内容を書くまでもない、メジャーおとぎ話を忠実に映画化。
優しさと勇気があれば、いつかきっと~~♪ あまりの王道バリバリ乙女路線まっしぐらで、オバサンにとってはほとんど拷問映画。トホホ。
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ケネス・ブラナー+ディズニー、なんて、本来なら全然食指が動かないパターンなんだけれど、本作は、なんと、我が愛するH・B・Cがご出演とあっては、劇場まで行かないわけにはいきませぬ。、、、というわけで、行ってきましたよ、場違いな所へ。
なんといいましょうか、この居心地の悪さ。周り一帯、女子ばっか。99%女性。ま、レディースデイだったから仕方ないんですけど、、、。しかも、かなり若い子からご老人まで幅広く、かつ、各層とも結構な数。う~、こういう雰囲気の劇場、初めてかも。しかも、ポップコーンやらホットドックやらジュースのにおいが混ざった何とも言えない臭いが劇場中に充満し、ちょっと気持ち悪い、、、。お隣の若い子2人連れももれなくポップコーン族。うっ、、、。
それもこれもレディースデイで1100円で見ているのだから仕方ない、と言い聞かせ、ようやく本編開始となって、ちょっとホッとする。
はて、、、H・B・Cの登場シーンは中盤、多分、5分くらい。短いのは分かっていたけれど、こんだけ? と、かなりガックシ。もうちょっと出てくるかと思っていたんだけれど・・・。
と、ネガティブなことばかり書いてしまったけれども、さすがケネス・ブラナー、衣装&美術、音楽、そして演出は素晴らしいです。ビジュアル的に飽きません。シンデレラと王子様の出会うシーンで馬上の二人がぐるぐる回っているところとか、なかなか素敵です。ケイト・ブランシェットの真っ赤な口紅が印象的。肝心のガラスの靴もすごく素敵。スワロフスキー制作と聞いて、納得です。そして、あのお城。どうやって撮影したのか。パンフによれば、セット+CGとのこと。
フェアリーゴットマザーのH・B・Cは、最初は老婆メイクでギョッとしましたが、途中で可愛らしい妖精に変身。アラフィフにしては可愛いヘレナ。衣装もキラキラでなかなか楽しい。キャラもちょっとヘンで、たった5分だけれど存在感はバッチリでした。
どーでもいいけど、ティム・バートンと破局直後に元彼の映画に出演なんて、ただの巡り合わせだと思うけど、因果な業界ですねぇ。どちらの監督も、私はあんまし好きじゃないので、どーでも良いんですが。彼女が素晴らしい作品に出てくれればそれで良いのです。
さっき演出を素晴らしいと書いたけれど、最後に王子様が、継母に幽閉されているシンデレラを見付けるシーンは、イマイチですね。シンデレラの歌声が聞こえてきて、、、というのですが、伏線がないのです、この歌声に関して。これは、例えば出会いのシーンとか、途中の舞踏会のシーンとかできちんとシンデレラが歌うシーンを入れるべきでした。でないと、説得力がないでしょう。
あと、王子様のルックスがねぇ。イケメンには違いないけど、あれじゃ、どっかのイケメンな農民にしか見えません、健康的&ナチュラル過ぎて。もう少し、高貴さが欲しいです。
シンデレラはなるほど美女ですが、もう、イイ子過ぎて嫌味です。ま、おとぎ話なんで良いんですけど。見ていてむず痒くなってくる、、、。
同じシンデレラなら、かなり前の映画『エバー・アフター』の方が内容的には百倍面白いです。ドリュー・バリモアのシンデレラが非常に魅力的だし、ダグレイ・スコットの王子様も(本作よりは)品があってかつ人間臭くて共感できるので。
なぜ、今、こんな王道お姫様ワールドの映画なのか。パンフにケネス・ブラナーのインタビューが載っていますが、イマイチ上っ面な内容で面白くない。「新たなストーリーを作り出す」と意気込んだらしいが、新しさはあんまし感じなかったよなぁ。
それにしても何なんだ、このパンフは。後ろ半分はディズニーの広告オンパレード!! だったらパンフ代下げろよ。すんごい興醒め。
と、ほとんど文句になってしまいましたが、ヘレナ「だけ」を目当てに見たわけだから、仕方がないというか、十分予想できる結果なのでした。何を今さらなことばかり書いてしまいました、、、ごーん。
これぞ、キラキラ映画。
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