流れが速いのももろともせず、コサギは餌取りに夢中です、うまくゲットできました。
フリーターはアルバイトで、雇用期間が短期である場合が多く、雇用期間満了とともに失業する。短期間では仕事を覚えるのが精一杯で、再面接には協調性を全面に出すことは無理であろう。喩え資格を取得したとしても、正社員としての採用要件がいつまで経っても満たせない。この繰り返しがフリーターの増加を産んでいるようである。
学校教育の歪な側面については何度となく話題に含めてきたところであり、ここでは再掲しないが、学校教育だけが問題の根幹ではない。敢えていうならば、職業選択の自由がまた、誰しも努力すれば自分に適した職業に就くことが出来るといった妄想が非現実性を産んでいるといえよう。自分に適した仕事であるかないかの判断は短期的には無理なことであり、自分は定年退職したときに初めてその解を得ることが出来ると思っている。
通常考えられる形は、義務教育後就職までの期間が長ければ、それだけ職業選択の幅が広くなると同時に、学歴が付き、就職に有利となるであろうということであるが、オーバードクターの就職率が低いことからして必ずしも学歴だけではない。
では、職業を意識して早い段階から専門性を身につける方向を選んだ場合には、別な表現をすれば、実業学校や専門分野だけを学ぶ学校に進む場合には、選択者本人の希望に添っていればよいが、入学して、初めて気づく専門領域の拡がりに迷うことも起こり得る。
確かに絞りきれない就職先を持ち続けることを考えると選択する幅は狭くなるが、就職には有利であることは間違いないといえるであろう。
専門性を学んでも就職となると前述したとおり、雇用する側に採用権があるため、就職を保証するわけではない。不採用の理由は様々であるが、前述したので参考にされたい。
人生の大半を極限られた専門性だけで過ごすのは稀であり、多くの採用者はジョブローテーションの中で職務範囲を広げ、組織が人事評価をして、適材適所に配置する。多くは総合職として企業を背負うことになる。
この辺りが果たして新人に理解されているとは思えないが、自分が企業を興さない場合以外は、就職するとは就職先へのロイヤリティなのであって、企業との一蓮托生である。
成功するかしないかは時の運であり、偶然のなせる技である。就職先選定段階では、職場の人間関係、各種社内制度、担当業務の範囲と責任、仕事の幅と深さ、企業が抱える問題点等は未知数で、就職して初めて判ることが殆どであるといえる。それらの未知数が自己の許容範囲として問題なく受け入れられるかどうかに係っている。
実際の企業現場は生き物と同じで、企業を取り巻く経済や法規制、労使関係、関係機関や対外環境等に影響され、公表されるデータの殆どは将来予測ではなく、過去の実績で、そこから判断できる姿は専門家でも読みとることは難しい。つまり、一寸先は闇とも渡る世間には鬼はいないともいわれるが、安易な成功物語を追い求める青い鳥症候群では世の中は渡れないということである。(このシリーズ最終回です)