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近くの多摩川に飛来する野鳥の連続写真を中心に、日頃感じた出来事を気ままな随想でご紹介し、読者双方との情報を共有したい。

ドーピング問題その2

2016年07月23日 00時00分01秒 | 提言

 前回の投稿後に、英和中辞典(開拓社)で調べてみた。確かにDopeで引くと名詞として、1.潤滑剤として用いる濃厚な液体;ドープ塗料<航空機の翼布などを強化用として塗るワニスの濃厚液> 2.(アヘンなどの)麻薬;麻酔薬(ナルコティック;(競争馬などに用いる)興奮剤 3.俗語として、(勝ち馬など)競馬情報(一般に予想に類する)情報等として。動詞としては、1.ドープ剤で処理する、ドープ塗料を塗る。 2.(・・・に)麻薬を飲ませる;(麻薬剤で)麻酔させる。;(競走馬などに)興奮剤を飲ませる。という意味が記載されている。

 

 つまり、ドープという意味に麻薬を使うことの意味もあった。競馬のレースでは過去にも興奮剤を用いた八百長レースがあったように記憶しているが、これには掛け金が動くため、将に賭博である。いくら公営であり、競馬場を運営する団体や公営機関が手を染めなくても、古くから行われていた犯罪である。冗談として読み飛ばしてほしいが、函館には観光客を対象とした「いかさま}レースなるものがある。いか(イカ)を水槽で泳がし、勝ち負けを決めるお遊びである。しかし、八百長のことを「いかさま」というあたり、我が国にはあまり声を大きくして言えない賭博が横行してきた。

 

 国技である相撲、プロ野球、サッカーやラグビー、ゴルフなどのスポーツにおいても散見され、醜聞として聞き及んでいる。勝負の世界ではつきものとのあきらめもあるが、幾らクリーンを叫んでみてもドーピング問題もしかりで、ますます巧妙化された手口にはチェック体制が後手に回っているようにも見える。スポーツ選手自身や、大会を開催し運営する組織では真剣に取り組まないと信用を失墜させる危険を孕んでいるといえそうである。

 

 この問題の背景には、今回出された国際スポーツ裁判所からの裁定結果である。1つの国家での多種目の競技への参加を拒否する裁定が出されている。全くドーピングをしていなかった選手も同様な措置となれば不公平との判断もあり、今後、当該問題の解決を長引かせる可能性を秘めているが、身近に迫っているリオの五輪には間に合わない公算が高い。

 

 一方では、この司法判断は正しいとする向きもある。国家が関与したとされるドーピング問題の制裁手段としてはやむを得ないとの判断もある。直接関与しないものがとやかく申し上げる話ではないが、何事も原点に立ち戻り、異常とまで思える薬剤に頼ってまで行わなければならない事の正否を判断すべきと思えるが、いかがなものであろうか、賢識者の判断を仰ぎたい。