新 風のふくままに 

写真付きで日記や趣味を書く。プロフィールを変えました。

上高地から涸沢-奥穂高は土砂降りで断念2020.9.11-14(詳報写真付き)

2020-09-15 | ハイキング・登山

低気圧の通過で、天候が危ぶまれていたが、関西と関東に挟まれた長野あたりは雲が空白で、なんとか行けそうという判断のもとに、11日の夜行の登山バスを使って上高地に向かった。雨を心配していたが、幸い雨は降っていなかった。

しかし、直行便のはずが平湯で乗り換えと言われて降りたが、乗り換えの路線バスは来ていなくて、時刻表の始発は7時とある。それで、旅行会社の緊急連絡に電話したが、すぐには答えられなくて、折り返すとのこと。

その間に、二人組がタクシーを呼んでいらして、そのタクシーに同乗させていただいた。旅行会社にはタクシーを手配するように依頼していたが、事情を説明して、路線バス代を返してほしいと要望した。同乗してもタクシー代はほぼバス代金並みになるので。

タクシーの運転手さんによれば、8月の下旬24日か27日?から、路線バスの時間が変わって、それまでの5時半はなくなって、7時からになったとか。それなら、8月26日のバスはどうだったのかしらね?

ともかくも、少し予定よりは遅くなったが、上高地についた。

上高地で軽い朝食を食べて出発。まだ涼しい中を横尾に向かう。

焼岳が日に当たっている。

早朝のせいかサルがたくさん。

サラシナショウマ

山鳥の親子もいたが、子供は目立たないが、木の後ろにいる。

朝日に輝く梓川

明神岳

徳澤の気持のよいテント場。

晴れてきて、横尾大橋を渡って、涸沢に向かう。

このあたりのトリカブトは色が薄い。ハクサントリカブトのようだ。

岩屋堂跡

ゴゼンタチバナの実がまだ少し残っていた。

センジュガンピが時々見られた。

 

ガレ場のトラバースは落石に気を遣う。

登山道の岩は歩きやすいように平らになっているところが多くて、あまり大きな段差を踏まなくても済んだが

やはり疲れる。

小屋の幟が見えても、なかなかつかなかったが、7年前(なん実は9年前だった)とほぼ同じくらいの2時前に、涸沢に到着した。もうすぐヒュッテ、というときになって小雨が降りだし、慌てて走るように登った。宿に到着して程なく、土砂降りになって、セーフ!

夕食はなかなか豪勢だった。味噌汁がおいしかった。翌日はまた違った内容で、味噌汁のホウレンソウや青菜の和え物がどっさり。胃腸の弱っている私にはちょっと多かった。

早い夕食の後、部屋から外を見たら雨が上がっていた。

歯磨きの後、展望デッキに出た。きれいな山並みに夕陽が映えていた。この分なら明日は大丈夫かしら?

翌朝は4時起きで5時から奥穂高登頂を目指していたのだが、目が覚めた時点で結構な雨。時折やんだかと思うとまた土砂降りで、雨の中、岩場を登るのは危険なので、登山をあきらめた。しかし朝靴箱を見たら、三分の2は出かけて行っていた。土砂降りの中、下山する人と登る人と。

土砂降りの中、穂高山荘から降りてきた人たちや、横尾の方から登ってきた人たちがずぶぬれで、デッキで温かいおでんやラーメンを召し上がっていた。デッキは一つ注文したら、持参のバーナーで調理して食べてもよいようだった。でも乾燥室は、宿泊者でないと使えないようだった。

1時過ぎにやっと本格的に晴れてきた。

それで雨具をつけて、奥穂登山の一部でもあるパノラマコースの散歩に出たのだが、せっかく持参したり借りたりしたヘルメットをかぶらずに出たので、岩場の多いパノラマコースで怪我でもしたら、話にならないと思い、また雲も出始めたので、涸沢小屋からの合流点までもいかないうちに下山して、テント場からの涸沢小屋への道の途中まで様子を見に行ったりして戻った。雷注意報も出ているようだったし。

パノラマコースから見たテント場と涸沢小屋。昔見た紅葉のシーズンとは比べようもないほどテントは少ない。

花畑があると書かれていたが、今はチングルマの綿毛が目立つだけ。

1株だけアオノツガザクラが咲いていた。

だいぶ登ったあたり。ポコッと盛り上がったところがザイテングラートの取り付けかもしれない。

涸沢小屋からの合流点まで行って小屋に回ろうと思ったが結構距離がありそう。登山道はしっかり整備されていたが、だいぶ時間がかかりそう。

涸沢ヒュッテと屏風岩と東天井岳方面

涸沢小屋方面

涸沢ヒュッテの展望テラスって石組みの上に建てられていたんだ!

テント場の受付

小屋裏の紅葉の早いナナカマド

軽い運動にはなった。

最終日はなんと雲一つない快晴で素晴らしいモルゲンロートを見ることができた。待っている暗闇の山にヘッドライトが所々で光る。いいなー!

西穂高から奥穂方面

奥穂高から涸沢岳、北穂高方面

北穂高方面

反対側の東天井岳方面

その後すぐに下山開始。登頂した人たちは最高の景色だっただろうな!と思いながらも、安全第一と思って、昨日たどった道を戻った。新村橋までのパノラマコース、地震や台風で荒れて、通行止めだったのが9月8日から開通とか。使いたい気もしたが、人数がある程度ないとちょっと心配。まだ崩落地が多いと書かれていたので、やめておいた。

月曜日なのに登ってくる人も多くて、こんなに良い天気なのに降りるんですか?などと言われたのだが、リーダーの仕事の都合もあり、バスもキャンセルするとキャンセル料がとられてしまうので、仕方ありませんね。

岩場を歩いていると、下の方に金色に光るものが三つ見えた。何かの標識かしら?先を行っていたリーダーに聞いたら、岩の上にたまった水が朝日に光っていたらしい。写真撮ればよかったわ。そばに行ったら確かにただの水たまりだった。

登山道が比較的に平らだが、S字型に曲がったところがSガレだった。コンパスに登録するときにSガレという場所が出てきたのだが、古い地図には載っていなかったのでどこだろうかと思っていた。

岩場のトラバース道が見える。

本谷橋への最後の方は結構急で段差も大きめ。ここを登ってきたのね。やっと本谷橋に出た。標準よりはだいぶ時間がかかった。奥穂高まで登っていたら、もっと時間がかかったかも。若者が橋を次々に渡る。私たちは河原で小休止。水は冷たく、私は手ぬぐいを濡らして首に巻いた。気持ちがよい。

行きには気づかなかった道標

今日は16時のバスなので、時間にゆとりがあると思って、要所要所で多少ゆとりを持った休息をとった。明神池に今度こそ寄ってみようとして、明神橋まで行ったのだが、あれ!明神池はどこら辺だったかしら?もっと近い印象だったけど。お風呂に入れなくなると困るので、戻って、お湯を入れておいた非常用ご飯を食べた。

それからまた結構急ぎ足で歩き、上高地に13時についた。私としては時間がありすぎるので、日帰り入浴を考えたが、今は初秋ということと、コロナの関係で、日帰り入浴は上高地温泉ホテルしかやっていなくて、河童橋からちょっと遠い。最近私が時間ギリギリに行動しているために信用を無くして、時間が足りなくなるからやめようというリーダーをなんとか説得して、上高地温泉ホテルに向かった。これでもし、入れなかったらどうしましょう?やっと着いた温泉はそれほど混雑していなくて、すぐには入れたのでほっとした。コロナの関係で、午後12時半から3時までで人数制限もあるとのことだった。バスターミナルまで遠いから、それほどゆっくりできなかったが、初日が暑くて汗びっしょりになったので、お風呂でさっぱりできて、よかった。値段も以前と同じ800円だった。樽風呂ができていて、入るとザーッとお湯が流れ出てもったいないみたいだったが気持気持よかった。源泉かけ流しだからできることですね。その時は私一人だったのでのびのびできた。

帰路のバスも予定の受付時間には係員が来なくて、ちょっと心配したが、時間通りに出発。車内禁煙と禁酒との放送。帰りは4列バスかと思ったら、行きと同じ3列バスで、楽に乗れてよかった。結構込み合っていた。

バスの運行会社によって、コロナ対策は少しずつ違っているみたいで、今回は熱は測られなかったし、一列沖でもなかった。まあ、ゆったりしているからいいのだけれど。

この旅行会社、定型の一部のツアーしかgo toトラベルの対象にはならないのが残念。まあ、私はいずれにしても9月いっぱい対象外だけれど。

最終目的は果たせなかったが、山岳美を堪能できました。

追記:旅行会社からは、タクシー代を上回る代金を支払うという連絡が入った。お金よりも、旅行会社なのだから、今後は最新情報を取得して、適切な対応をしてもらいたいと思った。何しろ雷注意報がでていたから、早めに宿につかないと怖いですものね。出発時間が遅れることは致命的にもなりえます。

追記2:山小屋のコロナ対策。部屋やトイレなどには消毒液が用意されていて、さすがに山ではあっても手洗い用の消毒石鹸も置かれていた。食堂では一人一人の手にアルコールスプレーを吹きかけていていた。マスク入れの小袋も用意されていて、食べるときには外してその袋に入れた。置き傘も取っ手を消毒しているらしく、使ったものは外に置いておくようになっていた。布団の襟カバーと枕カバー用の小さな不織紙が用意されていたが、ピン止めでもないとあまり役に立たなかった。インナーシーツを持参したが、不織紙のものが500円で買えるようになっていて、それがわかっていたら、重いシーツを持参しなくて済んだ。ヘルメットは早朝だからと、前の日に借りてしまったが、当日5時から売店もやるので、当日借りる方が無駄なお金を払わずに済みましたね。

私たちは、今回も経費削減のために、朝食も昼食も持参して間に合わせた。宿でお湯だけいただいた。その分荷物が重くなるのですが。。。

追記3:涸沢ヒュッテは、個室はないとのことで、一応壁と布で仕切られた空間に泊まれるとのことだった。涸沢小屋は個室があるのだが、結構一人当たりが高いし、収容人数も少ないというので、涸沢ヒュッテを予約した。ホームページには、団体などはこの限りではなく、ソーシャルディスタンスを保てないこともあると書かれていたと思う。すべて予約とも書かれていたが、実際には、悪天候で急遽、宿泊した人も受け入れていたみたい。今は予約を制限しているので、可能なのだろう。ただ、壁とカーテンで仕切られた空間というわけにはいかないのかもしれない。

紅葉シーズンの土日は満杯らしい。一か月前の予約の日に電話したが、最初はつながらなかった。しばらくしてから掛けたら通じた。今回予約を変更したが、紅葉には早かったので予約できたようだ。

展望テラスでお会いした単独行の若い女性は、小屋もバスも電車も空いていてよかったとおっしゃっていた。コロナ禍のおかげで、すし詰めの山小屋からは解放されて、利用者にとっては楽だけれど、経営は大変だろうと思った。

山小屋応援のふるさと納税(返礼品なし)も長野県ではやっているそうだ。

追記:昔の記事を読んだが、9年前の涸沢、すごい人でしたね。時期も紅葉が終わりかけだった10月の以前の体育の日あたりの祝日で、寒かったけれど、山小屋はぎゅうぎゅう詰めで人いきれで暑いくらいだったことを思い出した。今回時期も早いけれど、コロナ禍のおかげで、人間らしいゆとりの空間が確保されたことは、登山者にとってはありがたいことだった。

 

 

 

 

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