HIMAGINE電影房

《ワクワク感》が冒険の合図だ!
非ハリウッド娯楽映画を中心に、個人的に興味があるモノを紹介っ!

古書展、今回の収穫

2013年08月30日 | 雑記

 天気予報では、明日明後日と天気が悪いそうなので、三日間開催される、名古屋古書会館での古書展の初日に足を運んでみる。古書展自体行くのが久し振りで、大概月頭の金曜日から日曜日までなので行こうかどうか考えているうちに終わっている事が多い。

 
 今回の収穫は毎日新聞社発行の別冊一億人の昭和史シリーズの『 昭和新聞漫画史』と『漫画大図鑑』の二冊。

 新聞漫画の方は昭和という時代を漫画という手法を用いて切り取った貴重な資料となっていてなかなか興味深かった。

 一方の漫画大図鑑は年代ごとを代表する漫画(コミックス)を縮小して数ページ紹介するという手法で日本コミックス史の流れを傍観する構成になっているが、有名どころばかりだし一部の漫画は当時の印刷物ではなくこの本が出版された(1980年代初頭)に単行本で出ていたものを使用しているのでちょっと残念。

 それでも戦前の漫画(『タンク・タンクロー』や『コグマノコロスケ』)が読めるのは貴重。なんと購入価格は一冊300円!この低価格でなければ絶対購入しなかったかもしれない。
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対決!古の勇者vs未来からの暗殺者 『ホン・ギルドンのターミネーター』

2013年08月25日 | 韓国映画
 本日は東映まんがまつりの《ダイナミック・プロ対決シリーズ》に匹敵するキワモノ映画をご紹介。その名も『ホン・ギルドンのターミネーター』(1993)だ。片や朝鮮王朝のスーパーヒーロー、もう片方は説明不要の未来の殺人アンドロイド。それが現代韓国で対決してしまうというワケのわからなさが、ゲテモノ好きのツボを刺激すること間違いなし。それが面白いかどうかは個人的判断によりますが……

 ホン・ギルドンの末裔である冴えない少年が、ギャング団によって博物館から盗まれた古文書を偶然手にしてしまった所、何かの拍子で本の中から封印されていた本家ホン・ギルドンが出現する。古文書の不備で武功を失い、自分の時代へ戻れなくなったギルドンは、少年一家と現代韓国で生活をすることになる。一方で未来から、歴史を変えるために派遣されたアンドロイドが、少年の友だちである少女・ソヨンを執拗につけ狙う。ギルドン、ギャング団、ターミネーターによる三つ巴の戦いの結果は如何に……?

           

          

 この映画は《過去》のホン・ギルドンと《未来》のターミネーターが時空を超えて現代(1993年の韓国)で対決する、という一発ネタだけで作られており、観客が年少者限定の児童映画というジャンルと相まって、細かい説明は一切なし(言葉がわからないのもあるけれど)。見たままの印象としては古文書からドーンってホン・ギルドンが現れて、雷と共に未来からターミネーターがやってきて、特に深い意味もなく女の子がターゲットになっていて、最後にギルドンがターミネーターと闘う……という感じだ。うん、これだったら子供にだってわかるワイ。

 ただ、ラストのアクションが(ギルドンのワイヤーアクション)が何だか雑で、もうちょっとカット割りを考えるとか方法があっただろうに、と思わずにはいられなかった。せっかく合成処理で光線技出せるのにもったいない!あとこれも大事なことなんだけど、光線ビシバシの対決シーンでギルドンとターミネーターが、同じフレームに収まるカットがないんですよ。パワーを無くして普通の人になってしまったギルトンとの絡みはいっぱいあったのに……いくら上映時間が1時間に満たなくてもこれはないでしょ?せっかく博物館から古文書を盗み出したギャング団だって、ギルドンとターミネーターの強さを見せるためだけの存在になってしまって情けない。あ、これは韓国児童映画の定石通りなんだけれども。

          

          
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チャイニーズ・ウエスタン!『光輝歳月』を観る

2013年08月20日 | 中華圏映画
 某動画サイトにてアップされていた、中華版西部劇風アクション映画『光輝歳月』(2013)を観賞。


 中国東北部を舞台に、いまや時代の流れに取り残されつつあった清朝の軍隊に、運送中の武器と軍資金である金塊、そして仲間の命を奪われた革命派の主人公が、人里離れた渓谷にある村で、争いを避け平穏に暮らしていた歴戦の勇士たちの協力を仰いで、近辺を荒らし回るこの兵団から金塊をす奪い返すために闘いを挑むという単純明快すぎる内容ではあるが、ストーリーの追跡など余計なことに頭を回すことなく、ほぼ3分の2を占めるアクション場面だけを楽しめばいい。個人的には、清朝軍と馬賊との関係や、狄龍(ティ・ロン)演じる知事と主人公との関係などが理解不足でよくわからなかったが、とにかく馬や銃火器、そして刀を駆使した派手なアクションの連続で「すごい」と思っている間に約90分の上映時間が過ぎていくアトラクション型の映画である。
 

 監督はこれが劇場作品2作目の熊欣欣。前作の『戦・無双』はタイ映画『チョコレート・ファイター』を多分に意識した女性アクション映画であったが、今回は清末民初が時代背景ということで、中華アクション伝統の剣戟アクションの中に、ウエスタン要素も盛り込んでみましたよって感じ。砂嵐の中を走る馬たち、乾燥した大地で繰り広げられるチャンバラ、善悪の代表が決戦の場で向かい合う緊張感……いやぁ、見事に《西部劇》してます。


 私個人はあまりこだわって観ていなかったのだが、本作に出演している俳優陣も“レジェンド”から、かつての1980'sや90'sの香港映画でよく見かけた人まで多数登場している(画面で追いきれなかった……)。例えば先にも書いた狄龍や、最後の大乱闘でさすが!の刀さばきを見せてくれる惠英紅(クララ・ウェイ)、他にもマックス・モクやサイモン・ヤムやマイケル・ウォン、あと演員表で知ったのだがなんと梁家仁、劉永、狄威まで出演しているという!一応大陸製作の映画ではあるが、これはまさにかつて我々を魅了した香港アクション映画そのものなのだ。やはりその辺りはプロデューサー兼共同監督(もちろん出演も)している曾志偉(エリック・ツァン)の実力、もしくはこだわりなのだろうか?


 この作品を観て、かつて製作された香港版『七人の侍』こと『セブン・ウォリアーズ 忠義群英』(1989)を思い出した。あの作品は当時の旬な俳優たちが(アダム・チェンやジャッキー・チュン、トニー・レオンなど)主役の《七人》をやっていて没落軍人たちで組織された野盗から村を守っていたっけ。あっちはとりあえず『七人の~』をプロットをやるのに精一杯で、野外セットもなんとなくこじんまりとして迫力に乏しかったけれども、この『光輝歳月』は広大な中国の風景が映し出されておりスケール感は抜群である。砂埃を上げて馬が走り、大爆発のなか多くの人間が右往左往する。私がこの作品に《映画》を感じる瞬間だ。
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