両親をマフィア(?)に殺された少女カトレアは、父親が殺される直前に教えてくれた方法でアメリカのシカゴに住む叔父の下へ逃れる。両親を殺された憎しみから、彼女は「殺し屋になる」と叔父に宣言する。
それから15年。彼女は美しい凄腕殺し屋に成長していた。そして、殺し屋になった本当の目的、復讐のために動き出す、、、。
RPGサバイバルゲームの方が百倍難しいんじゃないか? ハラハラドキドキの全くない殺し屋映画なんて、ナントカを入れないコーヒーみたいなもん? 、、、ナントカを入れないコーヒーしか飲んでませんが・・・。、、、ごーん。
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こういうバイオレンス系(?)ってあんまり積極的には見ないのですが、ヴァルタンが出ているので見てみました。
うーん、ちょっと、何もかもスムーズに行き過ぎじゃないですかね、カトレア姉さん。ギリギリ手に汗握るシーンが1コもなかったよ? これって、こういうジャンルの映画としてはダメじゃない?
強いて言えば、冒頭のシーンだよね、ドキドキできたのは。まだ子どものカトレアちゃんが大の男数人を向こうに回してたった一人で逃げるのですから。この逃走・追跡シーンはカメラワークも冴えていて、なかなかスリリングなんじゃないでしょーか。技術的なことは分かりませんが。
この子どものカトレアちゃんが、「殺し屋になりたい」って言うんだから、びっくりです。両親を殺されたその恨みを晴らしたい、という思いがあったからみたいだけど、私だったらあんな怖い思いもう二度としたくないから、とっとと両親の死など忘れて安穏と暮らしたい、と叔父さんに泣いて訴えると思うなぁ。でも、そこで「殺し屋になる」というあたり、もうDNAレベルで人間の出来が違うって感じです。
そうして一気に15年という時間が飛びまして、カトレア姉さんが、念願かなって殺し屋となり、八面六臂の大活躍をなさいます。しかし、カトレア姉さん、ちょっとオツムはイマイチなようです。だって、名乗る殺し屋って、あんなことしたらどうなるか、ちょっと考えれば分かること。案の定、叔父さんやお祖母さんを無残に殺され、それで「ごめんなさい゛~~っ」て号泣したってねぇ、、、 。
それに、叔父さんやお祖母さんも、カトレアを匿った以上、住処を15年も変えずに生活しているなんて、殺し屋育成している人たちとは思えない呑気ぶり。猫だって子猫育てているときは、住処を時々変えるのに。
はたして、名乗る殺し屋カトレアは、その狙い通り、仇敵をおびき出すことに成功しますが、その後は、ロケットランチャー&マシンガンで仇敵一味をあっさり一掃。すげぇ。ラスボスはあっさり殺しちゃつまんねぇ、ってことでしょうか、獰猛なワンコ2匹に食い殺させるという趣向を凝らした手口です。
ここまで何でもかんでもスムーズに事が運ぶと、やっぱし白けますよね、見ている方としては。最終的にカトレア姉さんが復讐を果たすとわかっていても、一度は絶体絶命の危機に陥る状況があってこそ、見ている方はカトレア姉さんに肩入れしたくなるわけで。これじゃ、むしろ、ラスボスに思わぬ仕掛けで逆襲してほしくなっちゃうよ。
で、私のお気に入りヴァルタンは、カトレア姉さんの恋人という役どころだったんだけれども、残念ながら、この恋人エピソードはなくても良かったんじゃないかと思ってしまいました。もちろん、ヴァルタンの姿を拝めたのは嬉しいですが、作品全体で見た時、カトレアの殺し屋稼業だけにスポットを当てた方が良かったんじゃないかなぁ。カトレアの寝顔の写真を撮らせるためだけにご都合的に置かれた役ですよねぇ、はっきり言っちゃえば。こんな扱い、あんまりよ。
とはいえ、さすがのヴァルタンの美貌も、40を過ぎて若干衰えが見えるというか、 、、。つーか、髭面は似合わんぞ。いや、十分イイ男だけれども、やはり彼は、美しくあってほしいというか。小汚いその髭は剃ってほしいねぇ。ゲージュツ家ってことで髭面なんでしょーか。ハードな姉さんカトレアに対し、徹底的に美しい優男に描いても良かったのに。その方が、ヴァルタンの魅力を全開にできたと思いますが、、、。
リュック・ベッソン制作だそーですが、私にとってはそんなことは、ほとんどどーでも良いことでした。よく考えるよね、侵入手口とか、脱出方法とか、殺し方とか。鮫バージョンは結構面白かったかな。あとはまあ、凡庸です。
ま、ヴァルタン出演なんで、★1個プラスです。
カトレアって、英語で発音しにくそう。
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