ジョージ・オーウェル原作「動物農場」のアニメ版が今週の土曜日公開です。
でもさあ、YouTubeで観ちゃったよ。いいのかなあ。
このアニメ、1954年製作だから、50年以上前の作品なんですね。
ブタマニア(←どういうマニアなんやて…)の私としては
映画紹介のサイトに出てくる、ディズニーを彷彿させるかわいらしいタッチのブタに心惹かれ
内容もよく知らずにYouTubeで観ちゃったわけなんですが
これは子供にはかなりキツイ話でしょう。
ジブリが提供ってことは、子供が観ることを想定してるんでしょうが
子供が観て理解できるんでしょうかね。
要するに風刺小説でありまして
登場人物は
農場主・・・・ロシア皇帝
長老ブタ・・・レーニン
ナポレオン(独裁ブタ)・・・スターリン
スノーボール(追放されるブタ)・・・トロツキー
ナポレオンの犬たち・・・秘密警察
近隣農場主たち・・・イギリス、ドイツ
と置き換えられるらしいです。
飲んだくれの農場主に虐待をうけている動物たちが、長老ブタの
「人間は何もせずにわれわれの労働を搾取して生きている。
いまこそ人間を追放して動物が平等に生きることができるよう
革命をおこすんだ!」
のような内容の演説(英語だからはっきりわかんねーんだよ)で団結し
農場主を追い出して
動物たちの、動物たちによる
「動物農場」をたちあげます。
「すべての動物は平等である」
これが動物農場のスローガンでした。
さて、たちあげたものの
農場を維持していくためには指導者が必要です。
すでに亡くなった長老ブタの後継者として
スノーボールというブタが
風車建設の設計図を作ったり
農場を電化するという計画を発表したりして
農場のリーダーとなりつつありました。
ところが
スノーボールをライバル視している
ナポレオンというブタが
凶暴な犬たちをスノーボールに放ちます。
スノーボールは必死に逃げ、農場から追放されてしまいました。
リーダーの座についたナポレオンは
独裁政治を行うようになります。
動物たちが、夏の暑い日も冬の雪の日も、毎日長時間働いて風車を完成させても
心地よい生活をしているのはブタたちだけです。
ブタに反抗しようとした動物たちは
見せしめとしてみんなの前で粛清されます。
「すべての動物は平等である」
スノーボールが書いた農場のスローガンの下には
「しかし、ある動物は他の動物よりもっと平等である」
という文が、ナポレオンによって書き加えられてしまいました。
ナポレオンの独裁者ぶりはますます激しくなります。
他の農場主たちと金銭取引を始めたり
人間の服を着て2足歩行をしてパーティを開いたり
もはやブタなのか人間なのかわからなくなります。
…この先を書いてしまうとオチがわかっちゃうんでやめときますが
かわいらしい絵のタッチからは想像できないシビアなストーリーです。
ソビエトを農場に見立てた風刺もさることながら
苦労してやっと作った風車を人間に爆破されたり
一番の働き者だった馬が、病気で動けなくなったからと屠殺場へ送られる場面などは
とても悲しいです。
ジョージ・オーウェルがこの話で何を言いたかったのかは
人によって判断が違うところでしょうが
私が感じたのは
「資本主義も共産主義も、結局行き着くところは同じなんだ」
ということです。
彼はスターリンが嫌いだったそうですが
かといって反共というわけでもなく
「権力」に警鐘を鳴らす人だったらしいですね。
資本主義だろうと共産主義だろうと
その社会で権力を持つ人間は
間違いを起こすものなのだと。
その間違いを起こさせないよう
国民は権力者を監視すべきだと。
言いたかったのかなと
思いましたね。私は、ね。
調べたら
風車建設は
ソビエトの5カ年計画のことを表しているそうですよ。
へ~へ~へ~。
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