夜中。
ゴマちゃんが何度も何度も私を呼ぶ。
ゴマちゃんは寝ている私を起こしてまで自分の要求をする猫じゃない。
そのゴマちゃんが何度も呼んでいる。
私を起こそうとしている。
疲れていた私は一度ですぐには起きないで、あまりのゴマちゃんのしつこさに観念してしばらくしてから起きた。

「何なのよゴマ。どうしたのよ。」

「ここにいるのよ。なんかいるんだって!!!」
必死で訴えるゴマちゃん。

「枕?枕の下に何がいるのよ!!!」
渋々と枕をひっくり返してみた。
す、するとそこには・・・・・・10㎝くらいのでっかいムカデ!!!
ムカデはビックリして慌てて逃げる!!!
ゴマちゃんは「お母さんから離れろ!!!」

と追い立てて威嚇する。
私は「ゴマ!!触るな!!!!離れなさい!!!!!」

とスプレーとたたきつぶせる道具を取りに行く。
戻ってみるとゴマちゃんが「お母さん。ここに逃げ込んだよ!

と妹のちび猫と2匹でムカデが隠れた場所をにらみつけては私を振り返って場所を教える。
「よし。ゴマ。お母さんにまかせなさい。あんたはチビを連れて離れてなさい。」
物陰に隠れていたムカデをスプレーでおびき出し、動かなくなるまで叩き殺しました。
その様子を妹達と遠くから眺めていたゴマちゃん。
「あんたが嚙まれていたら体が小さいから大事だったわ」
そういって死んだムカデをみてホッとしていると息子が部屋から出てきて「なんの音?」と言った。
「みてん。ムカデ。ゴマが教えてくれたのよ。お母さんの枕の下にいた。」
そういうと改めて恐怖が襲ったようで、ゴマの母猫みっちゃんをつれて「ボクはみっちゃんに教えてもらう。あ、いや、みっちゃんのサインに気がつかないで起きられなかったらどうしよう。あああああああ~寝られん!!!」と言いながらみっちゃんと部屋へ行った。
ゴマは私の枕元で丸くなった。
どうやら見張りをする気だったようで、今朝、みっちゃんに起こされて横を見てみるとゴマちゃんがやっぱり待機していた。