「Kazu.log」

浄水通りの「Restaurant Kazu」は唐津へ移転準備中です。
現在は移転準備の様子などご紹介いたします!

中村調理製菓専門学校へ!

2017年09月18日 23時31分40秒 | 食育

 

先日、9月11日は定休日を利用して、中村調理製菓専門学校へ示範の授業へ行ってきました!

中村調理製菓専門学校は、私の母校でもあります。

そこで主人(シェフ)が示範を務めるなんて、学生時代は想像もしなかったことだろうな、と思います。

今回で3回目の、中村での示範です。

私はいつも、階段教室の後ろのほうから、生徒さんと同じように、シェフの授業を受けています。

今回は「唐津産イノシシのロースト、シャンピニオンのクルート、2種のソース」

Kazu では秋の定番の「スケルトンマロンパイ」

を示範。

昨年は11月に示範に行ったので、毛付きのピジョン(小鳩)の毛をむしるところから始め、そしてその骨と内臓でソースを作る、という

「レストラン」ならではの「仕事」を示範しました。

今年はまだ時期が早すぎたので、「ジビエ」もまだ無理だったので

地元唐津の「イノシシ」を調理しました。

この「イノシシ」の美味しさは、調理するシェフの腕はもちろんのことですが、何よりも「猟師さん」がいいんです。

「信頼ある」猟師さんの、その「処理の技術」

それをしっかりと熟知した上で、調理しています。

それはイノシシの猟師さんに限ったことではなく、有機農家さんや、漁業の方との「密」なコミュニケーション。

「地方」だからできる特権だと思います。

なので、生産者さんの思いを、シェフはよーーく理解していて、その良さを知っていて、その生産者さんの苦労を知っていて

だからこそ、その生産者さんの思いを伝えるべく、「素材の持ち味」が一番引き立つように調理するように必然となりました。

多くの調理師の卵の生徒さんの前で、ただ調理を教えるのではなく、

今回は「地方だからできる」、「身近な生産者」さんをよく知ることの大切さが、生徒さんに伝わっていればいいな、と思いました。

前回の「ジビエ」の示範の時もそうでしたが、「レストラン」だからできる「仕事」を伝えたいです。

今、多くの若い料理人の子と話すと、「魚がおろせない」「肉もさばけない」

「魚は切り身になったものがくる」「肉もポーションにわけられたものがくる」という声をよく聞きます。

そして、学生の間では、フランス料理が人気がないらしく、

その理由を聞くと、「フランス料理はめんどくさいから」

だそうで。。。

シェフ曰く、「確かにフランス料理は手間が多く、細かい作業が多い。

誰にもできる料理ではない、だからこそ、誰でもできないからこそ、やる価値がある」とのこと。

私もそう思います。

私も、階段教室で座って授業を受けていて、もう20年前近くになる学生時代を思い出していました。

両親の反対もあって、大学を卒業した後に、入学させてもらった調理師学校。

私の人生の中で一番楽しい学生生活が、中村調理製菓専門学校時代でした。

毎日が「料理」に関係する座学であったり、調理実習であったり、勉強することがいっぱいで、楽しかったです。

そして、その同じ「道」を目指す夢を持つ人ばかりが入学してるわけなので、

話も合うし、趣味もあうし、、、すごくわくわくした学生生活でした。

せっかく「料理」の道を志したのだったら、「もっと」「もっと」という気持ちで、どんどん「調理」の技術を習得していってほしいものです。

せっかく専門学校に入学したのだったら、親に出してもらった授業費、または、奨学金で将来自分で返す授業費かもしれませんが、

それを無駄にしないでほしいな、と願います。

「料理」の道は決して楽なものではありませんが、とてもやりがいのある仕事です。

私は超・超・超・不器用で、うまくなるのに人の何倍も時間がかかりますが、

学生時代に両親に送った手紙を覚えています。

「パッと見てもわからんやろくけど、この「手」に、「技術」が身についていってるよ。

できなかったキャベツの千切りができるようになったり、玉ねぎのみじん切りができるようになったり、

オムレツがつくれるようになったり、魚がおろせるようになったり、、、着実に「技術」が身についていってるよ」

と。

自分の「手」をまじまじと見て、書いた「手紙」をよく覚えています。

ぜひ、料理人の卵の方々、この道に進ませてもらった「感謝の気持ち」を忘れず、頑張ってくださいね!!

 

 

(↑唐津のイノシシの猟師の田中さんと)

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 秋の食材入荷し始めました! | トップ | かぼちゃの美味しい季節です! »
最新の画像もっと見る

食育」カテゴリの最新記事