約二月ぶりの更新になります。更新頻度が少なくて申し訳ございません…
友人たちから頂いたりした映画DVDはすげー溜まっているんだけど、仕事+自宅から仕事場までの往復で疲れちゃって(自転車で約50分)イマイチ「観ようっ!」という気力が起きなくて数がこなせません。ついこの間知り合いからバックアップ(又の名を複製という)を頼まれたウォンビン主演の『アジョシ』(2010)をHDDに取り込む際に観賞したぐらい。
そんな中、ツイッターでフォローしている方のツイートでチリ・スーパーヒーロー映画『MIRAGEMAN』(2007)の事を知り、ゲテモノ映画好きの私としてはどうしても観たくてYOUTUBEで落ちてないか探してみたんですよ。そしたら…ありました(笑)2年前からアップロードされているようで、よく消されずに残っていたなーなんて変な感動を憶えました。
『MIRAGEMAN』は南米・チリ初(?)のマーシャルアーツ映画としてその筋の人の記憶に新しい『KILTRO』(2006)のマルコ・ザロールが主演を務めたスーパーヒーロー映画ですが、持っている能力は鍛え上げた肉体と修練で身に付けた格闘技のみという、おおよそスーパーヒーローと呼ぶには程遠い設定です。
幼い時に惨劇に見舞われ(字幕なしの観賞なので細かい事は一切判らず)その影響で精神を病み長い病院生活を送っている弟を持つ主人公は、人一倍悪事を憎んでいる。ある日トレーニング中街中で強盗事件を目撃した彼は一味の被っていたマスクで顔を隠し強盗一味を撃退する。その後「謎の正義のマスク男」がTVやネットで話題になるや自分の成すべきことを悟った主人公は自前のコスチュームに身を包み日々サンティアゴの街へ悪党退治へ繰り出すようになるが…という話で、彼はただ《強い》というスキル以外は何も持っておらず、バットマンのように大金持ちなワケでもなくスーパーナチュラルなパワーを秘めているワケでもないごく普通の人間だ。コスチュームも非常に地味で、自作の青い全身タイツにジャンバーにズボンという、凄く変態チックな格好をしていて一般的イメージの《スーパーヒーロー》というものをワカッている人からすれば貧弱の極みなのであるが、いかに相手が武器を持っていようと(自己満足的ではあるが)自分の命を顧みない英雄的行動はまさにヒーローそのものであろう。結局は世の中の野次馬根性(と彼のスケベ根性)でその正体が割られ窮地に立たされた主人公が悲劇的な最後を遂げることになってしまうのがリアリティありありで面白い。
●これがミラージュマンの容姿だっ!
●格好はアレだけど、格闘アクションは一級品
●美人タレントとの一夜限りの情事が思わぬ展開に…
海千山千の格闘ヒーロー映画だと思ってナメてかかると「やられたっ!」と思う事必至、な一作です。決して傑作のカテゴリーには入らないけど。