ルチャリブレのファン歴が長くなると、見た目に派手な飛び技系よりも投げ技・固め技の方が面白くなり、切れ味抜群のムーブを見ると「凄い!」と唸るようになってきた。ちょっとルチャマニアへの階段を一歩上がったって感じ?
そんなわけで本日紹介しようと思うのは、そんな細かい技術がメチャ上手いがイマイチ有名ではない“職人”的ルチャドール・スカイデ先生だ。
本名のホルヘ・リベラで日本の闘龍門ファンには、現在新日本で活躍しているミラノコレクションATほかを輩出したT2Pの専属コーチとしてちょっと記憶しているかもしれない。かつてはプロモ・アステカのジムでコーチをしていたこともあり、全日本のカズ・ハヤシ(獅龍)も在籍時に彼に教わっていたそうだ。
スカイデ先生の動きはとにかく基本に忠実。プラスアルファの要素はあっても決して無茶な動作はなしで、今現在見られるようなぶっつけ本番的な空中殺法は決してやらない。素人目の私でも「基本を押さえているから応用が利くんだな」と理解できるのはさすがである。
スカイデ先生は変身名人でもある。1987年にポルスチェというリングネームでデビューして以来、ラ・フレッチャ(この名でユニバーサルに来日)→セミナリスタ→パワーライダー・ブランコ→ブーメラン→スカイデ(現在も使用)→エレクトラ→デステロと次々にキャラクターを変えている。技術がしっかりしていればどのキャラクターでも演じる事の出来るという証拠だろう。ちなみに私が観た別キャラクターはフレッチャとパワーライダー・ブランコ。
しかし先生は、2007年にミスティコとのマスカラ・コントラ・マスカラ(マスク剥ぎマッチ)で負けてしまい、現在は素顔で活動しているとの事。もっとこういう人材を何故日本のプロレス・マスコミは紹介しないのだろうか?ルチャを大々的に扱っていたゴング誌も今はないし…