標題の部分の前に、小さめの文字で「見るだけで運が上がる」という修飾句が付いている。タイトルが長くなるので省略した。
本書はタイトルにあるキーワードで言えば、「言葉」は作家・本田健が書き、「写真」は写真家・宮澤正明が今までに撮影した作品から厳選したものである。
奥書等によれば、宮澤は「2005年伊勢神宮第62回式年遷宮の正式記録写真家として活動を開始、2013年10月に行われた還御の儀までの間に6万点に及ぶ作品を奉納」した他、全国の神社仏閣を50社寺以上撮影し、一方、世界中を旅して撮影してきたという。本田は、経営コンサルタント、投資家という経歴から作家に転じたという。本書の言葉は、本田の著書『読むだけで心がラクになる22の言葉』(フォレスト出版)、『強運を味方につける49の言葉』(PHP文庫)から一部本文を引用していると記されている。
本書の見開き2ページを使って、宮澤の写真が掲載されている。例えば、宮澤の代表的な写真の一葉といえる「レッドドラゴン」がp70-71に載っている。富士山を背景にその中腹にあたかも龍を連想させる炎の色を帯びた雲がたなびく写真。まさに「不思議な写真」だ。この写真からインスピレーションする本田の言葉「強運を呼び込んで、飛び立つ」が、二行書きの文として載っている。この写真をじっと眺めていて、右の一文を読む。再び写真を見つめる、文を読み返す・・・・・。
霊峰富士が龍を引き寄せ、龍を山巓の高みまでこれから飛翔させようとする。写真の中で飛び立つのは龍である。その龍に仮託して飛び立つのは、このページを見つめる読者(己)だ。
「運」とは、「物事を成就させるか成就させないかの(命が全うされるか全うされないかの)巡り合わせ」(『新明解国語辞典』三省堂)と説明されている。巡り合わせをうまく掴まえられるかどうかは、己の側にあるのだろう。そのためには、己の側にその運を味方につけて、飛び立てる備え(力量)がその時にあるかどうかにリンクするのではないか。人それぞれの日頃の生き方が関係して来ざるをえない。
本書は写真家と作家がコラボした結果、生み出された142ページのフォトブックである。
本書は4つのセクションで構成されている。見出しだけのセクション。章番号なし。
幸せを呼び込む「運」のつけ方 15葉の写真と言葉 p6~p37
幸せと運を呼び込む人間関係 21葉の写真と言葉 p38~p81
心を楽にする 10葉の写真と言葉 p82~p103
「幸せな成功」を導く言葉 17葉の写真と言葉 p104~p139
このセクションタイトルから、「魔法の言葉」の意味合いが何となくイメージしていただけるだろう。
切り立つ崖上の先端に立つ棕櫚葺きの柱だけの建屋から蒼海の彼方の水平線を眺望する写真(p8-9)に「チャンスが来たと思ったら、一瞬で飛び込もう」の一文。
蒼い富士山の山巓に湧き始めた霞状の雲、頂上附近全景のクローズ写真(p10-11)には、「これから、全てが始まる」の一文。
咲き誇る蓮の花、その右には硬い蕾、さらにその右に蓮の花托が並ぶ写真(p18-19)には、「あなたなりの咲き方は、咲いてみないとわからない」の一文。
地平線上に夕日を反映させた薄いオレンジ色の雲が未だ輝きをとどめ、その上には青色から濃紺へと深まる空。眼前に屹立する二本の黒々とした枯れ木とその先の左右に枯れ木が点在していくシルエットのような風景。不思議な写真(p29)である。見開きの右ページの写真に対して「枯れたように見えても、まだまだ根は深く張っている」(p28)の一文が左のページに三行書きで載っている。
山中湖からのダイヤモンド冨士は有名だが、その一葉と思われる写真(p54-55)には、「あなたの本質は、自然に映り込む」という一文。この一文を読み、アメリカのリンカーン大統領が言ったという「40 歳になったら、人は自分の顔に責任を持たねばならない」という言葉を連想した。己の本質は己の姿と行動に反映しているのでしょうね。
瑞々しい緑の竹林に斜め上空から太陽の光が貫き、光が放射状に輝く写真(p72-73)には「まっすぐ生きよ」という言葉が付されている。大いなる叱咤激励か。生き様へのエールか。真っ直ぐにのびる竹の映像がいい。
私には、その次に続く写真が特に不可思議で印象深い。水平線の見える静かな海面に一条の黄色い光の道が映じ、太陽は雲の背後から濃いオレンジ色に輝かせるが、その反動でか手前の雲は薄墨色から黒色の濃淡である。その雲があたかも巨大な龍を象っているように見える。そんな不思議な写真(p73-74)が載っている。ここには「人のために祈れる人には、運がやってくる」という一文が・・・・。
写真は自然風景が多いが、花の写真、動物の写真、石仏や伊勢神宮に関係した写真など様々なものが組み合わされている。ちょっと不思議な写真も載せたフォトブックである。ただ、写真がどこで撮影されたものであるのかについては記載がない。いくつかは推測できるのだが、他は???である。その点ちょっと残念。写真作品が結実した時点で、それは独立した存在であり、現実の場所等は捨象するという主旨なのだろうか・・・・。
最終の3つの写真に添えられた一文をご紹介しておきたい。それがどんな写真とのコラボであるか? ちょっと想像した後に、本書を手にとっていただければと思う。
大空に飛び立とう。 p135
最高の未来を確信する。 p136
あなたの夢は、必ず実現する。 p139
このコラボフォトブックはあなたがあなた自身をインスパイアする契機となる一冊になると思う。本書は2019年12月に出版されている。
ご一読ありがとうございます。
本書に関連して、ネット検索した事項を一覧にしておきたい。
写真家宮澤正明 オフィシャルウエブサイト
レッドドラゴン、伊勢神話への旅などの写真が一部掲載されています。
本田健 公式サイト
蓮 :ウィキペディア
冬の絶景!山中湖で”ダイヤモンド富士”を撮影する方法 :「富士山とともに」
山中湖 ライブカメラ | ライブカメラ「絶景くん」で富士山を覗こう:「FUJIYAMA NAVI」
式年遷宮 :「伊勢神宮」
インターネットに有益な情報を掲載してくださった皆様に感謝します。
(情報提供サイトへのリンクのアクセスがネット事情でいつか途切れるかもしれません。
その節には、直接に検索してアクセスしてみてください。掲載時点の後のフォローは致しません。
その点、ご寛恕ください。)
本書はタイトルにあるキーワードで言えば、「言葉」は作家・本田健が書き、「写真」は写真家・宮澤正明が今までに撮影した作品から厳選したものである。
奥書等によれば、宮澤は「2005年伊勢神宮第62回式年遷宮の正式記録写真家として活動を開始、2013年10月に行われた還御の儀までの間に6万点に及ぶ作品を奉納」した他、全国の神社仏閣を50社寺以上撮影し、一方、世界中を旅して撮影してきたという。本田は、経営コンサルタント、投資家という経歴から作家に転じたという。本書の言葉は、本田の著書『読むだけで心がラクになる22の言葉』(フォレスト出版)、『強運を味方につける49の言葉』(PHP文庫)から一部本文を引用していると記されている。
本書の見開き2ページを使って、宮澤の写真が掲載されている。例えば、宮澤の代表的な写真の一葉といえる「レッドドラゴン」がp70-71に載っている。富士山を背景にその中腹にあたかも龍を連想させる炎の色を帯びた雲がたなびく写真。まさに「不思議な写真」だ。この写真からインスピレーションする本田の言葉「強運を呼び込んで、飛び立つ」が、二行書きの文として載っている。この写真をじっと眺めていて、右の一文を読む。再び写真を見つめる、文を読み返す・・・・・。
霊峰富士が龍を引き寄せ、龍を山巓の高みまでこれから飛翔させようとする。写真の中で飛び立つのは龍である。その龍に仮託して飛び立つのは、このページを見つめる読者(己)だ。
「運」とは、「物事を成就させるか成就させないかの(命が全うされるか全うされないかの)巡り合わせ」(『新明解国語辞典』三省堂)と説明されている。巡り合わせをうまく掴まえられるかどうかは、己の側にあるのだろう。そのためには、己の側にその運を味方につけて、飛び立てる備え(力量)がその時にあるかどうかにリンクするのではないか。人それぞれの日頃の生き方が関係して来ざるをえない。
本書は写真家と作家がコラボした結果、生み出された142ページのフォトブックである。
本書は4つのセクションで構成されている。見出しだけのセクション。章番号なし。
幸せを呼び込む「運」のつけ方 15葉の写真と言葉 p6~p37
幸せと運を呼び込む人間関係 21葉の写真と言葉 p38~p81
心を楽にする 10葉の写真と言葉 p82~p103
「幸せな成功」を導く言葉 17葉の写真と言葉 p104~p139
このセクションタイトルから、「魔法の言葉」の意味合いが何となくイメージしていただけるだろう。
切り立つ崖上の先端に立つ棕櫚葺きの柱だけの建屋から蒼海の彼方の水平線を眺望する写真(p8-9)に「チャンスが来たと思ったら、一瞬で飛び込もう」の一文。
蒼い富士山の山巓に湧き始めた霞状の雲、頂上附近全景のクローズ写真(p10-11)には、「これから、全てが始まる」の一文。
咲き誇る蓮の花、その右には硬い蕾、さらにその右に蓮の花托が並ぶ写真(p18-19)には、「あなたなりの咲き方は、咲いてみないとわからない」の一文。
地平線上に夕日を反映させた薄いオレンジ色の雲が未だ輝きをとどめ、その上には青色から濃紺へと深まる空。眼前に屹立する二本の黒々とした枯れ木とその先の左右に枯れ木が点在していくシルエットのような風景。不思議な写真(p29)である。見開きの右ページの写真に対して「枯れたように見えても、まだまだ根は深く張っている」(p28)の一文が左のページに三行書きで載っている。
山中湖からのダイヤモンド冨士は有名だが、その一葉と思われる写真(p54-55)には、「あなたの本質は、自然に映り込む」という一文。この一文を読み、アメリカのリンカーン大統領が言ったという「40 歳になったら、人は自分の顔に責任を持たねばならない」という言葉を連想した。己の本質は己の姿と行動に反映しているのでしょうね。
瑞々しい緑の竹林に斜め上空から太陽の光が貫き、光が放射状に輝く写真(p72-73)には「まっすぐ生きよ」という言葉が付されている。大いなる叱咤激励か。生き様へのエールか。真っ直ぐにのびる竹の映像がいい。
私には、その次に続く写真が特に不可思議で印象深い。水平線の見える静かな海面に一条の黄色い光の道が映じ、太陽は雲の背後から濃いオレンジ色に輝かせるが、その反動でか手前の雲は薄墨色から黒色の濃淡である。その雲があたかも巨大な龍を象っているように見える。そんな不思議な写真(p73-74)が載っている。ここには「人のために祈れる人には、運がやってくる」という一文が・・・・。
写真は自然風景が多いが、花の写真、動物の写真、石仏や伊勢神宮に関係した写真など様々なものが組み合わされている。ちょっと不思議な写真も載せたフォトブックである。ただ、写真がどこで撮影されたものであるのかについては記載がない。いくつかは推測できるのだが、他は???である。その点ちょっと残念。写真作品が結実した時点で、それは独立した存在であり、現実の場所等は捨象するという主旨なのだろうか・・・・。
最終の3つの写真に添えられた一文をご紹介しておきたい。それがどんな写真とのコラボであるか? ちょっと想像した後に、本書を手にとっていただければと思う。
大空に飛び立とう。 p135
最高の未来を確信する。 p136
あなたの夢は、必ず実現する。 p139
このコラボフォトブックはあなたがあなた自身をインスパイアする契機となる一冊になると思う。本書は2019年12月に出版されている。
ご一読ありがとうございます。
本書に関連して、ネット検索した事項を一覧にしておきたい。
写真家宮澤正明 オフィシャルウエブサイト
レッドドラゴン、伊勢神話への旅などの写真が一部掲載されています。
本田健 公式サイト
蓮 :ウィキペディア
冬の絶景!山中湖で”ダイヤモンド富士”を撮影する方法 :「富士山とともに」
山中湖 ライブカメラ | ライブカメラ「絶景くん」で富士山を覗こう:「FUJIYAMA NAVI」
式年遷宮 :「伊勢神宮」
インターネットに有益な情報を掲載してくださった皆様に感謝します。
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その点、ご寛恕ください。)