鳥!連続写真!掲載中!

近くの多摩川に飛来する野鳥の連続写真を中心に、日頃感じた出来事を気ままな随想でご紹介し、読者双方との情報を共有したい。

市民アカデミー16後期別コース第2回目

2016年05月26日 00時00分01秒 | 紹介

 前回は所用のため参加できなかった。マイナンバーの話であったが、残念であった。今回は最先端の技術のベースとなった素数の話であった。テーマは情報セキュリティと暗号化技術であった。最近の紙上では話題となっているデュアルユースの話を取り上げてくれた。最新技術を軍事用と民生用を区分けしないで利用しようという試みであるが、平和憲法の下で、軍用転換については、抵抗がある我が国の考えはもはや世界的にも通用しなくなったとの判断が成されつつある。

 

 現在のインターネット利用は元を正せば軍用に開発された技術である。さらに、GPSを使う車や、スマホ等の携帯電話もやはり軍用を民生用に展開している。既に、軍用か民生用かと二分できない技術が日常で使われているのである。そこで、最初に取り上げられたのは、ドイツ軍が第一次大戦時に開発したエグニマという名称が付いた暗号機である。

 

 古今東西、暗号を利用することは古い歴史がある。ローマのシーザーがアルファベットをずらして使用した暗号は有名である。戦時中の軍事情報は敵方に知らせないために情報伝達、解読にどの国も力を入れてきた。エグニマの特徴は解読不可能な乱数を発生するのではなく、電気的で機械化された歯車を利用していて、アルファベット26文字を暗号作成と解読の両方に使うといった画期的な物であった。

 

 多くのコンピュータアプリケーションにも暗号化技術は採りいれられていて、その多くは乱数の利用である。また、最近は巨大素数を利用して簡単な暗号キーを特定の関係グループのメンバーが保持するだけで破られにくい暗号化が可能となった。最近ではさらに高度な量子コンピュータの研究が進められている。

 

 最近の新聞に世界最大の素数を発見したとの記事があった。2233万8618桁という素数である。セントラルミズリー大学のクーパー教授が発見している。素数を利用した暗号は現在主流であり、桁数が少ないと解読され易いことも分かっているため、桁数が多いほど解読に時間が掛かる。素数を利用した暗号化技術は、RSA法と呼ばれる方法で、ロナルド、アディ、レオナルドの名前を取っているRSA社が特許を持っている。3名は2002年に故天才数学者のチューリングが関係する、優秀な発明者に送られるチューリング賞を受賞している。