北朝鮮のミサイル発射後、韓国朴政権がすり寄ってきている。
あの朴姐の「千年の恨み」は何処へ行ったのか。
以下の解説を読むと、韓国・北朝鮮は同じ穴の狢であることが判る。
あの朴姐の「千年の恨み」は何処へ行ったのか。
以下の解説を読むと、韓国・北朝鮮は同じ穴の狢であることが判る。
政府、北朝鮮に独自制裁を復活へ 入国や入港を再び禁止 2016年2月7日 21時04分
http://this.kiji.is/68882380287952377
写真画像 記者の質問に答える中谷防衛相=7日午前9時45分、防衛省
政府は7日、北朝鮮による事実上の長距離弾道ミサイル発射を受け、2014年の拉致再調査に関する日朝合意によって解除した制裁措置を復活させ、段階的に強化する方針を固めた。
第1弾として北朝鮮籍保有者の入国や同籍船舶の入港を再び禁止する。国連安全保障理事会の追加制裁決議の採択前にも日本独自の制裁として発動する方向だ。複数の政府筋が明らかにした。
政府はミサイル発射に対し、地域の平和と安全への脅威で明白な安保理の決議違反だと強く非難し、北京の大使館ルートを通じて北朝鮮に厳重抗議した。
http://this.kiji.is/68882380287952377
写真画像 記者の質問に答える中谷防衛相=7日午前9時45分、防衛省
政府は7日、北朝鮮による事実上の長距離弾道ミサイル発射を受け、2014年の拉致再調査に関する日朝合意によって解除した制裁措置を復活させ、段階的に強化する方針を固めた。
第1弾として北朝鮮籍保有者の入国や同籍船舶の入港を再び禁止する。国連安全保障理事会の追加制裁決議の採択前にも日本独自の制裁として発動する方向だ。複数の政府筋が明らかにした。
政府はミサイル発射に対し、地域の平和と安全への脅威で明白な安保理の決議違反だと強く非難し、北京の大使館ルートを通じて北朝鮮に厳重抗議した。
西村眞悟の時事通信 平成28年2月9日(火)
北朝鮮の核実験とミサイル発射をバネとして、戦後の惰性を打破する時だ
本年に入ってから北朝鮮は一月六日に核実験をし、二月七日に弾道ミサイルを発射した。
そして、その北朝鮮が、二月に入り、我が国内で、スパイ・工作活動を展開していたことが発覚した。
東京にある朝鮮大学校元幹部が、日本から北朝鮮のスパイ・工作活動を司令していたのである。 これは、何を意味しているのか。
それは、日本は、昭和四十九年八月十五日の文世光事件の以前から現在まで 北朝鮮の「工作基地」であり「工作資金調達場」である、ということだ。
以上、本年に入って、我が国の内外において北朝鮮が提起した課題に対して、我が国は何を為すべきか! これが本稿のテーマである。
現在、北朝鮮の弾道ミサイル発射に対して、我が政界の政府と与野党は、非難決議をするとか制裁決議をするとか動いているし国連の決議に中国はどういう態度をとるのかという点に関心を示している。
しかし、そういうことをやるなとは言わないが、決議をしてもすぐ忘れる。
それは、大震災の時の村山富市や菅直人でもすることではないか。
それらは、この度明らかになった事態に対処して、国民を守り国家の安泰を図る為の本質的な決断ではない。
昨年の一年を使って安保法制の「専門家」になった議員諸侯は、何故、切実な防衛に関して言わないのか。
非難決議に、積極的ミサイル防衛や核抑止力の構築の決断が入るのか?
待っておれないので、ここで言っておく。
まず、我が国の防衛ラインは何処だ。
我が国の海岸線か、海の上か、敵基地の背後か。
敵ミサイル基地の背後である。ここが我が国の防衛ラインである。
即ち、敵が我が国に向けてミサイルを発射しようとする時、そのミサイル基地を地上において破壊することは我が国の自衛権(個別的自衛権!)の行使である。
従って、今我が国が早急に決断して実行すべき事は、朝鮮半島及び大陸にあるミサイル基地を撃破できる国防体制の構築である。
次ぎに、核爆弾を我が国に落とさせない体制を構築することが、この国際環境における我が政治の任務でなくて何であろう。
つまり、核を既に保有している相手に、如何にしてその核を我が国の落とさせない体制を構築するのか。
現実に二発の原子爆弾を落とされた我が国こそ、三発目!を断じて落とさせない体制を構築すべきではないか!
現実に、我が国の近くに二つの核を保有する独裁国家が存在する。
我が国は、その独裁者に核を発射する決定をさせない抑止力を如何にして構築するのか。
それは、核を発射すれば自分(独裁者)も死ぬという体制を造ることだ。
今こそ、我が国は、一九七七年九月のNATO(西ドイツ首相シュミット)の決断に学ばねばならない。
シュミット西ドイツ首相は、ロンドンで、政治的、軍事的バランスの回復は死活的に重要であるという演説を行い、ソビエトがNATOに向けて実戦配備した中距離核弾頭ミサイルSS20に対抗して同じく中距離核弾頭ミサイルパーシング?をソビエトに対して実戦配備した。
これ、NATOとソビエトの「軍事的バランス」の回復である。
その上で、ソビエトに対して強烈な軍縮圧力をかけて、SS20をヨーロッパから撤去させた。
この時、西ドイツ国内に、パーシング?導入反対の強力な「反核市民運動」が巻き起こった。
しかし、ソビエト崩壊後、表に出てきたクレムリン秘密文書によって、この「反核市民運動」は、ソビエトの工作活動によって仕掛けられたものであることが判明した。
今こそ我が国は、とっくの昔から一九七七年当時のNATOの状態におかれているのであるから、ヘルムート・シュミット西ドイツ首相の決断に学ばねばならない。
即ち、軍事的バランスの回復は死活的に重要なのであるから、そのバランスを回復しようではないか。
その時、我が国内に「反核市民運動」が巻き起こり日本軍国主義復活を許さないという叫びが起こる。
その運動は、我が国内の北朝鮮や中国の工作基地において仕組まれる。
そこで強調しなければならない。
それは、我が国が、国家と国民の命を守る為に、敵ミサイル基地撃破体制と核抑止力体制を構築するためには、同時に、我が国内が敵のスパイ・工作活動基地になっている状況即ち「スパイ天国」状態を是正しなければならないということだ。
何故なら、我が国が「スパイ天国」で、我が国内が敵スパイの工作基地であるということは、 我が国の運命と、国民の生死が、敵に握られていることを意味するからである。
今こそ、独立自尊、自らの運命を自ら決定する日本を取り戻さねばならない。
日本を取り戻すとは、具体的にはこういうことである。
なお、冒頭に記した文世光事件について述べておく。
この事件は、北朝鮮が我が国を工作基地として、破壊活動を行い、日韓両国の運命が狂いかけた象徴的事件であり、この事件以降、北朝鮮による日本人拉致が頻発したからである。
しかも、驚くべきことであるが、我が国が工作基地であるという状況は、当時から全く是正されずに現在に至っている。
在日韓国人青年であった文世光は、大阪湾に入った北朝鮮工作船萬景峰号のなかで、北朝鮮工作員から韓国の朴大統領の狙撃を指令され、朝鮮総連生野支部政治部長金某の指導によって射撃訓練を済ませ、金から資金をもらって盗んだ大阪府警の拳銃を持って、日本人になりすまして韓国に入国した。
そして、昭和四十九年八月十五日、復光節を祝う式典に出席した朴大統領を狙撃し横にいた大統領の夫人を殺害した。
捕まった文世光は、朝鮮総連にだまされたと告白し反省の弁明をした上で死刑に処せられた。
そして、韓国は日本国内の工作活動の首魁の逮捕と朝鮮総連の捜索を望んだが、日本政府(田中角栄内閣)は韓国の要請を無視して朝鮮総連の捜索をしなかった。
その結果、日韓関係は、国交断絶寸前まで悪化した。
そして、この状況を観察していた北朝鮮は、日本人に韓国に対するテロを実行させれば、日韓関係悪化という一石二鳥の効果があると悟り、以後、日本人拉致を本格化させる。
その結果が、日本人化教育を受け日本人になりすました工作員が実行した大韓航空機爆破事件である。
お問い合わせ:西村眞悟事務所
TEL:072-277-4140 E-mail:sakaioffice@n-shingo.com
http://www.n-shingo.com/
北朝鮮の核実験とミサイル発射をバネとして、戦後の惰性を打破する時だ
本年に入ってから北朝鮮は一月六日に核実験をし、二月七日に弾道ミサイルを発射した。
そして、その北朝鮮が、二月に入り、我が国内で、スパイ・工作活動を展開していたことが発覚した。
東京にある朝鮮大学校元幹部が、日本から北朝鮮のスパイ・工作活動を司令していたのである。 これは、何を意味しているのか。
それは、日本は、昭和四十九年八月十五日の文世光事件の以前から現在まで 北朝鮮の「工作基地」であり「工作資金調達場」である、ということだ。
以上、本年に入って、我が国の内外において北朝鮮が提起した課題に対して、我が国は何を為すべきか! これが本稿のテーマである。
現在、北朝鮮の弾道ミサイル発射に対して、我が政界の政府と与野党は、非難決議をするとか制裁決議をするとか動いているし国連の決議に中国はどういう態度をとるのかという点に関心を示している。
しかし、そういうことをやるなとは言わないが、決議をしてもすぐ忘れる。
それは、大震災の時の村山富市や菅直人でもすることではないか。
それらは、この度明らかになった事態に対処して、国民を守り国家の安泰を図る為の本質的な決断ではない。
昨年の一年を使って安保法制の「専門家」になった議員諸侯は、何故、切実な防衛に関して言わないのか。
非難決議に、積極的ミサイル防衛や核抑止力の構築の決断が入るのか?
待っておれないので、ここで言っておく。
まず、我が国の防衛ラインは何処だ。
我が国の海岸線か、海の上か、敵基地の背後か。
敵ミサイル基地の背後である。ここが我が国の防衛ラインである。
即ち、敵が我が国に向けてミサイルを発射しようとする時、そのミサイル基地を地上において破壊することは我が国の自衛権(個別的自衛権!)の行使である。
従って、今我が国が早急に決断して実行すべき事は、朝鮮半島及び大陸にあるミサイル基地を撃破できる国防体制の構築である。
次ぎに、核爆弾を我が国に落とさせない体制を構築することが、この国際環境における我が政治の任務でなくて何であろう。
つまり、核を既に保有している相手に、如何にしてその核を我が国の落とさせない体制を構築するのか。
現実に二発の原子爆弾を落とされた我が国こそ、三発目!を断じて落とさせない体制を構築すべきではないか!
現実に、我が国の近くに二つの核を保有する独裁国家が存在する。
我が国は、その独裁者に核を発射する決定をさせない抑止力を如何にして構築するのか。
それは、核を発射すれば自分(独裁者)も死ぬという体制を造ることだ。
今こそ、我が国は、一九七七年九月のNATO(西ドイツ首相シュミット)の決断に学ばねばならない。
シュミット西ドイツ首相は、ロンドンで、政治的、軍事的バランスの回復は死活的に重要であるという演説を行い、ソビエトがNATOに向けて実戦配備した中距離核弾頭ミサイルSS20に対抗して同じく中距離核弾頭ミサイルパーシング?をソビエトに対して実戦配備した。
これ、NATOとソビエトの「軍事的バランス」の回復である。
その上で、ソビエトに対して強烈な軍縮圧力をかけて、SS20をヨーロッパから撤去させた。
この時、西ドイツ国内に、パーシング?導入反対の強力な「反核市民運動」が巻き起こった。
しかし、ソビエト崩壊後、表に出てきたクレムリン秘密文書によって、この「反核市民運動」は、ソビエトの工作活動によって仕掛けられたものであることが判明した。
今こそ我が国は、とっくの昔から一九七七年当時のNATOの状態におかれているのであるから、ヘルムート・シュミット西ドイツ首相の決断に学ばねばならない。
即ち、軍事的バランスの回復は死活的に重要なのであるから、そのバランスを回復しようではないか。
その時、我が国内に「反核市民運動」が巻き起こり日本軍国主義復活を許さないという叫びが起こる。
その運動は、我が国内の北朝鮮や中国の工作基地において仕組まれる。
そこで強調しなければならない。
それは、我が国が、国家と国民の命を守る為に、敵ミサイル基地撃破体制と核抑止力体制を構築するためには、同時に、我が国内が敵のスパイ・工作活動基地になっている状況即ち「スパイ天国」状態を是正しなければならないということだ。
何故なら、我が国が「スパイ天国」で、我が国内が敵スパイの工作基地であるということは、 我が国の運命と、国民の生死が、敵に握られていることを意味するからである。
今こそ、独立自尊、自らの運命を自ら決定する日本を取り戻さねばならない。
日本を取り戻すとは、具体的にはこういうことである。
なお、冒頭に記した文世光事件について述べておく。
この事件は、北朝鮮が我が国を工作基地として、破壊活動を行い、日韓両国の運命が狂いかけた象徴的事件であり、この事件以降、北朝鮮による日本人拉致が頻発したからである。
しかも、驚くべきことであるが、我が国が工作基地であるという状況は、当時から全く是正されずに現在に至っている。
在日韓国人青年であった文世光は、大阪湾に入った北朝鮮工作船萬景峰号のなかで、北朝鮮工作員から韓国の朴大統領の狙撃を指令され、朝鮮総連生野支部政治部長金某の指導によって射撃訓練を済ませ、金から資金をもらって盗んだ大阪府警の拳銃を持って、日本人になりすまして韓国に入国した。
そして、昭和四十九年八月十五日、復光節を祝う式典に出席した朴大統領を狙撃し横にいた大統領の夫人を殺害した。
捕まった文世光は、朝鮮総連にだまされたと告白し反省の弁明をした上で死刑に処せられた。
そして、韓国は日本国内の工作活動の首魁の逮捕と朝鮮総連の捜索を望んだが、日本政府(田中角栄内閣)は韓国の要請を無視して朝鮮総連の捜索をしなかった。
その結果、日韓関係は、国交断絶寸前まで悪化した。
そして、この状況を観察していた北朝鮮は、日本人に韓国に対するテロを実行させれば、日韓関係悪化という一石二鳥の効果があると悟り、以後、日本人拉致を本格化させる。
その結果が、日本人化教育を受け日本人になりすました工作員が実行した大韓航空機爆破事件である。
お問い合わせ:西村眞悟事務所
TEL:072-277-4140 E-mail:sakaioffice@n-shingo.com
http://www.n-shingo.com/
【正論】日本は対北問題の主体的措置を 福井県立大学教授・島田洋一
http://www.sankei.com/column/print/160209/clm1602090011-c.html
国際制裁を強化されると分かっているのになぜ北朝鮮は核・ミサイル実験を繰り返すのか、と聞かれることがある。この問いは前提自体が事実に即していない。
その点に、日本の対北政策を考えるカギがある。
≪米政権を当てにはできない≫
2006年10月9日、北は最初の核実験を行った。10月14日、日米のリードで国連安保理制裁決議が採択された(1718号。戦闘機・ミサイル関連物資、ぜいたく品の禁輸など規定)。
ところが直後の米中間選挙で共和党が敗北、保守強硬派たちが次々政権を去る中、ブッシュ政権はライス国務長官、ヒル国務次官補主導の宥和(ゆうわ)政策に大きく傾いていく。
07年2月、アメリカは実効の上がっていた対北金融制裁を解除した。
すなわち、核実験を強行した結果、一定の国連制裁は科されたものの、最も痛かった制裁については逆に解除された。
これが北朝鮮にとっての「過去の教訓」であろう。
ライス回顧録に象徴的な一節がある。
07年1月中旬、ベルリン滞在中のライスの部屋に同地で米朝協議に当たっていたヒルが「明らかに興奮した」面持ちで飛び込んできた。
北朝鮮側代表が、金融制裁解除と引き換えに核凍結という「本国の訓令以上に踏み込んだ」案を示してきた、相手は翌日には帰国する、今すぐ応答したいというのである。
ライスはホワイトハウスに急遽(きゅうきょ)国際電話を入れ「大統領、この問題を大きく動かすチャンスです。
しかし明日になればこのチャンスは消えてしまいます」と強く受け入れを促したという。
もし実際、独裁者の指示を越えた譲歩案を提示したとすれば、その人物は帰国後直ちに収容所送りか処刑だろう。
北の常套(じょうとう)手段に米高官がやすやすと乗せられる様に驚きを禁じ得ない。
しかもライスは、回顧録執筆時点(11年)においてもまだ、自身が騙(だま)されたことに気付いていない。
米政府がなぜ北を相手に同じ失敗を繰り返すのか、ライス証言は貴重な示唆を与えてくれる。
民主・共和を問わず国務省主導下にある米政権(今のオバマ政権もそうだ)を当てにはできず、日本は主体的に判断し、独自に措置を講じねばならない。
≪制裁決議違反国にも圧力を≫
まもなく米議会を通過すると思われる「対北朝鮮制裁強化法案」に、安保理決議の履行に疑問を呈した部分がある。
国連加盟国193カ国中158カ国が制裁の実施状況を未(いま)だに国連当局に報告していないというのである。
それを放置しているのがまた国連らしい。
なお、報告の提出いかんにかかわらず、中国のように、国際約束一般を自国の利益になる場合以外は無視するのを常態とする国もある(例えば北のミサイル運搬車両が中国製であることは広く知られている)。
加えて、現行の対北安保理制裁決議(複数)には、「開発支援」「人道援助」は対象外という大きな抜け穴がある。
今後の追加制裁決議でも、「開発支援」や貿易一般の停止まで中国が受け入れるとは思えない。
日本としては、制裁決議違反国はもちろん、北と取引を続ける国に対しても、政府開発援助(ODA)減額・停止など独自の措置で圧力をかけていく必要がある。
国際機関も例外ではない。例えば国連開発計画(UNDP)の総裁が毎年のように来日し拠出金増額を求めていくが、北への支援事業(当然、軍や工作機関に横流しされる)を止めない限り増額はおろか減額すると通告すべきだろう。
アメリカの対北金融制裁が効果を上げたのは、北の不法資金に関与した業者は米金融機関に口座を持たせないという形で、主として中国の銀行に圧力をかけたためであった。
生き残りのため、多くの中国の銀行が北との関係の整理を図った。
≪中国の顔色をうかがうな≫
中国は、北の行為が重大な経済的損失につながるか、自らへの脅威を高めない限り、圧力強化に乗り出さない。
その意味でも日本の敵基地(策源地)攻撃力の整備は重要な意味を持つだろう。
北朝鮮が日本に向け数十発の核ミサイルを撃つ構えを見せたとき、全ての迎撃はあり得ず、発射台に据えられた段階で攻撃し破壊する以外、国民の命は守れない。
自民党国防部会が09年5月、その種の危機に際しては「策源地攻撃が必要」と明記した文書をまとめ、海上発射型巡航ミサイルの導入を提言したが、たなざらしのままである。
政府見解で合憲とされる敵基地攻撃力の整備が、北の度重なる「暴挙」にもかかわらず、なぜ一向に政治の場で議論されないのか。
日本が射程の長い打撃力の整備に乗り出せば、中国の態度にも変化が生まれるはずだ。
金正恩政権は、アルカーイダや過激組織「イスラム国」(IS)同様、人倫にもとる組織であり、核実験やミサイル実験を行ったからというのではなく、非人道的行為を理由に恒常的に締め付けを強め崩壊を目指さねばならない。
その際、中国を刺激したくないというのが日本政治の支配的気分であるなら、手段は大きく限られてしまうだろう。(しまだ よういち)
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【正論】「脅威」の北朝鮮 「裏金」の韓国 茶番劇にだまされるな
筑波大学大学院教授・古田博司
http://www.sankei.com/column/print/160210/clm1602100004-c.html
ここ最近の韓国と北朝鮮のドタバタ劇を見ていて、日本の国民はうんざりしているのではないだろうか。その庶民の常識は正しい。庶民から遊離した一部のマスコミですら、「北朝鮮のネライは」とは、あまり言わなくなった。以上は朝鮮半島問題が、もはや分析段階ではなく、周りの諸国がどうすべきかという、政略段階に入ったことを意味している。
北朝鮮経済を支え続けた韓国
1月6日の北朝鮮の核実験は水爆ではなく、強化型の原爆だった可能性が高い。
今回のミサイル発射実験は、2012年12月の弾道とほぼ同じで、飛距離が少し伸びただけだ。ということは、北朝鮮はアメリカに脅威のメッセージを送っているわけではないのである。
脅威になるほどの進捗を見せれば、1月10日の米軍機の示威飛行は、韓国領内にとどまることはなかったであろう。
これまでの経過を見れば明らかなように、韓国は北朝鮮の経済を支えてきた。
金大中政権時では、引退後の処遇を恐怖する金大中氏が、当時5億ドルの秘密支援を北に行い、南北首脳会談を実現してノーベル賞の権威付けによってこの恐怖を逃れた。
秘密支援は3年後に暴露された。この時北は10億ドルを要求したという。
続く盧武鉉政権時では、北に国家支援を行うとともに、秘密支援も行ったものとみられ、06年10月に北が初の核実験を実施した翌年に、盧氏は南北会談を実現する。
この時、南北間に直通電話があったことを、昨年10月に元国家情報院長・金万福氏が暴露している。
08年からの李明博政権時には、北とのパイプは一時途絶したため、当時連続して事件が起こった。
09年5月に2回目の核実験が行われ、翌10年3月には哨戒艇「天安」沈没事件、同11月には延坪島砲撃事件が起こる。
翌11年6月には、事件の際に、北朝鮮が謝罪したような折衷案を作ってくれと、韓国が非公開会議において金銭で懇請したことが、北朝鮮の国防委員会により暴露された。
裏金の支払い方で問題が生じたものと思われる。
繰り返される「脅威」の演出
これまでの弾道ミサイル実験は核実験の数カ月前に予告のように行われた。
06年7月と09年4月であった。3回目は、失敗した4月を除けば、12年12月に行われ、3回目の核実験は2カ月後の13年2月12日に行われた。
反北の朴槿恵政権が発足する約2週間前である。
ここまでたどれば、北朝鮮のネライは明らかだろう。金大中・盧武鉉政権時代の国家支援と秘密支援の蜜食いが体質化し、その後もオドシとタカリを繰り返すようになったのである。
昨年の8月4日、朴槿恵政権下で起きた軍事境界線の地雷爆発事件では北朝鮮が「準戦時状態」を宣言し、南北高官による会談が開かれたが、会場は韓国領内、韓国側の代表者2人は北朝鮮シンパで、加えて協議の映像が青瓦台に中継された。
国家安保戦略研究院の劉性玉院長は朝鮮日報8月24日付で、事件のたびにケーブルテレビによる「トップ交渉」が行われていたことを暴露した。
このような南北間の事件と裏取引のたびに、周りの諸国は「脅威」の演出に振り回され、中国は北朝鮮の核抑止に努力しなければ高高度防衛ミサイル(THAAD)を設置するぞと、朴槿恵大統領に言われ、日本は安保理決議の音頭を取らされ、“裏金の値踏み”に一役買わされているのである。真に迷惑千万な話だ。
韓国の巻き込みを警戒せよ
では、この状況を打開するにはどうすればよいか。彼らに知恵がない限り、周りの諸国は政略的にならざるを得ない。
ここまで両者が歩み寄る交渉の積み重ねがあるのだから、南北統一ができないはずはないのである。
1980年10月に故金日成主席による「高麗民主連邦共和国」構想の提唱があった。
周りの諸国は、この構想を生かすべく促すのが最善の策だと思われる。
ただし、統一と引き換えに、核放棄をさせることが前提でなければならない。
さもなければ、日本の対岸の東アジア地域は、すべて核保有国となり、深刻な脅威が日本国家に及ぶことであろう。
庶民である日本国民は、あくまでも「助けず、教えず、関わらず」の非韓3原則で対応し、彼らの騒ぎに巻き込まれないように、対岸の火事を見るがごとくにし、「『自衛的核武装』を強調し、米中を引っ張らねば、北朝鮮の核問題は打開できない」などという、日本からの援護を求める韓国内の声に耳を貸してはならない。
なにしろコリアは、豊臣秀吉軍の災禍いまだ覚めやらぬ頃、満州軍の侵攻を受けるや、「日本に助けてもらおう」という声が平然かつ澎湃(ほうはい)として起こる国である。
「士大夫間に亦た行言あり、倭に請うて来るを欲するに至る」(『仁祖実録』仁祖17年7月22日丁丑条)。歴史に学ぶとは、このような民族の行動パターンに学ぶことを言うのであろうか。(ふるた ひろし)
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国際制裁を強化されると分かっているのになぜ北朝鮮は核・ミサイル実験を繰り返すのか、と聞かれることがある。この問いは前提自体が事実に即していない。
その点に、日本の対北政策を考えるカギがある。
≪米政権を当てにはできない≫
2006年10月9日、北は最初の核実験を行った。10月14日、日米のリードで国連安保理制裁決議が採択された(1718号。戦闘機・ミサイル関連物資、ぜいたく品の禁輸など規定)。
ところが直後の米中間選挙で共和党が敗北、保守強硬派たちが次々政権を去る中、ブッシュ政権はライス国務長官、ヒル国務次官補主導の宥和(ゆうわ)政策に大きく傾いていく。
07年2月、アメリカは実効の上がっていた対北金融制裁を解除した。
すなわち、核実験を強行した結果、一定の国連制裁は科されたものの、最も痛かった制裁については逆に解除された。
これが北朝鮮にとっての「過去の教訓」であろう。
ライス回顧録に象徴的な一節がある。
07年1月中旬、ベルリン滞在中のライスの部屋に同地で米朝協議に当たっていたヒルが「明らかに興奮した」面持ちで飛び込んできた。
北朝鮮側代表が、金融制裁解除と引き換えに核凍結という「本国の訓令以上に踏み込んだ」案を示してきた、相手は翌日には帰国する、今すぐ応答したいというのである。
ライスはホワイトハウスに急遽(きゅうきょ)国際電話を入れ「大統領、この問題を大きく動かすチャンスです。
しかし明日になればこのチャンスは消えてしまいます」と強く受け入れを促したという。
もし実際、独裁者の指示を越えた譲歩案を提示したとすれば、その人物は帰国後直ちに収容所送りか処刑だろう。
北の常套(じょうとう)手段に米高官がやすやすと乗せられる様に驚きを禁じ得ない。
しかもライスは、回顧録執筆時点(11年)においてもまだ、自身が騙(だま)されたことに気付いていない。
米政府がなぜ北を相手に同じ失敗を繰り返すのか、ライス証言は貴重な示唆を与えてくれる。
民主・共和を問わず国務省主導下にある米政権(今のオバマ政権もそうだ)を当てにはできず、日本は主体的に判断し、独自に措置を講じねばならない。
≪制裁決議違反国にも圧力を≫
まもなく米議会を通過すると思われる「対北朝鮮制裁強化法案」に、安保理決議の履行に疑問を呈した部分がある。
国連加盟国193カ国中158カ国が制裁の実施状況を未(いま)だに国連当局に報告していないというのである。
それを放置しているのがまた国連らしい。
なお、報告の提出いかんにかかわらず、中国のように、国際約束一般を自国の利益になる場合以外は無視するのを常態とする国もある(例えば北のミサイル運搬車両が中国製であることは広く知られている)。
加えて、現行の対北安保理制裁決議(複数)には、「開発支援」「人道援助」は対象外という大きな抜け穴がある。
今後の追加制裁決議でも、「開発支援」や貿易一般の停止まで中国が受け入れるとは思えない。
日本としては、制裁決議違反国はもちろん、北と取引を続ける国に対しても、政府開発援助(ODA)減額・停止など独自の措置で圧力をかけていく必要がある。
国際機関も例外ではない。例えば国連開発計画(UNDP)の総裁が毎年のように来日し拠出金増額を求めていくが、北への支援事業(当然、軍や工作機関に横流しされる)を止めない限り増額はおろか減額すると通告すべきだろう。
アメリカの対北金融制裁が効果を上げたのは、北の不法資金に関与した業者は米金融機関に口座を持たせないという形で、主として中国の銀行に圧力をかけたためであった。
生き残りのため、多くの中国の銀行が北との関係の整理を図った。
≪中国の顔色をうかがうな≫
中国は、北の行為が重大な経済的損失につながるか、自らへの脅威を高めない限り、圧力強化に乗り出さない。
その意味でも日本の敵基地(策源地)攻撃力の整備は重要な意味を持つだろう。
北朝鮮が日本に向け数十発の核ミサイルを撃つ構えを見せたとき、全ての迎撃はあり得ず、発射台に据えられた段階で攻撃し破壊する以外、国民の命は守れない。
自民党国防部会が09年5月、その種の危機に際しては「策源地攻撃が必要」と明記した文書をまとめ、海上発射型巡航ミサイルの導入を提言したが、たなざらしのままである。
政府見解で合憲とされる敵基地攻撃力の整備が、北の度重なる「暴挙」にもかかわらず、なぜ一向に政治の場で議論されないのか。
日本が射程の長い打撃力の整備に乗り出せば、中国の態度にも変化が生まれるはずだ。
金正恩政権は、アルカーイダや過激組織「イスラム国」(IS)同様、人倫にもとる組織であり、核実験やミサイル実験を行ったからというのではなく、非人道的行為を理由に恒常的に締め付けを強め崩壊を目指さねばならない。
その際、中国を刺激したくないというのが日本政治の支配的気分であるなら、手段は大きく限られてしまうだろう。(しまだ よういち)
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【正論】「脅威」の北朝鮮 「裏金」の韓国 茶番劇にだまされるな
筑波大学大学院教授・古田博司
http://www.sankei.com/column/print/160210/clm1602100004-c.html
ここ最近の韓国と北朝鮮のドタバタ劇を見ていて、日本の国民はうんざりしているのではないだろうか。その庶民の常識は正しい。庶民から遊離した一部のマスコミですら、「北朝鮮のネライは」とは、あまり言わなくなった。以上は朝鮮半島問題が、もはや分析段階ではなく、周りの諸国がどうすべきかという、政略段階に入ったことを意味している。
北朝鮮経済を支え続けた韓国
1月6日の北朝鮮の核実験は水爆ではなく、強化型の原爆だった可能性が高い。
今回のミサイル発射実験は、2012年12月の弾道とほぼ同じで、飛距離が少し伸びただけだ。ということは、北朝鮮はアメリカに脅威のメッセージを送っているわけではないのである。
脅威になるほどの進捗を見せれば、1月10日の米軍機の示威飛行は、韓国領内にとどまることはなかったであろう。
これまでの経過を見れば明らかなように、韓国は北朝鮮の経済を支えてきた。
金大中政権時では、引退後の処遇を恐怖する金大中氏が、当時5億ドルの秘密支援を北に行い、南北首脳会談を実現してノーベル賞の権威付けによってこの恐怖を逃れた。
秘密支援は3年後に暴露された。この時北は10億ドルを要求したという。
続く盧武鉉政権時では、北に国家支援を行うとともに、秘密支援も行ったものとみられ、06年10月に北が初の核実験を実施した翌年に、盧氏は南北会談を実現する。
この時、南北間に直通電話があったことを、昨年10月に元国家情報院長・金万福氏が暴露している。
08年からの李明博政権時には、北とのパイプは一時途絶したため、当時連続して事件が起こった。
09年5月に2回目の核実験が行われ、翌10年3月には哨戒艇「天安」沈没事件、同11月には延坪島砲撃事件が起こる。
翌11年6月には、事件の際に、北朝鮮が謝罪したような折衷案を作ってくれと、韓国が非公開会議において金銭で懇請したことが、北朝鮮の国防委員会により暴露された。
裏金の支払い方で問題が生じたものと思われる。
繰り返される「脅威」の演出
これまでの弾道ミサイル実験は核実験の数カ月前に予告のように行われた。
06年7月と09年4月であった。3回目は、失敗した4月を除けば、12年12月に行われ、3回目の核実験は2カ月後の13年2月12日に行われた。
反北の朴槿恵政権が発足する約2週間前である。
ここまでたどれば、北朝鮮のネライは明らかだろう。金大中・盧武鉉政権時代の国家支援と秘密支援の蜜食いが体質化し、その後もオドシとタカリを繰り返すようになったのである。
昨年の8月4日、朴槿恵政権下で起きた軍事境界線の地雷爆発事件では北朝鮮が「準戦時状態」を宣言し、南北高官による会談が開かれたが、会場は韓国領内、韓国側の代表者2人は北朝鮮シンパで、加えて協議の映像が青瓦台に中継された。
国家安保戦略研究院の劉性玉院長は朝鮮日報8月24日付で、事件のたびにケーブルテレビによる「トップ交渉」が行われていたことを暴露した。
このような南北間の事件と裏取引のたびに、周りの諸国は「脅威」の演出に振り回され、中国は北朝鮮の核抑止に努力しなければ高高度防衛ミサイル(THAAD)を設置するぞと、朴槿恵大統領に言われ、日本は安保理決議の音頭を取らされ、“裏金の値踏み”に一役買わされているのである。真に迷惑千万な話だ。
韓国の巻き込みを警戒せよ
では、この状況を打開するにはどうすればよいか。彼らに知恵がない限り、周りの諸国は政略的にならざるを得ない。
ここまで両者が歩み寄る交渉の積み重ねがあるのだから、南北統一ができないはずはないのである。
1980年10月に故金日成主席による「高麗民主連邦共和国」構想の提唱があった。
周りの諸国は、この構想を生かすべく促すのが最善の策だと思われる。
ただし、統一と引き換えに、核放棄をさせることが前提でなければならない。
さもなければ、日本の対岸の東アジア地域は、すべて核保有国となり、深刻な脅威が日本国家に及ぶことであろう。
庶民である日本国民は、あくまでも「助けず、教えず、関わらず」の非韓3原則で対応し、彼らの騒ぎに巻き込まれないように、対岸の火事を見るがごとくにし、「『自衛的核武装』を強調し、米中を引っ張らねば、北朝鮮の核問題は打開できない」などという、日本からの援護を求める韓国内の声に耳を貸してはならない。
なにしろコリアは、豊臣秀吉軍の災禍いまだ覚めやらぬ頃、満州軍の侵攻を受けるや、「日本に助けてもらおう」という声が平然かつ澎湃(ほうはい)として起こる国である。
「士大夫間に亦た行言あり、倭に請うて来るを欲するに至る」(『仁祖実録』仁祖17年7月22日丁丑条)。歴史に学ぶとは、このような民族の行動パターンに学ぶことを言うのであろうか。(ふるた ひろし)
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