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知っ得・建築法規「R5年二級建築士試験問題の要点整理」⑨

2023-10-06 08:59:37 | ビジネス・教育学習
◇来年度の二級建築士試験対策として、本年度(R5年)の問題の要点を整理していきます。
◇R5年試験問題と正答表については「公益財団法人建築技術教育普及センター」H.P.をご確認ください。
◇本ブログでの解説内容は、R5年(2023年)の試験問題の要点整理を図ります。
◇上記財団のホームページで、R5年の試験問題を一読してから、本解説をご覧いただければと思います。

◇R5年の問題(No.15)「建蔽率の図形問題」の要点整理
 基本事項
 ・法53条1項:建築面積は敷地面積×建蔽率で算定する。
 ・法53条2項:区域が2以上にわたる場合は、面積加重平均(敷地ごとに算定して加算)で算定する。
 本問の注意点
 ・法53条8項:敷地内の全部が準耐火建築物である場合、敷地がすべて準防火地域内にあるものとする。
 建蔽率緩和適用条項
 ・法53条3項一号ロ:準防火地域内の準耐火建築物への1/10緩和が適用
 ・法53条3項二号:角地指定の敷地なので1/10緩和が適用
 建築面積の最高限度の算定
 ・第二種住居地域(建蔽率6/10):5×20×(6/10+1/10+1/10)=80㎡
 ・第一種低層住居専用地域(建蔽率5/10):15×20×(5/10+1/10+1/10)=210㎡
∴80+210=290㎡・・・「4」

◇R5年の問題(No.16)「容積率計算の緩和条件を問う文章問題」の要点整理
 1.誤り。法52条3項:1/3を限度として延べ面積に算入しないとしているので、1/2では限度を超えている。
 2.誤り。法52条6項、令135条の16:昇降機の昇降路の部分は、延べ面積に算入しないとしている「昇降機」とは、令135条の16において「エレベーター」としている
  ので、「エスカレーター」の部分は、延べ面積に算入しなければならない。
 3.誤り。令2条1項四号二、同3項四号:適用限度は1/100である。
 4.誤り。令2条1項四号ヘ、同3項六号:適用限度は1/100である。
 5.正しい。令2条1項四号ロ、同3項ニ号:1/50を限度として延べ面積に算入しない(条文参照)。

◇R5年の問題(No.17)「建築物の高さの限度計算の文章問題」の要点整理
 1.正しい。法56条の2、令130条の12第三号、令2条1項六号イ:建物後退緩和適用特例の対象となるのは、高さが2m以下の塀であり、1.2mを超える部分が網状であ
  るものであっても、2.2mのものは、特例対象ではない。また、高さの算定については、令130条の2に規定する高さの場合、令2条1項六号イの規定により、前面道路
  の路面の中心からの高さによるとしていることに注意する。
 2.誤り。法56条1項三号、法2条1項六号ロ:建築物の高さの算定において、建築面積の1/8以内の階段室は、高さは12mまでは当該建築物の高さに算入しないという規
  定の適用に関する規定を問う問題は、同項冒頭で、「法56条1項三号に規定する高さ制限(北側高さ制限をいう)を算定する場合を除く」としているので、設問の「算入
  しない」という記述は誤りで、高さに算入しなければならない。
 3.正しい。法56条の2、別表第4:日影規制の適用は、別表第4(い)欄に掲げる地域に対して規制するもので、「工業地域」は含まれていない。
 4.正しい。別表第4(ろ)欄、令2条1項七号、同六号、令2条2項:「地盤面」と「平均地盤面」という、用語の定義を問う問題で、別表第4(ろ)欄に規定する「軒の高
  さ」、「建築物の高さ」は、令2条2項において規定する「地盤面」からの高さである。なお、同(は)欄に規定する日影を規制する高さは、同表最下欄に規定する「平
  均地盤面」からの高さとしている。
 5.正しい。法56条1項二号:隣地高さ制限の適用用途地域と、規制数値を問うており、法56条1項二号イから二に規定するいずれの地域においても、20m以下の建築
  物への規制の適用はない。

2023年10月6日 by shrs(シュルズ) 建築基準適合判定資格者、一級建築士
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