かずさんの、ふらり日々是好日の記

ふっても てっても  日々是好日  泣いてもわらっても 私の一生の中の きょうが一番いい日だから

759 住吉大社の御田植神事の見聞録

2011-06-14 | 2011立夏~
 梅雨の晴れ間の好天の14日は、大阪・住吉大社の御田植神事を見聞きする機会に恵まれました。
 写真を交えながら紹介します。

お田植え神事は、1800年前の住吉大社ご鎮座の時に、神功皇后がこの地に神饌田を設けた際に、長門の国から植女(うえめ)を召して御田を作らせたということが起源です。
 明治以降は大阪の新町花街(かがい)が奉仕して、芸妓が植女を務めたようです。

 このため、まず新町から住吉大社に芸妓たちが「新町花街」の高張提灯を先頭に表参道を練り歩いて神館に到着する「①社参(しゃさん)」の儀式があります。



ついで、「②粉黛の義(ふんたいのぎ)といって、植女奉仕をする芸妓に、八乙女(巫女)によって、白子・眉墨、口紅の所作を受け、日常から非日常へ、芸妓から植女へ変貌する儀式です。
 昔も今も、女性の化粧は、変貌する過程の儀式なんですね(*^_^*)



そして、「③ 戴盃の義(たいはいのぎ)」といって、御稔女(みとしめ)(神事の際に舞を奉納する踊り手)、植女たち、奉仕者一同が、膳が供され神酒を頂いて、神事奉仕者になる儀式です。



次に「④ 宣状の義(せんじょうのぎ)」といって、住吉大社宮司名の任命状が読み上げられ、神事への奉仕資格が正式になります。いわば辞令をもらうわけですね。



最後に「⑤ 肩競の義(けんじょうのぎ)」といって、神職が肩に笏が水平にかかげられ、いわば身長を測って整列の順を正す古来の宮中の型と同じ意味のようです。



 ここまでが、午前中の儀式で、この部分は非公開で、限られたごく少数の者しか見ることができません。かずさんは、思いがけないことからまじかで拝見することができ、上の写真は今日撮影したものです。
次は、今日の午前中の主役の方々です。




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(脱線ですが)
住吉大社の4つの本殿は国宝ですが、仕入れたばかりの知識を披露しますと、社殿の千木の形で、祭られている神が男神か女神かが分るというのはご存知ですか。
 
ご説明しますと屋根の両端に屋根の斜面に沿ってクロスしている棒が「千木」で、次の写真は、第二と第三の本宮で、千木の先端は縦(外削ぎ)にカットされており、これは男神を表しています。



また、次の写真の千木は、水平(内削ぎ)にカットされていますが、これは第四本宮の神功皇后(女神)を祭っています。




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 御田植神事の続きです。
午後は、本殿祭で、風流武者行事などの後、植女に苗が授けられ御田に移動して、御田植が始まります。

写真を何枚かお目にかけますが、実は動画も撮っていてブログに貼り付けようと思っていたんですが、技量未熟でまた次の機会です。






手に、早苗を持っています。この人が植女です。実はこの女性は実際の植え付けはせず、次の写真のような替植女(かえうえめ)という人が行います。


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というわけで、近くにいながらほとんど知りませんでしたが、とても貴重な機会でした。

東京からこの行事に合わせてこられていた方は、この行事が東京でならものすごい人出になるといって驚いていましたが、天神祭のように観光化していくのが良いのか、重要無形文化財としてのクオリテイを保つことも考えるのか難しいと思いますが、大阪人がもっと関心を持って応援していくことが必要な、全国に誇るべき神事の一つと、実感です。
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最後に、今日頂いてきた心願成就のお守りについて

五所御前(ごしょごぜん)といって、昔、住吉大神が降臨された地で、「五」「大」「力」の文字が記された三つの石を探り出して持てば、心願成就の願掛けの守りにするとの信仰がある由、見つけてきましたよ(^_-)。








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4 コメント

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Unknown (きらきらしろくま)
2011-06-16 16:07:23
初めてコメントさせていただきます。
私も今回初めて御田植神事を観てきました。
ブログにも書こうと思っていたのですが、
午前中の儀式の詳細が判らないので思案してました。
こちらの記事を参照とさせていただいてもよろしいですか?
こういう行事はもっと広めて欲しいと私も思います。
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Unknown (かずさん)
2011-06-16 19:27:14
お田植え神事は、もっと多くの人が関心を寄せても良い大阪が誇るべき行事と思いますが、一連の行事の意義がわからないと、平板になってしまうんでしょう。

 私の記事の参照や、URLの引用はしていただいて結構です。ただ、写真と文章を、そのままコピー&ペーストはしないようにお願いします。
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Unknown (きらきらしろくま)
2011-06-17 10:52:13
かずさんへ
写真は私も自分で撮ったものを使います。
文章も他の文献と絡めて頑張って書いてみますので
ご安心下さい。

私の感じた感動を伝えられるように頑張ります。


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Unknown (かずさん)
2011-06-17 20:37:54
きらきらしろくまさん

 ブログ拝見。神館での行事をご覧になっていたみたいで失礼しました。
 ずいぶん勉強されたみたいですね。私の存じないことも触れられています。
 私は、金屏風に向かって右の廊下の部分で拝見していました。

 あの神事は、もっともっと知ってもらっていい内容と、歴史を持っているように思います。part2楽しみにしています。

追伸:きれいなネイルも拝見です。同じ感激であの神事を見ていて頂いてうれしいです。
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