最近、ニコニコ動画でアニメ版『黄金バット』(1967)を観て以来、すっかりハマってしまっているワタクシであります。
そういえば小学校低学年の頃、こちらの地方では夏休みの度に黄金バットの再放送が行われていて、よく観ていたし、あの笑い声も真似したし、オリジナル紙芝居を作ったりした懐かしい思い出がある。カラーで製作された昭和40年代のアニメや特撮ものは、リアルタイムに放映されていたアニメ・特撮番組と同様に私たちは楽しんでいたものだった。今や古いアニメや特撮番組は有料のCS放送でしかお目にかかれなくなってしまい、夏(冬)休みのアニメの再放送といえば『ちびまる子ちゃん』か『ドラゴンボール』『ONE PIECE』位しかない今の子供たちは可哀相だなぁ、なんて思ってしまう。
現在の目で見れば、確かに作画やアニメ技術は稚拙ではあるのだが、当時の私にはそんな事など露にも思わなかった。 ピンチになれば必ず現れる、絶対的に強いヒーロー・黄金バットを味方にしたヤマトネ博士ら主人公一行が、最新科学の粋を結集させた夢の乗り物・スーパーカーを駆使して、世界征服を企むナゾーの息のかかった奇っ怪な事件を追い、東へ西へ、密林の奥地から深海、はたまた地底世界まで移動するという、スリルや冒険心に溢れた話が毎回展開されるので、そちらに夢中で細かい事なんかに構うヒマがなかったのだ。ま、子供だったしね。
アニメ『黄金バット』の魅力は、正義の象徴である黄金バットと対の存在である諸悪の権化・ナゾー、そして主人公たちの強すぎる個性、低年齢視聴者であれば必ず食いつくであろう、毎話登場する魅力的な怪人・怪獣たち、そして空想科学や怪談話まであるストーリー……と思っている。これはこの年頃の男の子であれば絶対に好きそうなエレメントばかり。つまりこれは“鉄板”なアニメではないか!!
《大きな》よいこたちの好きなアニメばかりが幅を利かせている、現在のテレビアニメ界ではまず作らないであろう空想科学冒険テレビアニメ『黄金バット』、一度ご鑑賞あれ。40年以上前のアニメなのでツッコミ所満載ではあるが、そのうちこのアニメ内世界に浸りきった頃には絶対続きが見たくなるハズだから。