夏休みといえば、海?山?い~や、普段学校へ行っていて観れない時間帯に観るテレビでしょ!昔は朝方とか夕方に決まって子供向けプログラムが組まれていて、今みたいに普段の再放送の延長ではなくて、それぞれ普段再放送しないような物を流していたものだ。そして何といっても昔懐かしい怪獣映画なんかも夏休み向けプログラムの定番だった。あ~懐かしいなぁ…
というわけで、我がHIMAGINE電影房もノスタルジックあふれる夏休みプログラムを編成しようと自宅のDVDあ~んどVCDをひっかきまわして集めてまいりました、子供向けではないがちょいと子供っぽい作品を。
夏休みヒマしてる貴方に送るかつての子供たちの為の『夏休みおとな劇場』、スタートですっ!
まず初っ端は1960年代前・中期にかけて香港の子供たちを熱狂させた神怪武侠片。その代表といえば『如来神掌』シリーズ(64~5)だが、そのタイトルの字面からして幻想怪奇な神怪武侠片の傑作の一つ『白骨陰陽剣』全4部作(62)だ。
大まかなストーリーは主人公の正派の兄妹弟子が、師父の使いで彼の旧友を訪ねる為に町へ降りるのだが、その旧友は邪悪な力を持つ邪派三人衆の手により亡き者にされていた。主人公たちは残された彼の娘二人を弟子にし、永いながい仇討ちの旅へと出掛けるのであった…というもので、不思議な力を持つ怪獣の骨から作られた双剣(普通、剣は2本1組というのが基本)《白骨陰陽剣》の善悪入り乱れての争奪戦や、その際のアニメ合成を使った武功合戦などが面白く、こういった単調な筋書きで派手な画面の作品は、何にも考えず童心に帰って楽しむのがベストな観賞方法だと思う。
私がこういう神怪武侠片を観賞するに於いて一番楽しみなのは、何といっても《怪獣》だ。香港映画で《怪獣》といって思い出されるのは『北京原人の逆襲』や『中国超人/インフラマン』だが、遥か以前にも怪獣たちは香港のスクリーンでヒーロー相手に暴れていたのである。
そんなわけで『白骨陰陽剣』怪獣図鑑の始まり始まり~っ。
こいつが白骨陰陽剣の元となった怪獣。嵐や雷などを引き起こす事ができるので自然界の神獣なのかもしれない。モリゾーとかキッコロみたいに。
この神獣は取り出し可能で、白骨陰陽剣をクロスさせるとあ~ら不思議!剣の所有者の命令で敵を倒しちゃうぞ。
一方こいつは邪派三人衆に飼われている怪竜で、口から火を吹く。正義の神獣と悪の手先の怪竜との対決はさしずめ『怪竜大決戦』ってところか。それにしても特殊効果の花火の威力が強くて現場は大変そうだ…
どうでした?香港映画にこんな荒唐無稽でファンタジックな作品が40年以上前に存在していたなんてビックリでしょ?現在では忘れられてしまった神怪武侠片の醍醐味を僅かではあるがここに紹介した次第でありますが、悪くないでしょ?いかにも夏休み向けで。
というわけで『夏休みおとな劇場』第一回はこれで終わり。さぁ、次は何が出てくるか乞うご期待!