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近くの多摩川に飛来する野鳥の連続写真を中心に、日頃感じた出来事を気ままな随想でご紹介し、読者双方との情報を共有したい。

意志決定方法(3回シリーズその2)

2013年01月28日 00時00分01秒 | 緑陰随想

 家電製品の購入や、日常の買い物において、品物を選ぶ、つまり選択するにも何を考慮しないといけないのか、最適な物はどれなのか、どうすれば早く決められるのか等悩むことがある。例えば、自動車を購入する場合、新車で購入するか中古にするのか、メーカーの車種(デザイン)なのか、エンジン性能なのか、耐用年数なのか、それとも価格なのか選択肢は多い。それぞれの中でどの要素を優先するのか、優先順位は?このような判断に迷う場合には、AHP(一対比較法、階層分析法)を用いると比較的簡単に購入する物が見つけられる。この方法は、選択肢ごとに重み付けを行い、選択肢を比較することによって数値に置き換え、決定する方法で、興味のある方は、パソコンから「AHP」で検索すると良い。

 特に、随意契約が困難になってきた昨今、競争入札となり、入札条件を公示する。業者選定の理由が必要な会社や官公庁の物品の購入では同様の方法で、入札業者を決め、落札している場合もある。このほかOR(オペレーションリサーチ)やゲームの理論があるが、意志決定の基本は、情報収集→選択できる代替え案作成→代替え案の選択→フィードバックがサイクルである。各プロセスの評価も大切である。

 我が国の多くの企業や官公庁では、諸外国では考えられないトップダウンではなく、ボトムアップの意志決定を行っている。政策決定や新規事業開発などほとんどすべてで行われている意志決定方法である。事案の発案者がペーパーに書いた稟議書(原議書)を関係部署へ持ち回り、決済をもらって成案にする方法で、事前の根回しが欠かせない。もちろん、上司からの発案があったとしても、稟議書を作成するのは、部署に所属する下位職員である。職員の多くが決済に関与することで、決定までにかかる時間と手数は多いが、一度、最高責任者であるトップの決済が下りれば、組織全体が一丸となって事に当たれるわけで、問題点は決済前にはほとんど整理できているため、かえって、決済後の活動には早く取りかかることができる。日本の行政は決まるまでに時間がかかるといわれるゆえんである。(次回へ続きます)