鳥!連続写真!掲載中!

近くの多摩川に飛来する野鳥の連続写真を中心に、日頃感じた出来事を気ままな随想でご紹介し、読者双方との情報を共有したい。

有償運送について考える(2回シリーズその2)

2013年01月14日 00時00分01秒 | 緑陰随想

 利用者の増加は、対応する運転ボランティアや、事務を行うボランティアの増員が見込めず、増加分の業務は、現在のボランティアの負担になること。また、福祉・一般車両の手配等に混乱を期すとの考えや、社会福祉協議会の構成員であるタクシー業界への配慮が必要との消極的な見方もあり、計画的な受け入れ体制を作るため、広報と同時に、運転ボランティア講習会の回数を増やす努力や事務ボランティアの増員等の現状の改善や工夫が求められる。

 収支では、社会福祉協議会の保有する福祉車両(ほとんどは慈善団体からの無償提供である)を利用する移送サービスが赤字で、赤字発生の内訳は駐車料金や車両保険代等である。一方、運転ボランティアの提供する一般車両(セダンタイプ)を使って行う送迎サービスは収支が均衡し、福祉車両を増やすことが赤字の発生に拍車をかけているようである。

 世の常で、誰しもが高齢化し、不幸にも障害を持つ。自らの能力だけでは移動に支障を来す方には、生活圏の行動範囲を広げ、困難打開に資する事業でもあり、地域あげての支援は欠かせない。 利用者の生活環境に便宜を与える福祉制度として、本来、公的な施策であり、この事業だけで輸送主体が採算を取ることは不可能であろう。強化すべき事業であるにもかかわらず、現状維持か衰退する原因がここら辺にあるとすれば、改善の余地がある。個人や団体の寄付金の控除が可能になるとの朗報もあり、活動の成果や利用者のメリットを大いに宣伝し、寄付を募り、福祉充実の施策として、かつ、効果の増す制度改革を期待したい。(今回で最終回です)