Y's クロニクル

旅行等の一生思い出に残る事から日々の小さな出来事まで少しずつクロニクルに残せたら・・・と思っています。

若きコンマス円熟のマエストロ楽しみなチェコフィル。

2013-11-01 08:46:46 | 音楽

手が痛い、手のひらが痛い
連日、手のひらを酷使しているのだ。

昨日は巨人VS楽天の試合で思いのほか熱くなってしまった。
いー試合だった~とても白熱した試合だった。
西村が可哀そうでもあり、藤田の涙に感動し、そして若きエース則本に
熱狂した試合でした。

その前日、サントリホールで再びチェコフィルの指揮者に復帰した
イルジー・ビエロフラーヴェクのブラームスのシンフォニー第一と
アンコール曲などで、手のひらが痛くなっちゃって

サントリーホールに着いてとりあえず喉を潤す。

サントリーだけにプレミアモルツしかおいてないよ。
ドリンクはいろいろ選べるのスパークリングワイン・シャンパン・・・
シャンパンの方が少ないのではないか?と心配したけれど
たっぷりで良かった~
サンドイッチはすでに売り切れでガトーで飢えをしのぐ・・

席はというと良い席なのよ

10列目のど真ん中なので、イケメン楽団員のお顔もバッチリ

この日の演目は・・・ドヴォルザーク:チェロ協奏曲OP・104
チェロは若干24歳アルメニア生まれのナレク・アフナジャリャン。

アンコール曲

ソリーマ:ラメンタチオ

ブラームス交響曲第一番ハ短調OP.68

アンコール曲

ブラームス:ハンガリー舞曲第5番
スメタナ歌劇「売られた花嫁」序曲
高野辰之:ふるさと。

指揮者のイルジー・ビエロフラーヴェクは68歳、一度チェコ・フィルを40代の
頃にこの楽団の指揮をとり、BBC交響楽団の常任指揮者などを経て、
ふたたび昨年からチェコ・フィルにカムバーック
チェコにいがちな人の良さそうなオジちゃんって感じ。

私がビックリしたのはコンサートマスターが若かった事
若干27歳チェコ生まれのヨゼフ・シュパチェク。
このヨーちゃんがね、いー音出すんだこれが
これが人が木を用いて作りたもうた楽器のなせる業か

全体的に印象に残ったのは木管の素晴らしさ・・・
そしてヨーロッパの音・・ボヘミアの音・・これぞチェコフィル。
イルジーはまるでこの管弦楽をオーガンジーの柔らかい布で包みこんだ
ような音を紡ぎだす。

ブラームスの第一はベートーベンの運命から入り、第九の歓喜で終わる様な
曲とも言われているけれど(確か・・・
その歓喜に対応する第4楽章の時などはオケ全体がお花畑の中で
演奏されているような柔らかさと優しさで鳥肌がたった。

しかし今回の演奏で特に鳥肌ものはアンコール曲にあった。
ドボルザークの時のナレクは若いだけに繊細で青っぽい演奏にも
感じられたけれど、アンコール曲の「ラメンタチオ」ではコーカサス人の
情熱を感じさせられたワケよ・・
初めて聞く曲、これはイタリア人作曲家によるボヘミアンだそうです。
マリオ・ブルネロがすみだトリフォニーで演奏したものがこれ

http://nicotter.net/watch/sm5140591

ナレクのそれは本当に素晴らしかった

そしてやはりチェコフィルなのでスメタナがきた「売られた花嫁」
これでここの管弦の素晴らしさのダメ押しをされたんだなーーー。
オペラ曲のソナタ形式の序章。

売られた花嫁序章はこんな曲です

スメタナといえば「わが祖国」に行かずに祖国の意味を
知り尽くしているチェコ人マエストロは日本の「ふるさと」で締めくくったのでありました。

チェロコンチェルトからシンフォニーへとジワジワっと押し寄せた感動が
アンコールで最高潮に達した。
何度も何度も鳴りやまぬ拍手に答えたイルジーは、
驚いた事に、聴衆が席を立ち出口に向かっている時に、
再び現れ、会場全体に感謝を何度も表していた
こんな指揮者は初めて見た。

親日家でもある彼の演奏がどこまでも優しさに溢れていた意味が
わかったような気がした夜でした