前回、タイの古い映画雑誌を紹介したが、今回は(たぶん)クラシック・タイ映画ファンなら必須であろう本を紹介したい。
『A CENTURY OF THAI CINEMA』
(DOME SUKWONG、SAWADI SUWANNAPAK:編)
これは、タイ映画関係の紙物収集家である著者が、長年にわたって集めたポスターやロビーカードや映画館のチケット、それに雑誌やブロマイドにいたるまであらゆる紙媒体をこれでもか!とばかりに惜しげもなく公開している、ズバリ「目で見るタイ映画史」本の決定版である。
一般市民を映画館に引き込むために知恵を絞って考え出されたポスターアートなんかはイラストレーションとして見ても素晴らしいし、「観てみたい!」と思わせるだけの効力を今でも放っている。そして往年のタイの映画スターたちのブロマイドや宣伝用に作られたトランプなんかの図版を見ていると、実際、この国に行ったこともなく、その時代を体感したわけでもないのに、何故かノスタルジックな感覚にひたることができるのだ。
以前からこの本の事は知っていたのだが、在庫切れなどでめぐり合う機会もなく、幻の本で終わるのか?と思っていたら、Amazonで偶然に1冊だけ在庫があり、チャンスを逃すまいと速攻で購入した。
ホントこの本を手にしたときはうれしかったなぁ~。でも、イメージしてたより本のサイズが大きかったのにビックリ!(縦38cm×横27cm)…本棚に入るかな?