大きな口を開け獲物にかぶりつく姿は凄さを感じます。
一年の計は元旦にありといわれるが、一年を経て何人の方々が計画を全うされたであろうか?我が身を振り返ると初めからの挫折で、計画の甘さと達成の難しさをしみじみと感じている。さて、今年は如何するか。無理を承知で挑戦するのも悪くないと思い、専門用語集の作成などいいのではないかと朧気ながら夢見ているところである。
生産に従事する多くの人たちはものづくりと関わって生計を立てている。何かに打ち込む結果として、ものができあがることは至福の喜びを伴う。ものを作ることは柳 宗悦が書いていたと思うが、用と美を兼ね備えることが重要で、産業分野での仕事は将にものづくりの用と美の集大成に関わっているといえよう。身近なものづくりにおいても何かを思い描けばその時から作る世界へと誘うパワーが生まれる。インターネットで検索すると意外と目的にマッチしたものにたどり着く。
説明書やマニュアルが用意されていればそれに従った方が早道だ。情報の収集から始まって、計画を策定し設計を行う。予算をたて、道具や材料の準備にかかり、段取りを決める。この間に何度か方向も変わるが、所詮手慰みなので気にしない。何度かの試行錯誤は産みの苦しみと思い専念しよう。やがて、手に届く完成イメージが見えてくる。方向が決まれば取りかかってみる。修正や失敗をおそれず第一歩を踏み出せば、しばらくは惰性で事が運ぶ。同じ動作の繰り返しは飽きてくるが疲れたら休み、パワーの充電期間も必要である。明日再挑戦だ。こんな事の繰り返しを何年も続けてきた。ものにならなくてもよい。しかし、着実にものになっているようだ。
作るという経験は興味が沸くと様々なジャンルにも手を出したくなる。新しい分野にも抵抗なく入れ、そこそこ様になるものだ。どこにでも経験者はいるもので、教えを請うことで仲間も増える。周りの人に見てもらい、自らの弱点や癖を発見でき、技量も向上する。
ものづくりは生産に従事する技術者や技能者に限ったことではない。人が生きていくためには衣食住すべてに亘ってものづくりと深く関係している。料理はその最たるものだ。ものづくりの世界へ飛び込むことによって、自らの世界が一層広がって行くのは確かである。(次回へ続きます)