◆自由な投句箱/花冠発行所◆

主宰:高橋正子・管理:高橋句美子・西村友宏

11月7日

2013-11-07 05:34:31 | Weblog
●小口泰與
十州の境ありけり信濃柿★★★

秋ばらの瑞枝立ちけり朝日起つ★★★★
神代植物公園で、秋ばらを見たばかりなので、「瑞枝立ちけり」は、地味ながらよく実感できる。すっくと伸びた瑞枝に朝日が当たると、「朝日起つ」となる。眩しくやわらかな瑞枝である。(高橋正子)

塵泥(ちりひじ)のすそ野巨大やそばの花★★★

●桑本栄太郎
小雨降りはらり眼前や柿紅葉★★★
陸橋の手のうちなりし銀杏黄葉★★★
新駅のホームはずれや藁の塚★★★

●多田有花
立冬の山寺風が吹くばかり★★★

本棚の歳時記入れ替え冬に入る★★★★
歳時記も一冊になったものもあれば、四季分冊になったものもある。立冬の今日、普段よく読み使う歳時記を本棚に入れ替えた。これも冬用意の一つ。(高橋正子)

ランドセルほどの白菜抱え出る★★★

●小西 宏
秋空は高き欅の触れる処★★★★
秋空は高い欅の聳えるところにある。秋空の青さに欅黄葉が触れているのは美しいがそれを見事に詩的表現に変えた。(高橋正子)

立冬の雨に聞こえる園児の歌★★★
よちよちと歩くおつむに落葉ふる★★★

●河野啓一
桜紅葉散り初む小道今朝の冬★★★
桜紅葉色濃くなりて雨もよい★★★
森の辺の時雨群れ行く鴉かな★★★
コメント (4)
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