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近くの多摩川に飛来する野鳥の連続写真を中心に、日頃感じた出来事を気ままな随想でご紹介し、読者双方との情報を共有したい。

同一労働・同一賃金再び(その2)

2016年02月09日 00時00分01秒 | 緑陰随想

 正規においては確かに情報の進展等による仕事内容が単純化してきた面は賃金低下への方向へ向かうが、一方では、企業の仕事内容は新たの製品開発や、販路拡大にさらされ、より困難な課題解決に向かわざるを得ない。長時間労働が減らない理由でもある。正規の仕事内容が転換期にあるのも事実で、正規の中でも格差拡大傾向は相変わらず存在する。

 

 手を付けなければならない点は、企業利益が拡大していれば、その利潤も多きくなるわけで、これを一定規模で賃金へ回すことの方が、格差について云々するよりもよりも、問題を解決させることに近づくのではないかということである。共産主義でない以上、同一労働、同一賃金は、自由主義の競争社会にはなじまない。それでも、経営者と雇用されたものとの格差は、先進国に比べ、差が少ない我が国であり、その意味では社会主義や共産主義の諸国に近いといえよう。

 

 何度もこのブログで、紹介したところであるが、スキルをテクニカルスキル、ヒューマンスキル、コンセプチュアルスキル3つに分けて、年数と職域とを図式化したロバート・カッツがいる。これは管理職に必要なスキルを示したもので、拡張すれば、一般社員にも適用できる。もちろん非正規社員においても項目だけは利用できると思う。

 

 テクニカルスキルは担当職務に関する固有の能力で、ヒューマンスキルは、対人関係を円滑に処理する能力であり、交渉力、折衝力といった資質である。コンセプチュアルスキルは管理能力、中でも問題解決力のことである。この他に、人物面では、勤勉、センス、ソーシャルマナー、フレキシビリティ、達成意欲、体力、人柄、生活態度等の総合評価がある。どこに注目するかは、業種や、地域、構成メンバー等によって異なるため、同じ仕事といっても人間の違いは歴然とあることを考慮されるべきであろう。(このシリーズ最終回です)