◆自由な投句箱/花冠発行所◆

主宰:高橋正子・管理:高橋句美子・西村友宏

11月19日

2013-11-19 02:45:02 | Weblog
●小口泰與
帰り花阿吽の朝日昇りけり★★★
山風や瑞枝あえかな冬のばら★★★
息白しうす紫の赤城かな★★★

●河野啓一
箕面山空を分け合う谷紅葉★★★★
谷の紅葉がそれぞれ空に広がり美しさを見せている。「空を分け合う」に、それぞれの紅葉が調和して美しいことが読み取れる。(高橋正子)

初冬の六甲縦走雨の中★★★
鴨群れて子らと距離置く池の端★★★

●多田有花
冬晴れに誘われ髪を切りにゆく★★★★
髪を切って気持ちが爽やかになるときもあれば、また逆に天気のよさに誘われて髪を切りに出かけることもある。「髪を切る」という行為は心のありように左右されていいることが多い。(高橋正子)

風の音初めてストーブをつける★★★
木枯しの吹く窓辺には明るき陽★★★

●桑本栄太郎
神官の水色袴の落葉掃く★★★
手にとれば五色彩なす柿落葉★★★
新駅の高架開通冬田べり★★★★
新駅は田んぼの中に作られることがよくある。駅の高架も冬田べりに堂々とその構造を見せている。高架と冬田は不似合なだけに、新しい変化を印象づけている。(高橋正子)

●小西 宏
浮かぶ葉の小春日和に糸垂れる★★★
しわがれて軽き落葉の坂くだる★★★
冬雲の渦巻くところ群れ鴉★★★
コメント (3)
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