１台っきりのヴァイオリン

　初心者用、新作、モダンやオールドについて書きましたが、このように順に買っていたら、それぞれに見合った弓も買うので、かなりの金額になってしまいます。かく言う私、初心者用、量産品、新作、モダンと４台も買いましたので、大層な無駄をしたものと思います。

　多少の金がかかるのは覚悟で、ほどほどの良いヴァイオリンを１台買う、つまり、最初で最後のヴァイオリンを購入するなら、どれくらいのものが良いでしょうか。人によっていろいろなご意見があると思います。

　最初に初心者用を買ってしまうと、どうしても買い替えたくなります。モダンやオールドを最初から買う人はあまり居ないでしょう。新作を選ぶのが賢明な選択で、個人の工房を探せば、40万円くらいの安価なものもありますが、大手楽器店に並んでいる輸入品の場合、なかなか高価なことが多いと思います。

　これは受け売りで、どなたか書かれていた人がいらっしゃったのですが、量産品のうちで比較的上級クラスのものを買うのがよさそうです。一概には言えませんが、50万円前後でしょうか。

　これくらいの価格の楽器なら、マイスターに次ぐくらいの熟練した人が関与しているでしょうから、新作に近い品質の楽器ができそうですし、恐らく、新作と比べても差はそう大きくはないでしょう。大手の量産メーカーの製品なら、極端な当たり外れはなさそうです。

　量産メーカーのもの以外なら、工房のお弟子さんが作ったものもあります。工房の師匠が作った楽器の方が上でしょうけれど、工房の名前が出ていれば、師匠も承知の筈で、そこそこの楽器であるはずです。

　あとは弓と、腕次第です。


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