神なる冬

カミナルフユはマヤの遺跡
コンサドーレサポーターなSFファンのブログ(謎)

[映画] 天使と悪魔

2009-06-05 16:06:17 | 映画
『天使と悪魔』 - goo 映画



本当はターミネーターの先行上映を見ようと思っていたのだが、終了が深夜0時で、終電が怖いので取り止め。
とりあえず見ておくかと、『天使と悪魔』を鑑賞。

反物質なんてものが出てくるからSFっぽいシーンがあるかと思えばそんなことも無く。
いや、それ人間が無から創造したわけじゃないし、何も冒涜してないから(笑)

最後に「この作品はフィクションであり……」というのがいろんな言語で書かれてるのは、前作でいろいろあったせいなんでしょうか。だから、何度も言うように、唯一絶対の神なんかを考えるから……。

ニュートン力学は観測された事実に合致しますが、アインシュタインの相対性理論によって真理ではないことになりました。また相対性理論でさえ、ミクロの世界では観測事実に合いません。だからと言って、相対性理論と量子理論のどちらが唯一絶対の真理であるかなどと争っている科学者はいません。

世の中には絶対の正義も、唯一の真理も存在しないのです。あるのは観測された事実だけ。そして、事実を説明する仮説だけなのです。この文章の意味がちゃんとわかる人は、天使の謎を解く必要などなく、イルミナティに入会する資格があります(笑)

サスペンスとしては面白かったですよ。結構細かい伏線にも気を使っていて、二時間半退屈しないで見ることができました。例のどんでん返しは、なんかおかしいぞという気になっていたので返って納得です。後ろで見てた二人組みは、「やっぱり一番怪しいやつが犯人じゃん」と言ってましたがね(笑)


[SF] スパイダー・スター

2009-06-05 15:34:19 | SF
『スパイダー・スター(上下)』 マイク・ブラザートン (ハヤカワ文庫SF)




♪さらばー アルゴよー
 旅立ーつ船はー 宇宙探査せーん ダークハートぉー!

ふたご座のポルックスを巡る惑星アルゴに入植している人類。
そこは異星人アルゴノートが過去に栄えた歴史ある惑星だった。
しかし、アルゴの衛星で不用意に異星人の遺跡を“ノックした”ばっかりに、アルゴを天罰の火球が襲い始める。

人類はアルゴノートの伝説に希望を託し、恒星でも惑星でもない遥かな謎の星、イスカンダルスパイダー・スターへ探査船ダークハート号を派遣する。

スパイダー・スターの中心で、科学者クリングストンと艦長ラスクが見たものは!!!

なんだか、ダークなアーサー・C・クラーク風の宇宙探査&ファーストコンタクト物。最新の天文物理学に裏打ちされているとはいえ、70年代SFの魅力を継承したオーソドックスな本格SFだった。

巨大構造物としてのスパイダー・スターも魅力的だし、登場する異星人たちも各種勢ぞろい。ムカデの団欒とか、笑うところじゃないのかもしれないが、ちゃぶ台を囲むムカデを思い浮かべると笑える。

クリングストンは、過去に別な異星人ともファーストコンタクトを成功させた英雄なのだが、そのせいでラスク艦長が対抗心を燃やしたり、高度に発達した宇宙人は友好的という思い込みをひっくり返したり、いろいろヒネリが利いたプロットになっていて、最後まで退屈しない。

その反面、説明不足で話が飛んでいるように見えたりする部分があって、ちょっと気になる。特に、スパイダー・スターのスポークとチューブの構造が理解できません。縦横関係がひっくり返っているような気がするんだが。何、宇宙空間に縦も横も無い。それなら、重力に鉛直方向と水平方向でどうよ。

そういえば、同じ訳者の『啓示空間』でもあwせdrftgyふじこlp;@