右左 小さな太陽 温める
昨夜 州市町村選挙が終わった。青天の霹靂というんだろうか 信じられない事が起こった。当選確実と言われたモントリオール市長が敗北。まったく無名とも言える(市会議員一期のみ経験)43才の2児の母親が当選した。この人誰って興味すら持たれなかった自称中道左派の女性が、ここ一か月でメキメキ人気をあげ、信じられないどんでん返しが起こった。昨夜の開票経過とジャーナリストのコメント、敗北した前市長と新市長のスピーチを聞きながら頭によぎったことを少し。
一番感じたのは、政治家エリートというのは、男女平等とか、性差別撤廃とか、信仰の自由とか、テロ対策とか語るが、一般庶民にとって差し迫ってる問題は 交通網の整備や、低賃金で清潔なアパートの供給等だった。彼女の政策案は(当選後すぐに取り掛かるという)バス路線とバスの数が圧倒的に不足している市民のために電気バスを注文しバスの運行を増発することや地下鉄路線を増やす事。これを聞いた夜間労働者がとても助かると話していた。彼女は、いったい市民が求めているのは何かということに耳を傾けていた。それは高尚な思想とかではなかった。
二番目に、中途で書くのを止めた「パワーの終焉」という言葉が浮かんだ。市民は かつてカナダ政府の閣僚をつとめ、政治経験豊かでインターナショナルな恰幅の良い市長より、ぽっと出の政治経験と言える経歴すらおぼつかない女性を選んだ。朗らかでよく笑う候補者を「小さな太陽のよう、対立候補を批判し欠点をあげつらうのでなく、具体的で実現可能な市民生活向上を考え提案するポジチヴで健康な新しいタイプ」と評した。ジャーナリストが、敗北したコデール市長のエスタブリッシュメントもステータスも経験も役に立たなかったと語ったのが印象的だった。トランプ当選にも感じたが、私たちは絵に描いたりっぱな餅が絵でしかなかったことに気が付いてきたんだと思う。
三番目に、彼女が属する「モントリオールプロジェクト」の議員候補者が、これもどんでん返しで多数議席を獲得し、モントリオールはコミュニストが牛耳るのかと経済界に不安が走ってると言うが、それはないでしょう。ただ、今回の選挙でモントリオール市民が貧困化してるんだなと思った。街を歩いているとそれをひしひしと感じる。だから市民の窮乏をよそに、言葉で飾る傲慢と言われた市長に背中を向けたんだ。政治離れがこちらでもよく耳にするが、今回の結果に主権在民ということはこういうことなのかと思った。
これからどうなるかわからない。この自然でよく笑う新市長がどのようなリーダーぶりをみせるのか。圧倒的に自民党の基盤であるモントリオールブルジョワ階級が住む選挙区も魅了し、コデール派は「何が起こったんだ」と泣きくずれた。
左から前市長と新市長
昨夜 州市町村選挙が終わった。青天の霹靂というんだろうか 信じられない事が起こった。当選確実と言われたモントリオール市長が敗北。まったく無名とも言える(市会議員一期のみ経験)43才の2児の母親が当選した。この人誰って興味すら持たれなかった自称中道左派の女性が、ここ一か月でメキメキ人気をあげ、信じられないどんでん返しが起こった。昨夜の開票経過とジャーナリストのコメント、敗北した前市長と新市長のスピーチを聞きながら頭によぎったことを少し。
一番感じたのは、政治家エリートというのは、男女平等とか、性差別撤廃とか、信仰の自由とか、テロ対策とか語るが、一般庶民にとって差し迫ってる問題は 交通網の整備や、低賃金で清潔なアパートの供給等だった。彼女の政策案は(当選後すぐに取り掛かるという)バス路線とバスの数が圧倒的に不足している市民のために電気バスを注文しバスの運行を増発することや地下鉄路線を増やす事。これを聞いた夜間労働者がとても助かると話していた。彼女は、いったい市民が求めているのは何かということに耳を傾けていた。それは高尚な思想とかではなかった。
二番目に、中途で書くのを止めた「パワーの終焉」という言葉が浮かんだ。市民は かつてカナダ政府の閣僚をつとめ、政治経験豊かでインターナショナルな恰幅の良い市長より、ぽっと出の政治経験と言える経歴すらおぼつかない女性を選んだ。朗らかでよく笑う候補者を「小さな太陽のよう、対立候補を批判し欠点をあげつらうのでなく、具体的で実現可能な市民生活向上を考え提案するポジチヴで健康な新しいタイプ」と評した。ジャーナリストが、敗北したコデール市長のエスタブリッシュメントもステータスも経験も役に立たなかったと語ったのが印象的だった。トランプ当選にも感じたが、私たちは絵に描いたりっぱな餅が絵でしかなかったことに気が付いてきたんだと思う。
三番目に、彼女が属する「モントリオールプロジェクト」の議員候補者が、これもどんでん返しで多数議席を獲得し、モントリオールはコミュニストが牛耳るのかと経済界に不安が走ってると言うが、それはないでしょう。ただ、今回の選挙でモントリオール市民が貧困化してるんだなと思った。街を歩いているとそれをひしひしと感じる。だから市民の窮乏をよそに、言葉で飾る傲慢と言われた市長に背中を向けたんだ。政治離れがこちらでもよく耳にするが、今回の結果に主権在民ということはこういうことなのかと思った。
これからどうなるかわからない。この自然でよく笑う新市長がどのようなリーダーぶりをみせるのか。圧倒的に自民党の基盤であるモントリオールブルジョワ階級が住む選挙区も魅了し、コデール派は「何が起こったんだ」と泣きくずれた。
左から前市長と新市長
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