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ANOVAのためのWebオンラインソフト(その1)
商用統計ソフトが普及している今日にあって、前号、前前号のような平方和タイプの計算がどれほど役立つか分りませんが、少なくとも、有名と言うだけでデータを良く吟味せずに統計ソフトを盲信するのもどうかと思いますが・・・、とは言うものの、難解な分析理論よりも取り敢えず結果を出して、それから結果について考えるなかで、少なくとも結果の解釈や判断に必要な最低限の理論的背景を学習することも良しと考えます.
もしも、
ANOVA だけのために高価な統計ソフトの購入に迷っているなら、情報統計研究所に相談するとか依頼するとか、あるいは、「web online soft」 を利用する手もあります.
今回は、
ANOVA のための free soft 環境を作者に敬意をもって、以下にご紹介したいと思います.
ANOVA君(「R」の環境が必要)
http://riseki.php.xdomain.jp/index.php?ANOVA%E5%90%9B
js-STAR 2012(インターネットJava環境で使用)
http://www.kisnet.or.jp/nappa/software/star/
それでは、
前前回の例題のデータをもう一度見てみましょう。
表1 疾患別被験者の運動前後のQRS-T angle
上記のデータを「MS Excel」 に次の表2のように記載しておいて下さい.
表2 スタック形式のデータフレーム
この例題では敢えて例数が不揃いのデータとしています。
このデータを使って「ANOVA君」と「js-STAR 2012」で ANOVA 分析をおこなってみましょう。
各ソフトの使用方法などは上記の URL で確認しておいて下さい。
「ANOVA君」の使用方法:
・「R」Cosole を起動し、使用方法に従い「R コードのソース読み込み」を行っておくこと.
・MS Excel上の表2 を項目名を含め選択し クリップボードにコピーする(単にコピー).
・そして、次のコマンドを実行する.
dat<- read.delim("clipboard", header=T)
anovakun(dat, "ABs", 3, 2)
出力結果は次の通りです(一部のみ掲載).
表3 「ANOVA君」による結果(平方和Type Ⅲ)
「R」では次のコマンドで分散分析表が出力されます.
summary ( aov ( QRS.T ~ f.A * f.B , data=dat )
「ANOVA君」では分散分析表(平方和TypeⅢ)だけでなく、基本統計量や多重比較なども出力されます.詳しくは上記のURLで確認して下さい.
次に、
「js-STAR 2012」でのANOVA ですが、これも上記の URL で使用方法などを確認して下さい.表2 のデータで ANOVA を求めてみましょう.なお、
本例題の実行は「STAR ダウンロード」から「Star 5.5.7j」 をダウンロードして使用しました。
・ 「Star 5.5.7j」の「 index.htm 」を起動する.
・ 分散分析の「ABs(2要因参加者間)」をクリック.
・ 使用方法にしたがい Data Type にデータを入力する.
・ データは以下の表4の通り記載する.
表4 入力データの形式
・ 「計算」をクリックする.
・ 表5 の結果が出力される.
「js-STAR」では調和平均を使用しているので「ANOVA君」の結果と少し異なります.
次回も、
「ANOVA君」と「js-STAR」の使用経験(予定)です.