黄昏どき

老いていく日々のくらし 心の移ろいをありのままに

戦争のない平和な世界を

寒かった冬

2012年02月01日 | 思い出

敗戦後昭和21年の冬は 道北の町S町で迎えたが 寒かった

-30℃に下がるのは度々 

雪も多く 道路から雪の階段をつけて家に入ったこともある

着のみ着のままの引揚者 料理屋を借り上げた寮に

女性と子供たちだけが身を寄せ合って暮していた

大広間にはストーブがあったが 他の部屋にはないので

拾ってきたコークスをコンロで燃やして暖をとったが

中毒になった人もいた

着るものもなく 軍隊からの払い下げのものを改造

母たちは食料を求めて 買い出しに農家をまわる日々

お金では買えないので 物々交換するのに払い下げの軍服を持って歩く

それでも 「今日は片袖を食べたね」 ユーモアを忘れない小母さんに救われた

栄養失調の集まりだったが 餓死も凍死も出なかった

 

あの頃を思ったら今は天国

今はサホーク羊で有名

コメント (2)
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