者P3とP5が第3象限に、患者P1とP7が第4象限に散布しています。各々の患者のQOL評価の特徴が出ていると思います。その特徴を掴むのは研究者自身であり、思いがけない患者の潜在因子を発見するかも知れません。