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「美の壺:ブリキのおもちゃ」 NHK
ブリキのおもちゃの魅力を次のように表現しておりました。
ユニークの動き(思いがけない動き)
日本的な美的感覚
では、いきなり本日の第一の壺をご紹介
<美の壺1:多様な動きは1つの動きから>
ブリキのおもちゃというと、日本のおもちゃというよりも、海外からの輸入品が多いと
思われる方が多いのではないか。
実は、私も認識不足の一人でした。
番組で紹介された昭和30年代の数多くのヒット作品は、ドイツのおもちゃを分析し、
仕掛けを工夫し、日本独自にアレンジしたものが米国市場に輸出されて
人気を博した。
日本特有の「技術の改良」と「組み合わせの妙」という創意工夫の賜物です。
日本には古来よりからくり人形という技術が残されていました。
技術の日本の萌芽ですかね。
一方、材料は、進駐軍がもたらした空き缶です。
空き缶から、ブリキのヒーローが生み出され、日本的にアレンジされ、日本市場と
米国市場に人気を博したようです。
<美の壺2:100分の1ミリの手業が生む曲線の味わい>
ブリキのおもちゃ製造に不可欠であるのが、金型です。
金型の上下の誤差は、100分の1ミリ以下といわれる。
段差のない一体感を作り出すミクロの技術です。
これは、日本の金型職人の根性と技術の成果です。
何べんも作り直し、細部にこだわった金型、
中には3人で1年半もかけた力作もあるという。
金型技術の粋が見せる職人技。
生み出したブリキのおもちゃこそ、次世代の金型の展示場だった感があります。
プラスチックとコンピューター工作機械による金型革命も背景には日本の金型技術
が存在した。
<美の壺3:ブリキのチャンパスに描かれた日本の美>
ブリキのおもちゃの表面に描かれた文様や図柄をよく見ると、
思いがけない発見をする。
金色配色は蒔絵の影響?
米国受けのデザインにも関わらず、顔は浮世絵風?
歌舞伎的な顔や目の動きを模した顔?
伝統的な日本の美が潜んでいるブリキのおもちゃ
番組司会者の草刈さんが表現した
「ゼンマイは最初勢いがよく、次第に勢いがうせ、最後を迎える。」
これが、またワビサビの世界に通じるのかな。
ブリキのおもちゃ、普段なかなかお目にかかれない昨今ですが、
意外なところで再開することがありましょう。
そんなときは、是非、この美の壺を確認してください。
<追伸>
以前紹介した伊藤若冲の特集が読売新聞(20090909文化面)に掲載されて
おります。
滋賀県のMIHO MUSEUM:若冲オンダーランド展(12月3日まで)
東京国立博物館「皇室の名宝」第一期(11月3日まで)
参考に紹介いたします。
なお、私のブログは下記からどうぞ。
伊藤若冲
東京の美術館が面白い