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各専門分野の統計技術、方法、テクニックなどを気ままに分かり易く例題をもとに解説します。

統計のコツのこつ(34)

2017-02-23 12:18:29 | 日記・エッセイ・コラム

前号までは、パラメトリック検定での効果量を統計量から求める方法でした。今回は、ノンパラメトリック検定での求め方をご紹介します。
それでは、
「すぐに役立つ統計のコツ」(オーム社刊)の 14ぺージ(ウイルコックスンの順位和検定の方法)を見て下さい。
本書では、
Excelでの方法を紹介していますが、この例題「表 3.2」におけるGOTの検定結果は「有意差なし」ですので、効果量を求めても、有意差に対する効果量としてはあまり意味がありません。そこで、
「表 3.2」のGPTで効果量を求めてみましょう。

すなわち、
GPTにおける、対応のない(独立)2群の「Wilcoxon rank sum test」による効果量です。
計算は、
データ解析環境「R」で行って見ましょう。
まずは、
情報統計研究所のホームページ(Topページ)にアクセスし、Top ページの「著書の正誤表と例題」→「Excel Samples」→「Excel Samples(1)」からデータをダウンロードして下さい。
そして、
Sheet名「表 3.2」を開き、項目名を含めた「CグループとHグループ」のデータ(D2:E22)を選択しコピーして下さい。
 
「R]での方法:
***
# R Console に下記のコマンドを書き実行する。
dat<- read.delim("clipboard", heade=T)
# データを確認する。
dat
 
# ファイル→新しいスクリプトをクリックしRエディターに次のコマンドを書き実行する。
x<- dat$Cグループ
y<- dat$Hグループ
x # Cグループ・データの確認
y # Hグループ・データの確認
 
出力結果:
> x
 [1]  71  56  34  85  29  32  24 123 100  35 153  51  35  61  30 114  41  67
[19]  44  87
> y
 [1]  59 250  53 277  94 146 165  84  53  97 252  48  57 145 107  55  57 121
[19] 319 317
間違いなければ、次のコマンドを実行して下さい。
 
# 検定結果
res<- wilcox.test(x, y, paired=FALSE)
res
 
出力結果:本書(17ページ)参照。
> res
        Wilcoxon rank sum test with continuity correction
data:  x and y
W = 89, p-value = 0.002795
alternative hypothesis: true location shift is not equal to 0
 
そして、効果量は次の通りです。
 
# 効果量(es)
p<- res$p.value
z<- qnorm(1-(p/2))
z
es<-  z/sqrt(N)
es
 
出力結果:
> p<- res$p.value
> z<- qnorm(1-(p/2))
> z
[1] 2.989456
 
# 効果量(es)
> es<-  z/sqrt(N)
> es
[1] 0.47267
 
次回は、
Wilcoxon test(対応のある場合)です。対応のある2群の検定は、単に、
 res<- wilcox.test(x, y, paired=TRUE)
 
とするだけですが、一応、本書の22ページを「R」で行ってみます。
最近、
医学での統計学的検定においても、p値と合わせて効果量の記載が多く見受けられる様になって来ました。
ここしばらくは、効果量の計算についてご紹介したいと思います。
それでは又!
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