アマティ、グァルネリ、ストラディヴァリの名器の比較ができるCDが手許にあります。雑誌「モーストリー・クラシックアマティ」の2010年4月号に、特別付録として付いていたものです。
以前にも触れたように、最初はストラディヴァリの製作した楽器どうしの比較と思い、しばらく放置してありました。同種のCDを持っていたためです。
有名な3人の作家の楽器の比較が可能なものです。ただ、楽器ごとに演奏している曲が違うので、厳密な比較は難しそうです。ともかくも、改めて聴き直して見ました。
まずはニコロ・アマティ(1639)。曲は、タルティーニのヴァイオリン、チェロとチェンバロのためのソナタ ト短調 作品1の10《見捨てられたディド》のAffetuosoの冒頭です。悪魔のトリルの冒頭に似た感じです。曲想からのイメージも手伝って、穏やかで柔らかい音です。曲に高音部分が少なく、判断しづらいのですが、高音も鋭いと言うよりは角を丸めたような音で、この曲には合っています。この楽器は、室内楽のそれも激しくない曲想のもの全般に合いそうです。
次がジュゼッペ・グァルネリ・デル・ジェス(1742)。曲はバッハの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第1番ト短調 BWV1001のAdagioの冒頭です。極限の柔らかさと言うか、押し殺したよう雰囲気と言うか、一番近いイメージは音量を絞ったバリトンでしょうか。3挺のうちで最も個性的な音のする楽器です。ただ、この印象も曲によるものが大きいと思います。極端に言えば、鼻の詰まったような声の感じがしましたけれど、この印象には異論が出そうですね。
三番目がアントニオ・ストラディヴァリ(1708)。曲はパガニーニの奇想曲第24番の冒頭です。この3挺のヴァイオリンのうちで、最も鋭い、艶やかな音がします。高音部分が賑やかすぎる気もしますが、弾いている曲にもよるのでしょう。レコードやCDで聞きなれたヴァイオリンらしい音と言った感じです。
使用された楽器が、それぞれの製作者の代表作なのかどうかは分かりませんが、、最も一般的に受け入れられやすい楽器はストラディヴァリのものであるというような気がします。
このCDで演奏された曲と楽器は実によく適合しています。アマティ、グァルネリ、ストラディヴァリを使い分けられたら理想かも知れませんね。
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以前にも触れたように、最初はストラディヴァリの製作した楽器どうしの比較と思い、しばらく放置してありました。同種のCDを持っていたためです。
有名な3人の作家の楽器の比較が可能なものです。ただ、楽器ごとに演奏している曲が違うので、厳密な比較は難しそうです。ともかくも、改めて聴き直して見ました。
まずはニコロ・アマティ(1639)。曲は、タルティーニのヴァイオリン、チェロとチェンバロのためのソナタ ト短調 作品1の10《見捨てられたディド》のAffetuosoの冒頭です。悪魔のトリルの冒頭に似た感じです。曲想からのイメージも手伝って、穏やかで柔らかい音です。曲に高音部分が少なく、判断しづらいのですが、高音も鋭いと言うよりは角を丸めたような音で、この曲には合っています。この楽器は、室内楽のそれも激しくない曲想のもの全般に合いそうです。
次がジュゼッペ・グァルネリ・デル・ジェス(1742)。曲はバッハの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第1番ト短調 BWV1001のAdagioの冒頭です。極限の柔らかさと言うか、押し殺したよう雰囲気と言うか、一番近いイメージは音量を絞ったバリトンでしょうか。3挺のうちで最も個性的な音のする楽器です。ただ、この印象も曲によるものが大きいと思います。極端に言えば、鼻の詰まったような声の感じがしましたけれど、この印象には異論が出そうですね。
三番目がアントニオ・ストラディヴァリ(1708)。曲はパガニーニの奇想曲第24番の冒頭です。この3挺のヴァイオリンのうちで、最も鋭い、艶やかな音がします。高音部分が賑やかすぎる気もしますが、弾いている曲にもよるのでしょう。レコードやCDで聞きなれたヴァイオリンらしい音と言った感じです。
使用された楽器が、それぞれの製作者の代表作なのかどうかは分かりませんが、、最も一般的に受け入れられやすい楽器はストラディヴァリのものであるというような気がします。
このCDで演奏された曲と楽器は実によく適合しています。アマティ、グァルネリ、ストラディヴァリを使い分けられたら理想かも知れませんね。
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