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近くの多摩川に飛来する野鳥の連続写真を中心に、日頃感じた出来事を気ままな随想でご紹介し、読者双方との情報を共有したい。

日本人の意識その9

2016年04月14日 00時00分01秒 | 緑陰随想

 一般的に自由主義の社会では生活の糧を得るために、労働を提供し、賃金を得ている。雇用者においても立場は違うが、管理者として何らかの所作に携わっている。年金生活者は就業中に徴収された賃金に見合う額によって原資を出し、その見返りを年金という形で提供を受けている。

 

 その金額は平均余命にほぼあっていて、長寿すれば多くなり、早死にすれば損をすることになるが、現職時代に徴収された原資はその時点の年金受給対象者に配布されるため、国全体とすれば、徴収する対象者の数が減れば、年金額も減ることになる。少子化問題が大きく関係するため、子孫繁栄は他人事ではなくなる。また、少子化は地縁者や血縁者を減らすのは必然である。

 

 個人がどのような職に就くかは偶然が関係するが、人物、個人の能力、将来性等と、雇用する側の採用条件とが一致して初めて決まるものである。何を重視するかは雇用する側にあるが、売り手と買い手の市場を形成していると例えることができる。品物ではないため、双方ともに外見では分かり様もなく、明確な条件で必ずしも一致しているわけではないが、期待値があり、明確にならずとも採用されることが多い。雇われてみる、雇ってみないとわからない面は双方共通で、インターネットからではわかり得ない企業の事情や、採用された個人の性格、思想、協調性なども内申書だけではわからない面がある。

 

 そこで、双方とも情報を集めることになり、偶然とはいいながらも、より明確にする手段の一つに、人脈、コネ(縁故)などの関係性が重要視される。この分野は露骨には出ないことであるが、重要なファクターであることは間違いない。比較的公明正大である推薦制度は、大学入試時に、高等学校に割りあてられた人数にこたえる形で、学校長の推薦状がある。同様に、企業に何らかの形で関係する教授等からの推薦状についても採用を有利に進め、インセンティブとなりやすい。

 

 我が国ではことがある度に、地縁者や血縁者が登場する人脈も大切な要素であり、政治家を含め、格式とでもいうのか、影響力を及ぼす社会でもある。村社会の延長といえないわけではないが、一方ではコネ(コネクションの略か?それをたどって行けば特別の利害関係・便益を伴うはずの人と人との結びつき)が個人の能力の一部として現存している。

 

 コネについては弊害をいう人も多いが、所詮、人が集まる社会であり、無関係がよいとまではいえず、優先になり得る本質を持っているのである。