>●大正
>市場経済は経済格差を生みつつも、日清・日露の快進撃で人々は、可能性を都市や満州開拓に見出していく。
わが国の海外への発展ですね。
>大正デモクラシーを生み出し、講談師や演歌師が登場し、新聞も部数を伸ばしていった。>ただし、西洋思想一色だったかというと、のちに近代の超克を唱える動きにつながる、日本主義(八紘一宇というコトバは天皇主義によってゆがめられた部分もあるが、西洋とは異なる社会統合モデルを日本が目指していた中で生まれたコトバである)が台頭している。
日本主義は、超国家主義 (国粋主義) ですね。
(略)
>●昭和
>戦後は、GHQによる支配体制が確立。>言論統制も進んだ。>人々は、潜在的にはアメリカ支配への反発を孕みながらも、その突破口を、経済戦争に打ち勝つことに求めていく。
人々は、食うのに追われていましたからね。
>そのエネルギーは、大阪万博、東京オリンピックとなって花開き、技術大国・輸出大国日本=ジャパンアズナンバーワンという果実を生み出した。
目先・手先の技術を使って成功を掴んだのですね。
>縄文精神の発露である岡本太郎の太陽の塔、巴型=和の精神を表現した丹下健三のオリンピック競技場は、日本のエネルギーを世界に見せ付ける象徴たりえる力作であった。
日本人は、自信を取り戻しましたね。
>当時と比べると2020年のオリンピック会場設計者が一度は海外建築家の作品に決まったことも含め、今や日本の発信力は地に落ちたというしかない。
日本人は、再び自信を失ったのでしょうかね。
>そのような技術力の発展とは裏腹に言語能力という点では、戦後の知識人・政治家・大衆はいずれも戦前に比べて劣化したというしかない。
わが国のインテリは、日本語から一歩も出ていませんね。
>それはGHQ→マスコミ支配による言論統制の中で、人々が言論(人文)よりも技術・科学へと突破口を求めた結果かもしれない。>人々の心を捉える作品は年を追うごとに少なくなっていった。
日本人の精神活動は、文字・言動では、表現できません。人の心から心へと伝えられるものです。これは、哲学でなくて、実学 (技術) です。日本人は、非現実の内容に立ち入ることはありません。日本語では、非現実の内容を文章にすることができないので、非現実を語れば支離滅裂になります。空想・妄想といったところでしょうか。
>●現在
>戦後、多くの若者の心を捉えた数少ない作家の一人に三島由紀夫がいる。>彼は、右派でありながら左派の学生の心も捉えた。>その意味で、イデオロギー=観念を超えた潜在思念の次元でつながる「力強いコトバ」を生み出した。
日本流には、右と左は無いのでしょうね。それは、日本人には進むべき道が存在しないからでしょう。
>それに対して、現在は、インターネットの普及によって情報は増大したものの、ネットウヨク、ネットサヨクの紋切り型の言論が、お互いを罵倒しあっているばかりであり、山崎行太郎氏のいう「論壇の劣化」が著しい。
日本人には、自分の主張を変えるという動機は存在しない。昔からある宣教師のようなものか。
>この劣化状況は「日本を守るのに右も左もない」というコトバ以前の感覚が失われてしまっているからだろう。>江戸から今日までを振り返ってみたが、日本人のコトバの欠乏の原点にあるのは、自治共同体を守り育てるという意志にあると思う。
日本人には恣意があっても、意思がない。お変わりのないのが何よりなこと。
>それが、明治→昭和の時代は、欧米列強に打ち勝つという意志に移行したと思われるが、経済成長を果たし、アメリカを抜いて以降、日本は目標=未来を見失っている。
‘我らはどこに向かうか’ の哲学的命題に、日本人は答えられない。それは、日本人には世界観がないからである。
>残念ながら私たち日本人は経済成長の勝利=豊かさの実現と引き換えに、自治共同体を守るという志を失い、西洋に変わる社会モデルを日本から発信するという大志を失った。
わが国には、向かうべき未来社会の内容は昔から存在しなかった。
>日本人の言語能力再生のヒントはそこにある。
非現実の内容を現実の内容に変換できれば、それは創造したことになります。非現実を文章にできない日本人は、創造力がない。
日本語の文法には、時制 (tense) というものがない。だが、英語にはある。
時制のある文章は、非現実の独立した三世界 (過去・現在・未来) を内容にして表すことができる。だから、自分の考えた非現実 (考え) の内容を語ることができる。我々日本人は、日本語を使って語ることのできない内容を、英語を使って語ることができるようになるのである。進むべき未来社会の内容を世界に向かって発信できるようになる。だから、我々は、日本語と英語の両言語を学んで時制の重要さを十分理解して、自己の考え発表するようにしよう。内向き姿勢になることなく、世界に貢献しよう。
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