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近くの多摩川に飛来する野鳥の連続写真を中心に、日頃感じた出来事を気ままな随想でご紹介し、読者双方との情報を共有したい。

人物評価

2016年05月23日 00時00分01秒 | 緑陰随想

 都知事の継続が危ぶまれてきた。次から次へと発覚する疑惑は収まるどころか、国会議員時代へと遡り、何とも掴みがたい人物の行動である。都知事も人間であり、選挙で選ばれたわけで、職位自体はトップレベルであり、誰しも望んで出来るものではない。それだけ希有なポストであり、人身の心を一時期とはいえ、掴んだのであるが、こうした不祥事が続くと、期待が裏切られ、人心が遠のくのは必然である。

 

 選挙民からそっぽを向かれれば、継続もおぼつかなくなるが、第三者を入れての調査委員会なる組織を立ち上げ、疑惑を払拭したいあがきがある。一度離れた人心をたとえ第三者委員会において疑惑はないとしても、容易には元の鞘には収まらないであろう。第三者といっても弁護士集団のようで、何を弁護するのか、都知事の偽善を正当化し、疑惑解消への保身なのか、先ずは、選挙民から選ぶべきであろう。既に市民団体からは告訴が発生しているようである。これは気が遠くなる話で、直ぐには答えは出ない。司法の判断を求めるのは今の段階ではなく、いうなれば、最終段階であるが、弁護士に頼むなど、姑息な手段といわざるを得ず、この点だけでも自己の弁解すら出来ない人物との評価がされる。

 

 トップとしての魅力が削がれてしまっては、前知事同様にポストを離れざるを得ないのは時間の問題であろう。あの年齢になって政治的手腕もないまま、国民や、都民の税金を食い物にする政治屋は、誰の目からしても異様である。都民の方々には残念至極といわざるを得ず、同じような思いを二度としてほしくないであろう。

 

 人物の評価は都政の中身ばかりでは無く、常日頃からの人間性を見ている。誠意があるかどうかは分からないにしても、都知事のポストが私腹を肥やすための手段であれば、就任以来の賃金を返納すべきで、疑惑通りであればなおさらである。

 

 トップの評価は誰がするかは選んだ都民が先行して行うのが自然であろう。その意味では疑惑を解明することと同時に、知事を監査監督する組織の機能が効いていないことが原因と思われる。都議会は一体何をしているのであろうか、疑惑の片棒をまさか担いでいるのではないかと疑いたくなるほど深刻な問題であるにも拘わらず、迅速な対応が出来ていない。トップの行為がこのような疑惑を払拭できないのであれば、一種の危機管理対象状態(リスク)にある。危機管理が機能していないと思わざるを得ない状況であるとの認識すら持ち合わせていないのか不思議な議会である。

 

 ともかく、知事が正常でないのは分かっていながら手を出せない原因は何であるか、告発側(被害者は都民である)の保身が阻んでいるのか、不透明な状況に置かれている。