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カメラマン目線

2009-10-23 20:24:36 | 「美」発見
カメラマン目線
白石 光一
アトラス出版

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「カメラマン目線」 著者:白石 光一  出版社:アトラス出版社


正直、題名で衝動買いをしました。

女性を魅力的に写すにはどうしたらよいのか。
人を惹きつけるアングルの見つけ方とか。

カメラマンの実技書的なものを期待しておりましたが、本書はもっと
大きな、もっと大切なものに言及しておりました。
カメラマンである著者の目線を通して見た社会や人間関係や歴史
など、広義の目線でした。(笑)
ある意味で、衝動買いは私に大きな利益を生み出すことになった訳
です。

では、本書の内容を簡単に紹介させてください。

1、カメラには、テレビと読書に違いがあるように、動画と異なる
  特性をもつ。
  まるで、読書が行間を読むことという素晴らしい特性があるように。

2、カメラは、カメラマン自信が最高の鑑賞者である。
  撮影者自信の思いがあるからこそ、その写真が生きる。
  「我が子の写真をみて、その楽しい時間や思い出が
  生き生きと浮かび上がるが、他人がみても、それほどまでは
  感動しない」ように。

3、デジタルカメラの功罪。
  液晶画面のつくりは年齢を重ねた方々には不便極まりない。
  デジタルカメラの中にある画像は画像でしかない。
  印刷して初めて写真となる。
  かなり深い意味合いで著者はこのように述べていた。

4、コンパクトデジタルカメラこそ私写真に好都合である。
  簡単・軽量・スピーディなその特徴を生かせば、自分の目線
  で見たままの姿を映し出せる。
  
5、画像の修正は最低限にすべし。
  あくまでも、印刷した写真こそが、写真である。
  思いを込めた紙の写真になってこそ、写真が語る「思い」
  を具現化できる。

6、写真集は「あ、この写真いいな。」で終わらずに、「自分なら
  こう撮ってみたい。」と考えながら見て欲しい。
  ステキな写真集にであったら、撮影現場にたつ自分を思い
  ながら鑑賞してみんたい。

7、日々の暮らしの中にこそ、写真の題材はある。


本書を読みながら、挿絵代わりに挿入されている写真のなんとも
懐かしいこと。
まさに、日々の写真の中に、自分の時代風景や自分・家族・友人
などの思い出が蘇るカットばかりである。


そう、本書はやはり写真撮影の技術論の書籍でした。
心の撮影術です。
あすから、私も、心がけて見たいものです。

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