鳥!連続写真!掲載中!

近くの多摩川に飛来する野鳥の連続写真を中心に、日頃感じた出来事を気ままな随想でご紹介し、読者双方との情報を共有したい。

怠けアリにも働きあり

2016年02月18日 00時00分01秒 | 紹介

 集団生活を行うハチやアリ等が、人間社会に似た行動パターンを持っていることは何度かこのブログでも取り上げたが、今朝の日経新聞の社会38ページには北海道大大学院、長谷川准教授チームが、コンピュータシミュレーションで、アリの行動について働くアリと怠けているアリの比較を行った。

 

 その結果は、英科学雑誌電子版に発表されている。社会生活を行うアリでは、集団の寿命について、怠けものがいる集団の方がいない集団に比べて、寿命が長いそうである。その理由として、仕事に取り組む腰の軽さに影響し、怠けもののアリは、腰が重いため、怠けているよう見える。腰の軽いアリがばててしまうと怠けもののアリはその代わりを果たし、仕事を行う。つまり、トータルの仕事時間は均一化される。

 

 転じて人間社会では、同様のことが考えられ、腰の重い人間でも、いざというときには会社のために働く可能性が高く、相対的に腰が重いだけとの結論としている。したがって、従来いわれていた怠けものの首を切るより、長期的な視点に立った組織運営を行うべきとしている。

 

 経営の効率化が叫ばれ、無理、無駄、ムラを無くす努力はどの会社でも行っているが、アリの社会が示す行動と人間の行動を同一視できないことも事実であり、研究は重ね続ける必要はある。組織のスリム化による過重労働があるし、長時間勤務の例は健康の悪化を招き、精神的な不安定さを引き起こすこともあるため、休暇や休憩時間を有意義に過ごすよう、働く側の仕事に取り組む姿勢にも気を遣う必要があろう。

 

 自分がブログで紹介した内容はこのことではなく、集団から怠けものを取り除くと、取り除いた集団にも同じ割合で怠けものが誕生するというものであった。組織のショックアブソーブの役割まで考えを延長すれば、釣りバカ日誌の主人公である浜ちゃん効果は確かにあり、怠けもので役に立たない人間とのラベル貼りはほどほどにということであろう。役に立たないとの思いはあったとしても、人間悪いところばかりではないことも事実で、ただ気が付かないだけかもしれない。

 

 組織の存続は、アリの一穴からとの話もあり、なんでも隠し事がないよう、報告、連絡、相談いわゆる「ほうれんそう」を徹底し、意思疎通の障害となる原因を突き止める努力を促したい。