多摩川の浅瀬に猛禽類のハヤブサが水浴びに飛来します。周りを警戒しながらの水浴びです。鳥の撮影仲間によると水飲みか身体についた血を洗うそうです。先ずは勇姿を見てください。
独り言を続けることをお許し願うことにして、新聞紙上や多くのメディアで、ものづくりの必要性が連呼されている割には自分の中で整理がついていない。今一はっきりしないのだ。この機会に整理しようと思う。能力開発行政に携わっていたこともあり、ものづくりを最優先で取り組むことを意識しても、ものづくりの深さと幅の像は簡単には結んでくれない。究極はよく言われているひとづくりなのか?ひとづくりであれば、今までも能力開発を通じて人材を輩出してきたし、就業に必要なテクニカルスキルを指導してきたのであるが、ひとづくりではなかったのか不安が残る。
ものづくりの必要性が叫ばれている背景には、産業界の若手後継者不足や団塊の世代が定年退職を迎え、危機とみていた2007年問題、幸いそのときは大きな問題とはならず、その後5年が過ぎ、再雇用もそろそろ終わる。ものづくり離れや年功序列賃金体系の崩壊で成果主義が台頭し、OJTがままならなくなり、熟練技能の軽視など確かに人にまつわることがあるようだ。
穿った見方をすると、人が中心であった古き良き時代へのノスタルジアに活路を求める青い鳥症候群が、ものづくりを時代の寵児に祭り上げているかもしれない。手間を最小限にし、スピードと少量多品種生産を可能にしたNC工作機械や自動生産システム(FMS)などの精度と経済性の追求や、溶接ロボット、塗装ロボットなどに代表される3Kの排除の結果が無人化に繋がった。また、企業城下町が廃れ、産業の空洞化を招いた生産拠点の海外移転など生産現場が生活視野から遠く離れ、過去のよき時代への回帰を求める想いが生まれてきたのも至極当然の成り行きであろう。(次回へ続きます)